社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
一流クラブのママに学ぶ「できる大人の断わり方」
「ノーと言えない日本人」とよく指摘されるように、日本人は断わるのがあまり得意ではありません。これは、日本人ならでは価値観から起こる「気遣い」によるものと言われています。
とはいえ、日常生活や仕事のうえで、きちんと断わらなくてはいけない場面も多々あります。そんなとき、どうすれば上手に断わることができるのか。その方法を探ります。
1つ目は、「申し訳なくて断われない」「真面目なお人好しタイプ」。たとえば、自分を犠牲にしてでも相手の心情を気にしてしまったり、強い責任感のために相手の期待になんとしても応えようとする人がそれに当たります。
2つ目は、「相手からの評価を気にして断われない」「人の目が気になるタイプ」です。つまり、「人の目を気にしてしまうあまり、自分の事情や都合をはっきり主張できず、頼まれても「NO」と言えない」人のことです。
3つ目は、「『なんとかなるだろう』と断わらない」「無責任な安請け合いタイプ」。安請け合いして、約束の直前になって「やっぱりダメだった」と平気でドタキャンする人のこと。3タイプの中でも「いちばんの困りもの」ですね。
そのうえで、伊藤さんは「カドを立てない断り方」として、7つの断わる作法を提案しています
1.あいまいな表現や態度をとらないで、断わるなら、はっきり断る
2.自分が言われてイヤな断わり方をしない、相手を否定しない
3.「ありがとう」と「すいません」を忘れずに、感謝&おわびをセットで
4.「それはできないが、これならどうか」と断わりっぱなしではなく代案でフォロー
5.冗長なほど「言い訳」に聞こえるため、理由は簡潔に伝える
6.ウソの理由は”諸刃の剣”なので、方便とNGを使い分ける
7.悩んでズルズル引き受けるのを回避するために、断わる基準を持つ
1.仕事でもプライベートでも、すべての依頼や誘いを受けることは不可能なことなので、断り=拒絶ではないという意識を持つ
2.中途半端な反応をする方が迷惑がかかるので、はっきりと意思表示をする
3.断る際の理由は、自分の後ろめたさや、言いやすさのために口にしているだけであって、相手を思っての言動ではないことがほとんどであり、そうであるのなら理由を言う必要はない
4.迷っているときは答えないで、とりあえず「●●日までにお返事します」と誠意は伝える
5.断りが確定している場合、代案を出しては誤解を招いてしまうので注意
伊藤さんの7つの作法、大野さんの5つのポイント、両方とも非常に参考になると思いますが、どちらにも共通して感じられるのは相手への深い「気遣い」です。そう考えると、多くの人が「気遣い」のために、逆に断ることができなくなっているのが不思議になります。つまりその違いは、気遣うポイントにあるのではないでしょうか。
ということで、もし誘われても「できない」と判断した場合、気遣うポイントを切り替えて、どうすれば相手を不快にさせずに断れるのかを考えたほうが、相手にとっても自分にとってもいい結果がもたらされるということでしょう。それが本当の「気遣い」なのかもしれませんね。
<参考文献・参考サイト>
・『できる大人は、男も女も断わり上手』(伊藤由美著、ワニブックス)
・東洋経済オンライン:誘いの断り文句に「行けない理由」はいらない 「断り上手」になるための5つのポイント
http://toyokeizai.net/articles/-/179768?page=2
とはいえ、日常生活や仕事のうえで、きちんと断わらなくてはいけない場面も多々あります。そんなとき、どうすれば上手に断わることができるのか。その方法を探ります。
断われない人3つのタイプ
銀座の一流クラブのママとして知られている伊藤由美さんの著書『できる大人は断わり上手』によると、断われない人は大きく3つのタイプに別れるそうです。1つ目は、「申し訳なくて断われない」「真面目なお人好しタイプ」。たとえば、自分を犠牲にしてでも相手の心情を気にしてしまったり、強い責任感のために相手の期待になんとしても応えようとする人がそれに当たります。
2つ目は、「相手からの評価を気にして断われない」「人の目が気になるタイプ」です。つまり、「人の目を気にしてしまうあまり、自分の事情や都合をはっきり主張できず、頼まれても「NO」と言えない」人のことです。
3つ目は、「『なんとかなるだろう』と断わらない」「無責任な安請け合いタイプ」。安請け合いして、約束の直前になって「やっぱりダメだった」と平気でドタキャンする人のこと。3タイプの中でも「いちばんの困りもの」ですね。
「カドを立てない断わり方」、断わるための7つの作法
相手にもし断わったとしても、結果として「できない」のなら、初めから断わったほうがむしろ相手から信用されると伊藤さんは指摘しています。これはまさにその通りでしょう。そのうえで、伊藤さんは「カドを立てない断り方」として、7つの断わる作法を提案しています
