テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
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天皇と日本について考える

天皇と日本について考える
現代の首相も、日本史上の様々な権力者も、いずれも天皇によって任命されている。この事実は、日本の大きな特長でしょう。時代により変わるもの、変わらぬものの核心に迫ります。
皇室のあるべき姿について小泉信三、三島由紀夫、福沢諭吉らが考えたことは何でしょうか?

天皇のあり方と近代日本(全7話)

再生時間: 1:29:17
収録日:2021/11/02
追加日:2021/12/16
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか

天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室

日本の歴史のなかで、天皇や皇室の姿は大きく移り変わってきた。日本が第二次世界大戦に負けた後、戦後日本的な象徴天皇の姿が確立されていったが、今、その「戦後の皇室像」の変化が求められているのではないか。その問題意識を元に...
再生時間:13:12
追加日:2021/12/16

戦後の「人間天皇」と「開かれた皇室」がもたらす悲劇

天皇のあり方と近代日本(2)「開かれた皇室」の大問題

戦後の皇室には「普通の国民と同じような生活感覚」や「家族の情愛」が求められた。「人間と人間」の関係が求められ、とりわけご結婚がその点から注目を集めた。だが、眞子内親王のご成婚が支持されなかったのはなぜか。そこには大き...
再生時間:13:48
追加日:2021/12/23

小泉信三は「近視眼的」だった…多様性の時代の困難さ

天皇のあり方と近代日本(3)価値観多様化の壁

戦後の皇太子教育を担った小泉信三は、「戦後民主主義的な世の中が永続していく」というイメージのなかでイギリス王室に範をとった。だが、現在までの数十年間に起こったのは価値観の多様化であり、それに前後するブルジョア市民道徳...
再生時間:13:18
追加日:2021/12/30

「人間天皇」を否定した三島由紀夫の思想が問うものとは

天皇のあり方と近代日本(4)三島由紀夫VS東大全共闘

世界中で価値観の分断が進み、社会が大きく割れている。ここで想起されるのが、1969年の「三島由紀夫vs東大全共闘」の両極に割れた討論会である。この討論会で、東大全共闘は天皇を罵り嘲笑する一方、三島由紀夫は「この天皇は立派な...
再生時間:12:16
追加日:2022/01/06

福澤諭吉が「帝室論」で「皇室は万年の春たれ」と説く理由

天皇のあり方と近代日本(5)福澤諭吉の「帝室論」

明治維新の後、帝国憲法が発布され国会が開設されようとするときに福澤諭吉が書いたのが「帝室論」である。天皇を、議会政治にまみれる存在にしてはならない。政治からは超然として、たとえ議会の与野党が火のごとく争っていても、「...
再生時間:11:36
追加日:2022/01/13

皇室財産や旧宮家の復帰について大胆に議論してよい時期だ

天皇のあり方と近代日本(6)皇室財産と旧宮家の復帰

第二次世界大戦後、皇室財産はすべて国に属すこととされ、皇室費用も国会の議決が必要になってしまった。その結果、「皇室は国民の税金で食べている」などという批判まで現われるようになった。だが、そのような姿で良いのか。福澤諭...
再生時間:13:28
追加日:2022/01/20

この大変な時期に、日本人として「知らない」では済まない

天皇のあり方と近代日本(7)「運を天に任せる」は無責任

今、政府のさまざまな会議も、皇室のあり方について、根本的に考えるところまで踏み込んでいないように見える。しかし、もはや時間的な余裕はない。「運を天に任せる」では無責任なところにまで来ている。皇族のご行跡が表に出た場合...
再生時間:11:39
追加日:2022/01/27
生きとし生けるもの全てが幸せに暮らせる社会を実現したい。聖武天皇の大仏造立の願いに迫ります。

東大寺建立に込められた思い(全7話)

再生時間: 1:27:17
収録日:2016/03/08
追加日:2016/11/26
北河原公敬
東大寺長老

東大寺には大仏開眼以来1200年以上続く修二会の行法がある

東大寺建立に込められた思い(1)千二百年有余の伝統

東大寺長老である北河原公敬氏が、大仏造立の歴史的背景、そして発願した聖武天皇の「思い」を語る。東大寺では創建以来、修二会の行法が途切れることなく続けられてきた。今年(2016年)で1265回目を数える。修二会で祈るのは、生き...
再生時間:11:07
追加日:2016/11/26

