イーロン・マスクの成功哲学
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
イーロン・マスクの躍進を支えた「マスタープラン」とは
イーロン・マスクの成功哲学(2)理想を実現する「マスタープラン」
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
イーロン・マスクは、電気自動車の普及について、壮大な夢を掲げるだけでなく、それを実現するための具体的な計画を練り上げていた。2006年に発表された「マスタープラン」(マスタープラン1)と呼ばれるその計画は、一体いかなる内容なのか。具体的な進捗状況と合わせて解説する。(全7話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分50秒
収録日:2022年6月22日
追加日:2022年8月30日
≪全文≫

●イーロン・マスクが描いた、理想を実現するための「マスタープラン」


―― 先ほどイーロン・マスクの生涯について先生にお話をいただきました。マスクが躍進できた理由として、先生は「マスタープラン」というものを掲げていますが、これはどういうことでしょうか。

桑原 マスクが言っていることは、世界を救うとか、人類を救うとか、非常に突拍子もない夢物語のような感じがするわけです。また、車の世界においても、これだけガソリン車が多い時代に、全てを電気自動車に替えていきたいと。まず普通に考えれば非常識な、誰が考えてもそれはできっこないよというビジョンを平気で掲げるわけです。しかし、マスクの場合は、理想論とか夢物語を語るのではなく、どうしたらそれが実現できるのかという構想、「マスタープラン」をきっちりと描くことができるのです。

 その実行に関していえば、当然ある程度のズレなどはあるわけですが、長い目で見ていくと、言ったことを全て実現していくのです。

―― なるほど。

桑原 そこにマスクの凄さがあると思います。

 だから、世の中にプランをつくるとか、構想をぶち上げることができる人はたくさんいますが、それを実現できる人はどれだけいるのかと。あるいは、そこに至るまでの、本当に緻密な計画を立てられる人がいるのかということでいえば、マスクは物理学の出身者ですから、非常に緻密な計画を立てることができます。それと同時に経済学の学位も持っています。そして、人を使い、お金を動かして実行していくことができるという、構想力と実行力。この2つを兼ね備えた、非常に稀有な人なのではないかと思います。

―― ロケットを打ち上げるにしても夢のような話ですが、きちんとプランが立っているということになるわけですね。

桑原 そうですね。例えば、本人の中では完全にテスラモーターズに関するマスタープランをちゃんと持っていたので、ここまで来られたと思います。

―― なるほど。それが2006年に発表した「マスタープラン」で、「マスタープラン2」が2016年ですね。

桑原 はい。10年後ですね。ですから、2006年に発表されたのが「マスタープラン1」となります。もともとは「秘密の」といわれていまし...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
生き続ける松下幸之助の経営観(1)今も生きている幸之助
松下幸之助の考え方には今と昔を貫くものがある
江口克彦
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2025(33)2025年を振り返る
2025年のテンミニッツ・アカデミーを振り返る
テンミニッツ・アカデミー編集部
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(4)信長の直臣、秀吉の与力としての秀長
最初は信長の直臣として活躍――武闘派・秀長の前半生は?
黒田基樹
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(3)DSA化した民主党と今後の展望
DSAの民主党乗っ取り工作…世代交代で大躍進の可能性
東秀敏
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
健診結果から考える健康管理・新5カ条(1)血管をより長く守ることが重要な時代
健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと
野口緑
経験学習を促すリーダーシップ(4)成功を振り返り、強みを伸ばす
なぜ強みが大事なのか?ドラッカー、西田幾多郎の答えは
松尾睦
睡眠から考える健康リスクと社会的時差ボケ(5)シフトワークと健康問題
発がんリスク、心身の不調…シフトワークの悪影響に迫る
西多昌規