20世紀前半の日中関係~この歴史から何を学ぶか
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極東の小国が旧超大国・清に挑戦した日清戦争
20世紀前半の日中関係~この歴史から何を学ぶか(1)
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
本年2015年は戦後70年の節目の年。しかし、中国や韓国ではいまだに反日教育が行われ、日本においても特に現代史の教育の欠如は否めない。歴史認識という価値観以前に、事実理解のギャップに問題があると感じた島田晴雄氏が、このギャップを埋めるべく、20冊以上の文献に目を通してまとめ上げた20世紀前半の日中関係に関する大作講義。(2015年7月7日開催島田塾第126回勉強会島田晴雄会長講演「20世紀前半の日中関係:この歴史から何を学ぶか」より、全3話中第1話目)
時間:1時間15分15秒
収録日:2015年7月7日
追加日:2015年8月6日
≪全文≫
Ⅰ はじめに
―戦後70年、各地で70周年記念行事
―安倍70年談話発表の予定、中国、韓国など強い関心
―中国、韓国、歴史認識で安倍政権牽制
―中国の愛国(反日)教育、韓国の慰安婦問題・反日教育増幅
―日本:現代史(とくに日中、日韓関係)教育の欠如
―”認識”という価値観問題の前に、事実理解のギャップ
―事実の理解を共有してこそ対話の可能性
―今日はそのギャップを埋めたい

―20世紀前半:1894年~1945年。日清戦争の勃発から日本の太平洋戦争・日中戦争敗戦まで
―この期間、日本は10年おきにawayの大戦争
・日清戦争
・日露戦争
・第一次大戦
・満州事変
・日中戦争
・太平洋戦争(第二次大戦・日米戦争)

○1894年~1914年まで(国家発展の精一杯の挑戦、日中の相互理解の進展)
―日清戦争:ロシアの脅威を防ぐため、清の支配を排除して韓国独立確保する後発帝国主義国としてのギリギリの挑戦。清は日本で西洋文明を学び、明治維新の知恵を学ぶ良き関係
―日露戦争:英国はじめ諸国(清も)の支援を確保して、軍事強国に挑戦して辛勝。負けぬ内の講和。政治の知恵が主導した賢い戦争。韓国併合は帝国主義の必然とはいえ、適切だったか?

○1915~1945まで(戦争拡大と泥沼化の悪循環)
―第一次大戦で漁夫の利を得て列強化。大隈内閣の21ヶ条と山東占領利権化。反日、抗日運動
―満州事変。現地の軍事主導。陸軍中央は追認。内閣の不拡大方針反古。政治制御喪失
―日中戦争。侵略増幅・激烈化(第二次上海事変、南京事変など)。政治崩壊。内閣編成すら困難。政治の機能不全。その象徴が近衛大政翼賛会。仏印進駐が米欧連合を刺激。東亜新秩序に米国(機会均等と市場開放主義)が反撥
―日米戦争:情報、分析、理解不足。判断と重大な選択の誤り。膨大な日中など国民の損害

○帝国主義時代、利益線の論理はある程度認められるとしても、なぜ、日露戦争の知恵と教訓をその後に生かせなかったのか? 韓国併合は自制できなかったのか? なぜ際限のない拡張主義に陥ったのか

○中国は清帝国の崩壊から新秩序を生み出す過程で、混乱、苦闘を重ねた
 孫文の政治の発展段階説:軍政、訓政、憲政によれば、中国は1948年に一度、憲政を試みたが、また共産軍政に戻り、そして今なお共産党一党独裁の訓政の時代にある。そうした試行錯誤に苦しむ中国を帝国主義の論理...

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