「人間天皇」を否定した三島由紀夫の思想が問うものとは
天皇のあり方と近代日本(4)三島由紀夫VS東大全共闘
世界中で価値観の分断が進み、社会が大きく割れている。ここで想起されるのが、1969年の「三島由紀夫vs東大全共闘」の両極に割れた討論会である。この討論会で、東大全共闘は天皇を罵り嘲笑する一方、三島由紀夫は「この天皇は...
収録日:2021/11/02
追加日:2022/01/06
皇室財産や旧宮家の復帰について大胆に議論してよい時期だ
天皇のあり方と近代日本(6)皇室財産と旧宮家の復帰
第二次世界大戦後、皇室財産はすべて国に属すこととされ、皇室費用も国会の議決が必要になってしまった。その結果、「皇室は国民の税金で食べている」などという批判まで現われるようになった。だが、そのような姿で良いのか。...
収録日:2021/11/02
追加日:2022/01/20
戦後の「人間天皇」と「開かれた皇室」がもたらす悲劇
天皇のあり方と近代日本(2)「開かれた皇室」の大問題
戦後の皇室には「普通の国民と同じような生活感覚」や「家族の情愛」が求められた。「人間と人間」の関係が求められ、とりわけご結婚がその点から注目を集めた。だが、眞子内親王のご成婚が支持されなかったのはなぜか。そこに...
収録日:2021/11/02
追加日:2021/12/23
学生闘争の街頭封鎖に知事の力で対峙せよ…国家革新の論理
石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(2)都知事・石原慎太郎への時代的経緯
石原慎太郎氏の著書『慎太郎の政治調書』を読むと、国会議員に初当選した当初から都知事を視野に入れていたことが窺える。その理由は、学生運動が盛んだった当時の時代状況も大きく関係している。国会議員ではなく都知事として...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/06/15
なぜコシノジュンコは60年以上、トップを維持できるのか
憂国の芸術(5)一流であり続けることのすごさ
「現世的に成功するかどうかは、親や先祖で決まる」と考えれば、成功しなくても気にする必要はなくなる。自分とは関係ないことだからだ。コシノジュンコ氏がすごいのは、19歳で賞を獲って以降、80歳を超えても一流を維持してい...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/02/11
なぜ吉本隆明は60年安保の時に進歩的知識人を批判したのか
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(5)吉本隆明の思想――大衆の原像と対幻想
大衆の原像と対幻想――これは「戦後最大の思想家」といわれる吉本隆明の象徴的ともいえる言葉だが、いったいどのような思想にもとづくものなのか。今回は、吉本隆明の思想を初期から中期、そして後期とたどりながら、この2つの言...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/12
本を読まない人類がヒューマニズムという化け物に喰われた
読書と人生(6)読書人がバカにされる時代
現代社会では、価値の主客転倒が起こり、読書人がバカにされるようにさえなった。だが、読書人がいなくなるということは、人間が「魂」に対する興味を失ったことを意味している。そして読書をしなくなったから、人間社会はヒュ...
収録日:2019/05/14
追加日:2019/09/20
伝染病予防法廃止から見えてくる新型コロナウイルス問題
新型コロナウイルス問題を日本の疫病対策の歴史から考える
新型コロナウイルスに関する問題を考えるとき、日本の歴史を振り返ると、重要な参照点が見えてくる。かつて岩倉使節団の一員であった長與專齋は、疫病対策を十全に行う強力な国家の建設を目指した。(2020年2月26日開催・日本ビ...
収録日:2020/02/26
追加日:2020/03/05
小泉信三は「近視眼的」だった…多様性の時代の困難さ
天皇のあり方と近代日本(3)価値観多様化の壁
戦後の皇太子教育を担った小泉信三は、「戦後民主主義的な世の中が永続していく」というイメージのなかでイギリス王室に範をとった。だが、現在までの数十年間に起こったのは価値観の多様化であり、それに前後するブルジョア市...
収録日:2021/11/02
追加日:2021/12/30
良き日本人の魂を思い出すのは芸術作品と会ったときだけだ
憂国の芸術(1)芸術作品こそが心を動かす
執行草舟が、自身の芸術コレクションの中から、コシノジュンコ氏の作品などを紹介するシリーズ。執行草舟は、芸術として優れているのに加え、魂の燃焼に命をかけて生きた人たちの作品を「憂国の芸術」と名づけて集めている。そ...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/01/14
西郷隆盛と山岡鉄舟の友情と燃える想いが込められた書
憂国の芸術(8)西郷隆盛と山岡鉄舟の「友達の書」
「憂国の芸術」には西郷隆盛と山岡鉄舟の書もある。今回紹介する西郷隆盛の書は、執行草舟が「友達の書」と名づけたもの。政府の特使として西南戦争を止めに来た山岡鉄舟に送ったものである。死を決して薄墨で書かれ、これを見...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/03/04
慎太郎がスポーツや五輪を強調した理由…大衆の欲望の解放
石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(5)セクト化する三島と大衆動員する石原
三島由紀夫と石原慎太郎は同じ「保守」という括りにされることが多いが、2人は大きく異なっている。三島はつねに自身の美学・観念が先行していたのに対し、石原は現実の生活者・大衆の欲望を感じ取って表現した。さらに政治に対...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/07/06
なぜ家康は東照大権現になったか…その意味と天海の狙い
徳川家康の果断と深謀~指導者論と組織論(2)徳川将軍家が最上位に立つデザイン
「一元化をはかり、明確に上に立つ」――徳川幕府が260年の天下泰平を築けた1つの要因は、力の一元化を図り、トップは自分だということを明確に見せたことにある。鎌倉幕府も室町幕府も、そこが曖昧だったことに加え、朝廷という...
収録日:2022/09/14
追加日:2022/12/06
「昭和の妖怪」岸信介の知られざる実像を検証する
岸信介と日本の戦前・戦後(1)毀誉褒貶相半ばする政治家
戦後、A級戦犯容疑者として獄中生活を送ったのち、政界復帰からわずか4年で内閣総理大臣にまで上り詰めた岸信介。戦前と戦後を跨いだその激動の政治家人生は、どのようなものだったのか。晩年になって「昭和の妖怪」といわれた...
収録日:2022/09/02
追加日:2023/02/18
デビュー論文「様々なる意匠」小林秀雄の試みと直観の真意
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(3)小林秀雄の批評
大正から昭和初期にかけて起きた戦争景気、関東大震災、昭和恐慌など時代の荒波は、日本国民の心に多くの影響を与えた。そうした中、昭和4(1927)年に「様々なる意匠」という論文で文壇にデビューした小林秀雄は、これらの人々...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/29