「積極的平和主義」とは何か
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
安倍首相が憲法改正に動き出した理由
「積極的平和主義」とは何か(2)憲法改正と集団的自衛権
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
積極的平和主義を掲げる安倍首相にとって、憲法改正はある意味で悲願のようなものだった。憲法改正に動き出した理由、自衛権の本来的意味、内閣法制局による奇妙な集団的自衛権の解釈などの解説を通して、島田晴雄氏が日本人の安全意識に警鐘を鳴らす。(島田塾第115回勉強会 島田晴雄氏講演「安保意識と経済活力を考える~イスラエルとブラジルから学ぶもの~」より:全5話中第2話目)
時間:12分40秒
収録日:2014年7月8日
追加日:2014年10月1日
カテゴリー:
≪全文≫

●満を持して動き出した安倍首相の憲法改正


 安倍内閣は第1次政権のときから憲法改正を志向していました。自主憲法の制定というのは、自民党の結党の党是なのです。終戦直後自民党がつくられたときに、戦後の憲法はアメリカに押し付けられた憲法であるから、自分たちで憲法をつくらなければいけない、というのを党是としました。党是なのですが、いろいろな思想的な状況があって憲法改正ができませんでした。

 安倍さんは戦後生まれの首相で、「ぜひ自分の代で憲法改正をやりたい」と言っていました。第1次政権では失敗したわけですけれど。

 ただ、第1次政権の途中、2007年に結局安倍さんの努力のおかげで、国民投票法というものが成立しているのです。これは、憲法を改正するときに国民に投票してもらわなければいけない、その手続き法で、これは今、立派にできています。しかし、今の憲法の改定条項には、国会議員の3分の2の賛成を得て、それから国民投票をして過半数の国民の賛成を得ないといけないとあり、これを実現するにはほとんど気が遠くなるような話になるので、それ以降実際には動いていません。

 第2次安倍内閣ができてから、安倍さんは「やはり憲法改正をしたい」と訴え始めたのですが、ハードルはものすごく高いのですね。とても意見が集約する可能性が見えなかったですし、むしろそれよりも経済改革に、アベノミクスに専念しろという議論が強かったので、しばらくアベノミクスで頑張るということでやってきました。ですが、やはり本筋では憲法改正をやりたいと言って、だいぶ矮小化しましたが、憲法の解釈を変えようということで動きが出てきたわけです。


●憲法改正の基本認識-日本はもはや独力では守れない


 その基本認識は、「日本という国は独力では守れない」ということです。今は核ミサイル時代です。ですから、核弾頭を着けたミサイルを、例えばNHKなど数カ所にぶちこまれたら、日本はもう完全に麻痺します。日本は高等生物のようになっていますから。下等生物なら相当分断されてもOKなのですが。どこもイモ畑だったら、核弾頭などいくら入っても大丈夫ですけれど、これほど高度に練り上がった構築された国ですから、2、3カ所ミサイルでやられたら日本は完全に死にますよね。ロシアやアメリカ、中国のように広くありませんし。中国の場合は、上海がやられたら重慶に、と...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
クライン『ショック・ドクトリン』の真実(1)ショック・ドクトリンとは何か
100分de名著!?『ショック・ドクトリン』驚愕の印象操作
柿埜真吾

人気の講義ランキングTOP10
老子の神髄(7)『老子道徳経』「去用第四十」
緊張や怒りをコントロールするには?老子に学ぶ精神と肉体の関係
田口佳史
日本の財政の真実を検証する(4)日本の台所事情と財政の本義
「1秒間に41万円?」…この数字はいったい何を意味するか?
宮本弘曉
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(3)全皇帝の4分の3は「非漢族」
6000万人の漢人が、三国志の戦乱後に400万人台に…衝撃の人口変動
宮脇淳子
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
編集部ラジオ2026(22)「中国古代史」特集紹介!
【10min解説】「中国古代史という知の宝庫」特集の各話紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