AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
労働市場改革を妨げる労組や、不登校を救えぬ文科省こそが邪魔だ
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(8)AI時代の人間の価値
宮本弘曉(一橋大学経済研究所教授)
AI時代の到来により、社会は急激な変革を迫られている。こうした中、政府が優先すべきは労働市場、教育、デジタルの三分野における改革である。AI時代には、「いらなくなる仕事」がどんどん生まれる。今のように「労働市場改革」に猛烈に反対する労組やメディアは、むしろ全労働者の邪魔者でしかなくなるだろう。また、AI社会では、「問題発見能力」が重要になるが、そのような能力が高い子供は、今の学校では「不登校」になりかねない。それを救えぬ文部科学省も邪魔でしかない。また、誰もがAIにアクセスできるインフラ整備や、不確実な未来を見据えた政策の備えも不可欠である。AIが多くのタスクを代替するからこそ、改めて「人間の価値」が問われるのである。(全8話中第8話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:14分03秒
収録日:2026年3月11日
追加日:2026年6月9日
≪全文≫

●政府は何をすべきか(1)労働市場改革


―― 続きまして「政府は何をすべきか」というところです。

宮本 一番大事なのは、「労働市場改革」だと思います。今回の講義でも何度も触れてきましたが、新技術が出てくると必ず新しい産業が出てきます。新しい仕事が生み出される一方で、失われてしまう仕事もあります。ですから、衰退産業から成長産業へと、うまく人が移れるような仕組みを作らなくてはいけない。

 これは、労働市場を流動化させるといいますか、人々がより自分のキャリアに従って柔軟に移れるような可能性を広げるということです。そこがまず重要だと思います。それから新しい産業に移って行くときには、リスキリングやスキルアップが必要になりますので、その支援も重要になってくると思います。

―― 日本の場合ですと、例えば労働市場改革(において)、労働自由化、労働流動性を高めるという話をすると、労働組合が猛反対をしてきます。(ただ)今のお話を伺っていますと、10年とか20年のスパンではなくて、来年には人がもういらなくなってしまうかもしれないといった、本当に急な話なので、いつまでも昔の感覚で「反対」などとやっていると、かえってひどいことになりかねないですね。

宮本 そうですね。本当にそういう可能性は高いと思います。ちょうど今、日本は人手不足の状態ですので、こうした中で労働市場を流動化させても、失業が大きく増えるようなことは、想定されにくいと思います。

 もちろん、その中で仕事を失ってしまう方もいらっしゃると思うので、セーフティーネットをしっかり張ることは重要です。ただ、(経済的な)タイミングとしては、労働市場改革を進めやすい時期だと思います。

 ましてや、これは個人にとっても重要な話です。個人を軸に考えると、人々が柔軟な働き方ができるようにすること、それぞれの方が自分のライフスタイルに合わせてキャリアを追求できるようにすることが求められています。そのためにも、労働市場改革を早く進めていただきたいと思います。

―― 本当にそうですね。今、若い方ですと、もう転職するのが当たり前というような感覚の方も多いので、ある程度、上に立っていて、AIのこともよく分からないような方々が邪魔をしないでくださいということになるのかなと。むしろ、そういう意識のほうが...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎

人気の講義ランキングTOP10
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
中国春秋戦国時代と始皇帝(2)諸子百家と春秋五覇
諸子百家を生んだ東方大平原の「小都市国家群」のダイナミズム
鶴間和幸
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(3)全皇帝の4分の3は「非漢族」
6000万人の漢人が、三国志の戦乱後に400万人台に…衝撃の人口変動
宮脇淳子
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(2)60%雇用が影響を受ける
雇用の60%にAIの影響が…「わかってから動く」では遅すぎる
宮本弘曉
老子の神髄(1)「絶対自由の境地」を求めて
『老子』が求める「絶対自由の境地」とは?…そして創造長寿へ
田口佳史
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
編集部ラジオ2026(22)「中国古代史」特集紹介!
【10min解説】「中国古代史という知の宝庫」特集の各話紹介
テンミニッツ・アカデミー編集部