【入門】日本仏教の名僧・名著~日蓮編
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
天台宗を純化し法華経を重んじた日蓮…日蓮宗と他宗の違い
【入門】日本仏教の名僧・名著~日蓮編(1)「天台沙門」と題目の功徳
賴住光子(東京大学名誉教授/駒澤大学仏教学部 教授)
鎌倉仏教の中でも独特の位置を占めるのが日蓮である。日本に対する思い入れを強く持ち、「行動」を重んじた僧で、天台宗の「堕落」に反発し、原点回帰として「純粋な天台宗」の立て直しを目指す。(全3話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:15分46秒
収録日:2020年9月30日
追加日:2022年12月4日
カテゴリー:
≪全文≫

●「日本」への思い入れを持つ行動派の僧として


―― 日本仏教の名僧・名著、今回は日蓮のお話を承ろうと思います。

 日蓮は1222年にお生まれになって、1282年にお亡くなりになりますので、(道元よりも)また少し後の時代の方になります。日蓮、特に日蓮宗というと、近代日本においてもかなり大きな影響を与え続けた教派ですが、それはなぜだと思われますか。

賴住 特にナショナリズムを信奉し、日本ということに非常にこだわった人の中では日蓮宗に帰依した人が多いと思います。(日蓮は)「自分は日本の柱になろう」と、ご自身でもおっしゃっています。仏教を受け入れた日本というものを、さらに仏教を通じて発展させていくことを日蓮は考えておられたと思いますが、そこには日本に対する思い入れというところが一つあると思います。

 それから、日蓮は現実の中で行動していくことを非常に重んじておりました。

―― 社会を変えていこうというところですか。

賴住 そうですね。そういう変革の志。「今の社会は非常に堕落して、間違っている。なんとか変えなければいけない」という非常に強い心を持って、ご自身が実践に励まれたのです。

 自分の信念に従って、一時は死刑を言い渡され、死んでしまう直前までいったのですが、なんとか許されて流罪になります。そうして非常な苦難に遭うのですが、それでもいっさい妥協することなく、自身の信念を貫きました。そういうところで、「行動」というものにこだわる人にとっては、日蓮は大変に素晴らしい先覚者であると考えられたと思います。

 また、日蓮が信奉した法華経は、「世界のあらゆる人が救われる」という教えです。その教えを奉じて、自分も実践に励むというところが、非常に魅力的だったのではないかと思います。

―― そうすると、世の中をよくしたいと思う人たちにとっては、(日蓮は)どちらかというと勇気を与えてくれるような存在というところでしょうか。

賴住 そうだと思います。自分の先駆者として、それだけ強い信念を持って行動された人ということです。また、その信念の軸となっている法華経というお経自体の持っている重みや深さに、非常に魅力を感じたと考えることができると思います。


●「天台沙門」を名乗った日蓮の思い


―― 今、お話があったように、日蓮はその法華経と...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
道徳と多様性~道徳のメカニズム(1)既存の道徳の問題点
多様性の時代に必要な道徳とは…科学的アプローチで考える
鄭雄一
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語
世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観
鎌田東二

人気の講義ランキングTOP10
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
プロジェクトマネジメントの基本(10)大脳生理学によるモチベーション理論
論理的?計画的?社交的?冒険的?利き脳による4タイプ
大塚有希子
いま夏目漱石の前期三部作を読む(8)『門』の世界観と日本の近代化
伊藤博文暗殺…日本近代化で本当にいいことがあったのか
與那覇潤
平和の追求~哲学者たちの構想(6)EU批判とアメリカの現状
理想を具現化した国連やEUへの批判がなぜ高まっているのか
川出良枝
おもしろき『法華経』の世界(9)「如来寿量品」と三身論
仏の寿命は無量で久遠に実在する…「如来寿量品」の神秘
鎌田東二
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(5)共存・共生のための理性
共生への道…ジョン・ロールズが説く「合理性と道理性」
齋藤純一
印象派とは~画家たちの関係性から技法まで(7)マネのトリックと印象派の表現方法
印象派の画家たちによる最先端の表現方法「筆触分割」とは
安井裕雄
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