イスラエルの安全保障観に学ぶ
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
迫害、離散…古代イスラエルからのユダヤ人の悲劇の歴史
イスラエルの安全保障観に学ぶ(2)古代イスラエルの滅亡と「ディアスポラ」
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
ユダヤ人の悲劇の歴史は、実は古代イスラエルに端を発している。ローマ帝国に国を滅ぼされ、1900年に及ぶ流浪の日々を送らねばならなかったユダヤ民族は、生きるために世界中で、さまざまな分野で必死の努力を続けたのだ。ユダヤ民族の苦闘の歴史を島田晴雄氏が語る。(島田塾第115回勉強会 島田晴雄氏講演「安保意識と経済活力を考える~イスラエルとブラジルから学ぶもの~」より:全4話中第2話目)
時間:11分02秒
収録日:2014年7月8日
追加日:2014年11月6日
≪全文≫

●「エクソダス」に始まるユダヤ人の歴史


 皆さん、「エクソダス(出エジプト)」というストーリーを知っていますよね。モーゼが率いてあの紅海を渡り、ユダヤ人がエジプトから脱出する、という話です。あれは、『トーラ(モーゼ五書)』というユダヤ教の聖書に書いてあります。それを、キリスト教者たちが勝手に『旧約聖書』と位置づけたのです。ですから、ユダヤ人はものすごく怒っています。

 なぜ、ユダヤ人の聖書を『旧約聖書』と言い、もう一つ、『新約聖書』をキリスト教徒は持っているかというと、イエス・キリストが生まれた以降は新約聖書、それ以前は神話だから『トーラ』だと言っているのです。「ふざけるな、『トーラ』の方が本当の人類の歴史である」と、ユダヤ人は思っています。その中に「エクソダス」の逸話が出ているのです。

 エジプトから救出されたユダヤ人は、パレスチナに帰ろうと戻ってくるのですが、なんと50年間、砂漠で待ち続けてパレスチナに入らなかったのです。イスラエル人に「なぜ、そんな変なことをしたのか」と聞きましたら、「一回奴隷になった人間は、新しい国をつくる資格はない」という理由でした。ですから、皆、死に絶えて、子どもたちの世代になってパレスチナに入ってくるのです。


●ダビデ、ソロモン、ヘロデ―ユダヤが誇る大王たち


 今は神話のようになっていますけれど、そのときにダビデ王が巨人ゴリアテをやっつけたという逸話があります。日本で言えば『古事記』のようなものです。このダビデ王は武力の王者としてずっと君臨していましたが、「殺戮(さつりく)者である」という理由で神殿を建てる資格がなかったのだそうです。しかし、彼の息子のソロモン大王は、手が血で汚れていないので、素晴らしい第一神殿をエルサレムのど真ん中につくるのです。

 ところが、それからほどなく、バビロンという強国により、ユダヤ人はまた全員奴隷になってしまいます。バビロンに連れていかれ、何十年かして再びエルサレムに戻ってくる。そのときにヘロデ王を頂くのですが、このヘロデ王が第二神殿をつくります。ここは現在、一部、現物が残っています。


●ローマ帝国と同等の力を誇ったユダヤの栄華の時代


 ヘロデ王は、第二神殿をエルサレムの小高い丘陵地につくりました。それは非常に大きなもので、丘陵地を埋め立てているというか、土盛りをして平地をつくっ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
経済社会と「隠れた価値」の行方(1)経済の中の価値
人間の幸福と「価値」…お金以外の「隠れた価値」をどう考えるか
吉川洋
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
「講義ページ」と「便利機能」の使い方(1)講義ページの便利な使い方
「講義ページ」の便利な使い方…講義テキストの出し方、各話への飛び方、再生速度
テンミニッツ・アカデミー編集部
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(3)オデュッセウスの冒険譚
知恵の英雄・オデュッセウスの冒険譚…過酷な苦難と試練、誘惑と罠に満ちた10年の全貌
松村一男
人生100年時代の「ライフシフト概論」(1)人生100年時代のインパクト
80歳まで現役でいるために大切なこと…人生100年時代の発想法
徳岡晃一郎
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
日本の財政の真実を検証する(1)膨らむ借金の知られざる実態
日本の財政の「真実」をデータで徹底検証…国際機関の分析は?
宮本弘曉
編集部ラジオ2026(30)AI時代の企業と道徳
【10minで考える】CPO(最高哲学責任者)…AI時代に必須の哲学とは
テンミニッツ・アカデミー編集部