生き続ける松下幸之助の経営観
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
従業員を喜ばせるためには何をすべきかを考える
生き続ける松下幸之助の経営観(4)従業員を喜ばせるため
江口克彦(株式会社江口オフィス代表取締役社長 /元参議院議員/PHP総合研究所元社長)
松下幸之助は従業員を喜ばせることを考えて経営を行っていた―株式会社江口オフィス代表取締役社長の江口克彦氏はそう語る。世界大恐慌の際には、松下電気器具製作所も倒産寸前になったが、松下幸之助は従業員を喜ばせることを考えて、人員も給料も削減しなかった。これに感動した従業員の頑張りにより、恐慌を乗り越えたのである。(2018年5月31日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「生き続ける松下幸之助の経営観」より、全12話中第4話)
時間:10分09秒
収録日:2018年5月31日
追加日:2018年10月16日
≪全文≫

●松下幸之助は世界大恐慌を前にしても人員や給料を削減しなかった


 皆さんもご承知のことだと思いますが、昭和4年に世界大恐慌がありました。その時には、日本は大変な不況になってしまい、とりわけ大阪の会社はばたばたと倒産して行きました。松下電気器具製作所は町工場でしたから、非常に小さな会社でした。ですから当然のことながら、同じように倒産寸前になりました。

 総大将である松下幸之助さんは、先ほど申しましたように、西宮の本宅で横になって養生していないといけない状態でした。そこで、後に三洋電機を創業した井植歳男さんが先頭に立って、リストラをしないといけないということになりました。井植さんは、当時は「店員」と言っていましたが、首を切らなければいけない従業員のリストを作って、大将である松下幸之助さんのところへ持っていき、人員整理を決めてもらおうとしました。

 すると松下幸之助さんは、布団から起きて正座をして、そのリストを受け取りながらしばらくじっと見て、おもむろに涙を流し始めました。この人たちは、松下電気器具製作所を大きくしていくために力を貸してもらおうと採用した人たちであり、自分にとっては非常に大切な社員の人たちである。そういった人たちを会社が不況だからといって首を切るのは忍びない、松下幸之助さんはそう考えていました。しかし、そんなことを言ってもそのままでは会社はつぶれてしまいます。そのため、涙を流している松下幸之助さんを見て、井植さんはあっけにとられ、ぼうぜんとしていたわけです。

 そして、松下幸之助さんが次に何を言ったかといえば、一人も解雇してはいけないし、一銭も給料を下げてはいけない、ということでした。その代わりに、土曜も日曜も返上して、重役であるか技術者であるか総務であるかも問わずに、全員がマーケットに出て倉庫にある製品を売っていくことを命じました。この、一人も首を切ってはいけないし、一円たりとも社員の給料を下げてはいけないということを聞いて、井植さんたちは喜び勇んで会社に戻りました。


●松下幸之助の話に感動した従業員の頑張りで恐慌を乗り越えた


 井植さんたちは、従業員を減らそうと松下幸之助さんのところへ話に言ったけれども、誰一人として首を切ってはいけないし、賃金を一円もカットしてはいけない、大将はそう言っていたと、会社に戻って従業員の人たちに伝えま...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
生き続ける松下幸之助の経営観(1)今も生きている幸之助
松下幸之助の考え方には今と昔を貫くものがある
江口克彦
そこまでやるか
当たり前のことを徹底してやった時、初めて人の心は動く
上甲晃
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之

人気の講義ランキングTOP10
インフレの行方…歴史から将来を予測する(2)明治以降の物価推移とインフレ率
戦後日本のハイパーインフレの真実…その時、何が起きたのか
養田功一郎
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
AI時代と人間の再定義(2)仏法僧の三宝と対話による道徳的進歩
考えるとは相手の頭を使って考えること…共同で思考する意義
中島隆博
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(4)社会課題の解決に取り組む人財産業
メダカの学校・総合的な学習(探究)の時間・逆参勤交代
小宮山宏
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(1)AIに代わられない仕事とは何か
江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事
與那覇潤
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(2)機械学習と大規模言語モデル
常識を初めて知った!?生成AIの大規模言語モデルとは
岡野原大輔