ビジョン講座「直観と論理をつなぐ思考法」
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絵の上手・下手は手の力よりもむしろ観察力の問題
ビジョン講座「直観と論理をつなぐ思考法」(6)ビジョンの解像度を上げる知覚力
佐宗邦威(戦略デザインファームBIOTOPE 代表)
フワッとしたやりたいことを具体化していくために必要なのが知覚力だが、知覚力アップのポイントは、よく観察することによって、複雑なものを複雑なままに表現することだという。それはどういうことなのか。具体的に「知覚力」を鍛えるために有用な思考法、エクササイズについて論じていく。(全8話中第6話)
時間:8分24秒
収録日:2020年11月4日
追加日:2020年12月28日
≪全文≫

●知覚力のポイントは複雑なものを複雑なまま表現すること


 次が知覚力になります。

 フワッとしたやりたいことを具体化していくのが知覚力になります。

 知覚力のポイントは、セザンヌの絵がここに描いてありますが、よく観察することによって、複雑なものを、複雑なままに、自分自身が感じてそれを表現することです。

 スライドの絵は、私が昔、自画像を描くワークショップに参加したときに、5日間のワークショプの前と後それぞれで描いた絵です。ワークショップに参加した前後でこれだけの絵のクオリティーの変化が出てくるということを、私自身が体験しました。

 ポイントは何かというと、実は絵が上手い下手というのは、手の力というよりも、観察する力だということです。物事をどれだけ詳しく、細部まで詳細に感じられているか、見ているか。そのようにして見ていくと、実は絵はより描けるようになります。


●イメージ脳で観るための方法


 いわゆる、左脳・右脳ということが世の中でいわれていますけれども、言語脳とイメージ脳、この中でもイメージ脳で詳細まで細かく見ていくという、モノの見方をすると、実は絵が描けるようになりますし、ビジョンの解像度もより上がるようになります。左脳は、さらっと上の方から全体を見る、鳥瞰するという、鳥の目のようなものですが、右脳、すなわちイメージ脳は、虫の目のようなもので、ズームアップして、細かいところを詳細に見ていくという特徴になります。

 このイメージ脳で観るための方法としては、スライドのような有名な絵を、反対にして、意味が分からなくなった状態で、その線を真似るなどがあります。

 また、スライドのような絵があったときに、花の形を描くような絵の描き方もあるのですけれども、外側を黒く鉛筆で全部塗って、外側の部分を消していく、これをネガスペースと言いますが、ここで結果的に残ったものが自分が描きたかったものである、こういう思考法も、実はイメージ脳の思考法です。


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