サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
なぜ“Open”なのか?非営利団体「OpenAI」設立の真相
サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(7)OpenAI設立の経緯
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
ChatGPTの開発、普及によって、AI産業を牽引する企業となった「OpenAI」。その設立には、イーロン・マスク、ピーター・ティール、リード・ホフマンといった「ペイパルマフィア」と呼ばれる人たちが関わっていた。しかし、その後、紆余曲折あり、窮地に立たされたOpenAIを救ったのがマイクロソフトだった。いったい何があったのか。サム・アルトマンの「人類に貢献する安全なAIを開発する」という信念とビジネスの両立を目指したOpenAIが今に至るまでの経緯を解説する。(全8話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:9分30秒
収録日:2024年3月13日
追加日:2024年5月31日
≪全文≫

●OpenAI設立につながったラリー・ペイジのディープマインド買収


―― 次にOpenAIの設立背景というところになってまいります。

―― 最初に年表で見たように、イーロン・マスクがここで出てくるということですね。

桑原 そうですね。本当にイーロン・マスクが先に声をかけたのか、サム・アルトマンがやったのかというのは非常に微妙です。イーロン・マスクの本だとあくまでマスク始動です。ただ、どうもいろいろな人が絡んでいるのだなということで、最初にまず2012年にデミス・ハサビスです。この人はチェスの天才的なプレーヤーで、チェスのチャンピオンを破ったAIを作った人なのですけれど、こういった人が作った「ディープマインド」という会社がまず当時ありました。

 イーロン・マスクもめざといですから、500万ドルを出資しています。ただこれを紹介したのは、ピーター・ティールです。イーロン・マスクとピーター・ティールは「ペイパルマフィア」の両巨頭です。イーロン・マスクはグーグルの創業者であるラリー・ペイジに(話を)するわけですけれど、この時からマスクはAIというものに対して、「必要だし、すごいけれど、危険でもある」と考えていました。

 これがイーロン・マスクの独特の考え方で、コンピュータもそうなのですけれど、案外人間が大事だという考え方なのです。人間を危険にさらすものはダメなのだということで、そのあたりがイーロン・マスクらしくないようなマスクらしいような、よく分からない話なのです。

―― テンミニッツTVでも、(以前)桑原先生にイーロン・マスクの講義をしていただいていています。もともとは本当に理念的な人ですね。宇宙に人が移住できるようにしなければいけないのだ、電気自動車でなければ地球が危ないと。非常にビジョン、理念から走っていくのですね。

桑原 おそらくAIとかコンピュータの可能性を知り尽くしているから、余計に危険性も感じるのでしょうね。

 邪悪なほうにいくかどちらにいくかということで、イーロン・マスクとラリー・ペイジでは、AIの考え方がだいぶ違っていたところに、ラリー・ペイジがディープマインドを買収してしまうわけです。これがOpenAIの設立につながるいちばん大きな分岐点だと思います。


●グーグルの独占状態を変...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(1)経営とは何かをひと言で?
経営をひと言で?…松下幸之助曰く「2つじゃいけないか」
田口佳史
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
会社人生「50代の壁」(1)“9の坂”とまさかの坂
サラリーマン人生「50代の壁」を乗り越える生き方
江上剛
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
バブル世代の現実とこれからの生き方
バブル世代は「バブル崩壊世代」、苦労の先に見えるものがある
江上剛

人気の講義ランキングTOP10
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(1)北斎の画狂人生と名作への進化
葛飾北斎と応為…画狂の親娘はいかに傑作へと進化したか
堀口茉純
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
西野精治
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
編集部ラジオ2025(30)西野精治先生に学ぶ「熟睡の習慣」
熟睡できる習慣や環境は?西野精治先生に学ぶ眠りの本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
中国共産党と人権問題(2)中国共産党は超法規的存在?
国家の上に存在する中国共産党はどのような組織なのか
橋爪大三郎
健診結果から考える健康管理・新5カ条(1)血管をより長く守ることが重要な時代
健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと
野口緑
『孫子』を読む:行軍篇(5)敵の動向と窮寇の見極め
窮寇の見極め―慎重に、真摯に、冷静に敵を観察せよ
田口佳史