東大寺の昔の宗派は八宗兼学ー最高の仏教大学としての歴史

東大寺建立に込められた思い(2)この世を蓮華蔵世界に

東大寺長老・北河原公敬氏によれば、東大寺はもともと、様々な宗派について学ぶ場所だった。そんな東大寺の建立を、聖武天皇が思い至った理由は、ある講義だった。その講義に感銘を受けた聖武天皇は、そこで展開された蓮華蔵世界を、...
再生時間:08:51
追加日:2016/12/03

東大寺大仏建立の理由ー聖武天皇のいう「菩薩の精神」とは

東大寺建立に込められた思い(3)あまねく発展を願う

大仏造立の際に聖武天皇が出した詔では、何が語られているのか。東大寺長老・北河原公敬氏が解説する。聖武天皇は、自らを菩薩になぞらえ、この世の全てを慈しもうとした。菩薩とは、自分以外のものにも手を差し伸べ、一緒に救われよ...
再生時間:18:19
追加日:2016/12/10

菩薩の心が現代社会から薄れた一因は戦後の民主主義にある

東大寺建立に込められた思い(4)建立を支えた知識

現代の日常生活で、他人に手を差し伸べることが減ったのは、困っている人と自分とが無関係だからだ。しかし東大寺の建立を呼び掛けた聖武天皇が目指すのは、他者を思いやる菩薩の精神を行き渡らせることだった。そのために聖武天皇が...
再生時間:15:54
追加日:2016/12/17

東大寺は「勧進帳」でも話題!復興に力を尽くした源頼朝

東大寺建立に込められた思い(5)「一枝の草」を持て

聖武天皇が東大寺の建立で呼び掛けたのは、心からの誠意を持ってそこに参加せよということだった。そうであれば、たとえ微々たる力しか提供できなくても構わない。ここに、東大寺建立の大きな意義があったと、東大寺長老・北河原公敬...
再生時間:10:26
追加日:2016/12/24

東大寺建立に協力した人数は、当時の日本人の約半数!

東大寺建立に込められた思い(6)大国家プロジェクト

東大寺の建立には、なんと当時の日本人の約半数が関わっていた。これほどの一大プロジェクトはそうあるものではない。東大寺長老・北河原公敬氏の解説が物語るように、東大寺はまさに国力を結集して完成したものだった。多くの人が自...
再生時間:08:25
追加日:2016/12/31

「無財の七施=七つの施し」で身につく菩薩の精神とは?

東大寺建立に込められた思い(7)「無財の七施」

聖武天皇が目指した菩薩は、現代でも可能なものだ。東大寺長老・北河原公敬氏はそう語る。そのために必要なのは、見返りなど期待せず、他者に手を差し伸べることだ。それは毎日の、ほんの少しの心掛けでよい。東大寺建立の思いを語っ...
再生時間:14:15
追加日:2017/01/07
聖徳太子が「和を以て貴つとしと為」で説いたのは「議論の大切さ」。古代日本の理想に迫ります。

【入門】日本仏教の名僧・名著~聖徳太子編(全2話)

再生時間: 22:06
収録日:2020/08/20
追加日:2020/11/26
賴住光子
駒澤大学仏教学部 教授

聖徳太子が仏教を積極的に国づくりに生かした理由

【入門】日本仏教の名僧・名著~聖徳太子編(1)仏教受容の意味

日本への仏教伝来は538年といわれるが、その興隆に尽くしたのは聖徳太子である。現在、その実在が議論され、厩戸王か聖徳太子か教科書表記が問題になったのも、皇位にもつかなかった彼があまりにも偉大な業績を残しているからに他なら...
再生時間:10:07
追加日:2020/11/26

聖徳太子の十七条憲法「和を以て貴つとしと為」の真の意味

【入門】日本仏教の名僧・名著~聖徳太子編(2)十七条憲法と「和」

聖徳太子といえば十七条憲法。第一条の「和を以て貴つとしと為」は、その後の日本人の精神性を方向付けたといっても過言ではない。その「和」という概念はどこからやってきたのか。われわれが現在考える「忖度」や「空気を読む」こと...
再生時間:11:59
追加日:2020/12/03