1.あいまいな表現や態度をとらないで、断わるなら、はっきり断る
2.自分が言われてイヤな断わり方をしない、相手を否定しない
3.「ありがとう」と「すいません」を忘れずに、感謝&おわびをセットで
4.「それはできないが、これならどうか」と断わりっぱなしではなく代案でフォロー
5.冗長なほど「言い訳」に聞こえるため、理由は簡潔に伝える
6.ウソの理由は”諸刃の剣”なので、方便とNGを使い分ける
7.悩んでズルズル引き受けるのを回避するために、断わる基準を持つ
「断り上手」になるための5つのポイント
一方、「誘いの断り文句に『行けない理由』はいらない」という東洋経済オンラインの記事では、大野萌子(日本メンタルアップ支援機構 代表理事)さんが、「断り上手」になるためのポイントを5つ挙げています。1.仕事でもプライベートでも、すべての依頼や誘いを受けることは不可能なことなので、断り=拒絶ではないという意識を持つ
2.中途半端な反応をする方が迷惑がかかるので、はっきりと意思表示をする
3.断る際の理由は、自分の後ろめたさや、言いやすさのために口にしているだけであって、相手を思っての言動ではないことがほとんどであり、そうであるのなら理由を言う必要はない
4.迷っているときは答えないで、とりあえず「●●日までにお返事します」と誠意は伝える
5.断りが確定している場合、代案を出しては誤解を招いてしまうので注意
伊藤さんの7つの作法、大野さんの5つのポイント、両方とも非常に参考になると思いますが、どちらにも共通して感じられるのは相手への深い「気遣い」です。そう考えると、多くの人が「気遣い」のために、逆に断ることができなくなっているのが不思議になります。つまりその違いは、気遣うポイントにあるのではないでしょうか。
ということで、もし誘われても「できない」と判断した場合、気遣うポイントを切り替えて、どうすれば相手を不快にさせずに断れるのかを考えたほうが、相手にとっても自分にとってもいい結果がもたらされるということでしょう。それが本当の「気遣い」なのかもしれませんね。
<参考文献・参考サイト>
・『できる大人は、男も女も断わり上手』(伊藤由美著、ワニブックス)
・東洋経済オンライン:誘いの断り文句に「行けない理由」はいらない 「断り上手」になるための5つのポイント
http://toyokeizai.net/articles/-/179768?page=2
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
経営をひと言で?…松下幸之助曰く「2つじゃいけないか」
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(1)経営とは何かをひと言で?
東洋思想を研究する中で、50年間追求してきた命題の解を得たと田口佳史氏は言う。また、その命題を得るきっかけとなったのは松下幸之助との出会いだった。果たしてその命題とは何か、生涯の研究となる東洋思想とどのように結び...
収録日:2024/09/19
追加日:2024/11/21
次の時代は絶対にアメリカだ…私費で渡米した原敬の真骨頂
今求められるリーダー像とは(3)原敬と松下幸之助…成功の要点
猛獣型リーダーの典型として、ジェネラリスト原敬を忘れてはならない。ジャーナリスト、官僚、実業家、政治家として、いずれも目覚ましい実績を上げた彼の人生は「賊軍」出身というレッテルから始まった。世界を見る目を養い、...
収録日:2024/09/26
追加日:2024/11/20
冷戦終焉から30年、激変する世界の行方を追う
ポスト冷戦の終焉と日本政治(1)「偽りの和解」と「対テロ戦争」の時代
これから世界は激動の時代を迎える。その見通しを持ったのは冷戦終焉がしきりに叫ばれていた時だ――中西輝政氏はこう話す。多くの人びとが冷戦終焉後の世界に期待を寄せる中、アメリカやヨーロッパ諸国、またロシアや同じく共産...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/06/27
遊女の実像…「苦界と公界」江戸時代の吉原遊郭の二面性
『江戸名所図会』で歩く東京~吉原(1)「苦界」とは異なる江戸時代の吉原
『江戸名所図会』を手がかりに江戸時代の人々の暮らしぶりをひもとく本シリーズ。今回は、遊郭として名高い吉原を取り上げる。遊女の過酷さがクローズアップされがちな吉原だが、江戸時代の吉原には違う一面もあったようだ。政...
収録日:2024/06/05
追加日:2024/11/18
国の借金は誰が払う?人口減少による社会保障負担増の問題
教養としての「人口減少問題と社会保障」(4)増え続ける社会保障負担
人口減少が社会にどのような影響を与えるのか。それは政府支出、特に社会保障給付費の増加という形で現れる。ではどれくらい増えているのか。日本の一般会計の収支の推移、社会保障費の推移、一生のうちに人間一人がどれほど行...
収録日:2024/07/13
追加日:2024/11/19