イーロン・マスクの成功哲学
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
スペースXを見ればわかる、ものづくりのすごい特徴
イーロン・マスクの成功哲学(7)スペースXに見る「つくる力」のすごさ
経営ビジネス
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
ロケット開発会社「スペースX」は2020年に民間企業初の有人宇宙船を打ち上げたが、それは、2002年にイーロン・マスクが創業してから、わずか18年後の出来事である。この途轍もない開発スピードを実現させた背景には、一体どんな秘密があるのか。スペースXにおける、ものづくりのすごい特徴を解説する。(全7話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分34秒
収録日:2022年6月22日
追加日:2022年10月4日
≪全文≫

●史上初!短期間でロケット開発を進展させた「スペースX」


―― 続きまして、「スペースXに見るマスクの『つくる力』のすごさ」です。まずスペースXの歩みですが、この年表はどのように見ればよろしいですか。

桑原 スペースXは2020年に野口聡一さんを国際宇宙ステーションに運ぶわけですが、年表を見ていただくと、創業からそこまでたった18年です。

 これは本当にあり得ない話です。国際宇宙ステーションとのドッキングに成功したのが2012年で、創業からわずか10年です。途中でスペースXは失敗をしたともいわれていますが、これほどの短期間で、これだけの成果を挙げた国や民間企業はもちろんおらず、史上初のことでした。

―― はい。

桑原 それを実現できたところに、スペースXという会社のすごさがあります。それだけものづくりの力が他を圧倒するものだったのであり、まだまだ国頼みの日本も学ぶところが多いと思っています。

―― そうですね。スライド内の右側が最初に成功したロケットである「Falcon 1」の写真です。次のスライドで絵が載っていますが、こんなに大きさが違うのですね。

桑原 そうです。「Falcon 1」については、商業的な意味よりも、どちらかというと練習期間だったと今はいわれています。これで小さな衛星を打ち上げるというプランもあったらしいのですが、実際にはそれはあまり考えておらず、「Falcon 1」を打ち上げてからすぐ次の開発もしているので、まさに練習期間だったのだと思います。

―― 「Falcon 1」で練習して、商業用の活用ができる本格的なロケットの開発にすぐ向かってしまうわけですね。

桑原 そうですね。


●ものづくりの特徴1:壮大なミッションと大胆な目標


―― 次に、ものづくりの特徴です。1つ目に挙げていらっしゃるのが、「『火星に人類を移住させる』という壮大なミッションからスタートしている」です。

桑原 はい。

―― やはりこの点が他のロケットメーカーと全然違うところですね。

桑原 さらに、宇宙旅行のコストを100分の1にすると。

―― はい。

桑原 これもあり得ない目標です。そして、最初からNASAをターゲットにしています。おそらく普通のロケット会社であれば、ジェフ・ベゾスや日本もそうですが、大きなロケットを打...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ウォーレン・バフェットの成功哲学(1)「世界一の投資家」の実像
世界一の投資家ウォーレン・バフェット…賢人と呼ばれる理由
桑原晃弥
行動経済学とマーケティング(1)「行動経済学」とは何か
人間はそれほど合理的ではない…行動経済学の本質に迫る
阿部誠
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
日本企業の弱点と人材不足の克服へ(1)膠着する日本経済の深層
日本経済の行き詰まりをもたらした2つの大きな理由とは
西山圭太
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭

人気の講義ランキングTOP10
数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に
世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由
中島さち子
続・日本人の「所得の謎」徹底分析(2)政府債務と預金残高の背景
なぜ日本の所得水準は低いのに預金残高は大きいのか
養田功一郎
経験学習を促すリーダーシップ(2)経験から学ぶ力
米長邦雄のアンラーニング、弟子の弟子になってV字成長
松尾睦
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(8)満州事変と世界大恐慌
「100年戦争」と考えて戦争に突入した日本の現実
片山杜秀
「集権と分権」から考える日本の核心(5)島国という地理的条件と高い森林率
各々の地でそれぞれ勝手に…森林率が高い島国・日本の特徴
片山杜秀
海底の仕組みと地球のメカニズム(1)海底の生まれるところ
地球上の火山活動の8割を占める「中央海嶺」とは何か
沖野郷子
50代からの親の介護~その課題と準備(1)突然やってくる介護の問題
「親の介護」の問題…優しさだけでは続かない
太田差惠子
弥生人の実態~研究結果が明かす生活と文化(1)弥生時代はいつ始まったのか
なぜ弥生時代の始まりが600年も改まった?定説改訂の背景
藤尾慎一郎
編集部ラジオ2025(20)納富信留先生の「アカデメイア」講義
プラトンのアカデメイアからテンミニッツ・アカデミーへ
テンミニッツ・アカデミー編集部
第2の人生を明るくする労働市場改革(1)日本の労働市場が抱える問題
シニアの雇用、正規・非正規の格差…日本の労働市場の問題
宮本弘曉