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DATE/ 2017.10.15

一流クラブのママに学ぶ「できる大人の断わり方」

 「ノーと言えない日本人」とよく指摘されるように、日本人は断わるのがあまり得意ではありません。これは、日本人ならでは価値観から起こる「気遣い」によるものと言われています。

 とはいえ、日常生活や仕事のうえで、きちんと断わらなくてはいけない場面も多々あります。そんなとき、どうすれば上手に断わることができるのか。その方法を探ります。

断われない人3つのタイプ

 銀座の一流クラブのママとして知られている伊藤由美さんの著書『できる大人は断わり上手』によると、断われない人は大きく3つのタイプに別れるそうです。

 1つ目は、「申し訳なくて断われない」「真面目なお人好しタイプ」。たとえば、自分を犠牲にしてでも相手の心情を気にしてしまったり、強い責任感のために相手の期待になんとしても応えようとする人がそれに当たります。

 2つ目は、「相手からの評価を気にして断われない」「人の目が気になるタイプ」です。つまり、「人の目を気にしてしまうあまり、自分の事情や都合をはっきり主張できず、頼まれても「NO」と言えない」人のことです。

 3つ目は、「『なんとかなるだろう』と断わらない」「無責任な安請け合いタイプ」。安請け合いして、約束の直前になって「やっぱりダメだった」と平気でドタキャンする人のこと。3タイプの中でも「いちばんの困りもの」ですね。

「カドを立てない断わり方」、断わるための7つの作法

 相手にもし断わったとしても、結果として「できない」のなら、初めから断わったほうがむしろ相手から信用されると伊藤さんは指摘しています。これはまさにその通りでしょう。

 そのうえで、伊藤さんは「カドを立てない断り方」として、7つの断わる作法を提案しています

1.あいまいな表現や態度をとらないで、断わるなら、はっきり断る
2.自分が言われてイヤな断わり方をしない、相手を否定しない
3.「ありがとう」と「すいません」を忘れずに、感謝&おわびをセットで
4.「それはできないが、これならどうか」と断わりっぱなしではなく代案でフォロー
5.冗長なほど「言い訳」に聞こえるため、理由は簡潔に伝える
6.ウソの理由は”諸刃の剣”なので、方便とNGを使い分ける
7.悩んでズルズル引き受けるのを回避するために、断わる基準を持つ

「断り上手」になるための5つのポイント

 一方、「誘いの断り文句に『行けない理由』はいらない」という東洋経済オンラインの記事では、大野萌子(日本メンタルアップ支援機構 代表理事)さんが、「断り上手」になるためのポイントを5つ挙げています。

1.仕事でもプライベートでも、すべての依頼や誘いを受けることは不可能なことなので、断り=拒絶ではないという意識を持つ
2.中途半端な反応をする方が迷惑がかかるので、はっきりと意思表示をする
3.断る際の理由は、自分の後ろめたさや、言いやすさのために口にしているだけであって、相手を思っての言動ではないことがほとんどであり、そうであるのなら理由を言う必要はない
4.迷っているときは答えないで、とりあえず「●●日までにお返事します」と誠意は伝える
5.断りが確定している場合、代案を出しては誤解を招いてしまうので注意

 伊藤さんの7つの作法、大野さんの5つのポイント、両方とも非常に参考になると思いますが、どちらにも共通して感じられるのは相手への深い「気遣い」です。そう考えると、多くの人が「気遣い」のために、逆に断ることができなくなっているのが不思議になります。つまりその違いは、気遣うポイントにあるのではないでしょうか。

 ということで、もし誘われても「できない」と判断した場合、気遣うポイントを切り替えて、どうすれば相手を不快にさせずに断れるのかを考えたほうが、相手にとっても自分にとってもいい結果がもたらされるということでしょう。それが本当の「気遣い」なのかもしれませんね。

<参考文献・参考サイト>

・『できる大人は、男も女も断わり上手』(伊藤由美著、ワニブックス)
・東洋経済オンライン:誘いの断り文句に「行けない理由」はいらない 「断り上手」になるための5つのポイント
http://toyokeizai.net/articles/-/179768?page=2
(10MTV編集部)