教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
信じる神は同じだが…ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の異同点
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(3)3つの一神教、それぞれの物語
鶴見太郎(東京大学大学院総合文化研究科 地域文化研究専攻 准教授)
ユダヤ教、そこから派生したキリスト教、イスラム教、いずれも共通の絶対神を信仰する一神教だが、信仰を維持するための実践に違いがある。そこにはそれぞれの「物語」が存在するのだが、これら3つの宗教の「物語」の違いとはなにか。ユダヤ教的な厳格な実践がもたらす信頼関係についても解説する。(全9話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:16分13秒
収録日:2025年12月5日
追加日:2026年4月14日
≪全文≫

●ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通点と違い


―― そのような中で、今、いろいろな話が出ましたけれど、ユダヤ教から派生して生まれていった宗教として、キリスト教もありますし、イスラム教もそういうことになるわけですよね。

鶴見 そうですね。

―― このご本の中でもその関わり合いがかなりのパートを使って印象深くお書きになっていました。非常に子どもみたいな質問なのですが、信じている神様自体は一緒ということになるのですか。

鶴見 そうですね。それはそれぞれ、ユダヤ教徒も、キリスト教徒も、イスラム教徒も、あるいはそれぞれの宗教の公式見解としても、信じている神は同じであると(いうことで)、これは間違いないのです。

―― ヤハウェというか、その世界に1人しかいない神様が、この3つの宗教で同じだと。

鶴見 そうですね。呼び方はそれぞれの言語で違うのですけれど、同じものを指し示しているという共通了解はあります。

―― そうすると、それぞれの違いについてはどう理解すればよろしいのでしょう。

鶴見 これもこれ自体で1つの講座ができるぐらいの話ではあるのですけれど、簡単にいえば、一神教を守るために、どう実践するのかの違いといってもいいです。あるいは、物語がそれぞれの宗教の中にあるわけです。こうすればこうなるみたいな、パターンのようなものです。

 先ほどから言っているような、ちゃんと守らないと神に罰せられるとか、しっかり守っていった先には終末が訪れる。特に今のキリスト教は、キリスト教でもいろいろと温度差があるわけですけれど、そういう物語があるわけですが、それぞれの宗教でその物語が少しずつ違っているわけです。

 ユダヤ教の場合は、「メシア」という救世主といわれたり(したのですが)、もともとはユダヤの王、ダビデ王のような、かつてユダヤ王国があってユダヤ人に平安をもたらしていた王様がいたわけですが、王国が潰れてからは、そういうものがいなくなってしまった。いつかはまたそういう王様が現れて、ユダヤ人が安心して暮らせる国がつくられるはずだ。そういう意味でのユダヤ王を「メシア」ともともとは言っていました。ただ、そういうものが出てくれば救われるという意味で、救世主のような意味にもなってくるわけですけれど、ユダヤ教ではまだそれは現れていないし、いつ現れるかも分からない。だからコツコツと真...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん 新撰組鎮魂歌』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(1)「無任所大臣」が生まれた経緯
現代の「担当大臣」の是非は戦前の「無任所大臣」でわかる
片山杜秀
織田信長と足利義昭~検証・本能寺の変(1)はじめに
新史料の発見で見直される「本能寺の変」
藤田達生
歌舞伎はスゴイ(1)市川團十郎の何がスゴイか(前編)
歌舞伎の魅力とサバイバル術…市川團十郎の歴史から考える
堀口茉純
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
百姓からみた戦国大名~国家の本質(1)戦国時代の過酷な生存環境
戦国大名と民衆の過酷な課題…飢饉の常態化をどう生き延びるか
黒田基樹

人気の講義ランキングTOP10
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
ウェルビーイングを高めるDE&I(2)人と組織を取り巻く環境変化:後編
なぜ日本の幸福度は低すぎるのか?会社任せで失われる自律性
青島未佳
百姓からみた戦国大名~国家の本質(1)戦国時代の過酷な生存環境
戦国大名と民衆の過酷な課題…飢饉の常態化をどう生き延びるか
黒田基樹
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
三日坊主、部屋が片付かない…なぜできないか行動分析学で考える
島宗理
イラン戦争と終末論(1)イラン戦争の戦略的背景と米国の政策
なぜイラン戦争がこのタイミングなのか?戦略的背景に迫る
東秀敏
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(5)陸軍悪玉論の中の名将たち
武力を持ったエリート官僚たち…陸軍悪玉論と個々人の決断
門田隆将
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
織田家中一の武略者…『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の知られざる実像
黒田基樹