テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義 ログイン 会員登録
DATE/ 2021.12.10

車で動物を轢いたときの対処法…罰則や保険は?

 道路に飛び出してきた動物を轢いてしまう事故、これは一般的に「ロードキル」と言われています。こういった事故は珍しいことではありません。NEXCO3社(東日本・中日本・西日本)および本四高速、首都高速、阪神高速でのロードキル発生件数は、2018年の記録では約4万7400件とかなり多いです。では実際に轢いてしまったら、どのように対処すればいいのでしょうか。

警戒標識をみたら減速

「ロードキル」で犠牲になる動物で最も多いのはタヌキ。次に多いのは鳥類(トビやカラスなど)。ほかにはネコ、ウサギ、イタチといった場合が多いようです。また北海道ではシカとの衝突事故が毎年約2000件程度報告されます。特に山間部などはロードキルが発生しやすい場所です。野生動物が飛び出しやすい地域では黄色い背景に動物のシルエットの入った警戒標識で注意が促されています。

 警戒標識を見かけたら減速し、特に視界を広くとってゆっくり運転しましょう。特にクマやシカなどの大型動物と衝突すると、運転者や同乗者が死傷する事故にもつながります。ただし、特に高速道路では急ハンドルは避けましょう。基本的にはブレーキで回避します。また、タヌキは夜行性です。上向きライトにすると遠方でも動物の目が光って発見しやすくなります。

動物と衝突してしまった際の正しい対処とは

 動物がまだ生きている場合、近隣の動物病院や保護施設に連絡し、指示に従います。搬送する場合、素手では触らずタオルや段ボールなどで保護します。難しい場合は動物病院や保護施設に対処を相談しましょう。この際の治療費は原則としては運転者の負担になりますが、地域によっては野生動物保護の観点から、無償治療を行なっている施設や病院もあるようです。

 動物が死亡しているときには、可能であれば死骸は路肩に移動させます。これは二次被害を防ぐためですが、後続車には十分注意しましょう。また移動させる際には、ダンボールやタオルなどを使い、直接は動物に触れないようにします。移動させるのが難しい場合や、高速道路や幹線道路などで轢かれた動物を発見したときには道路緊急ダイヤル「#9910」に連絡します。この番号は無料、全国共通で24時間受け付けています。

罰則はあるのか?車が傷ついた場合保険は効くのか?

 動物は法律上「モノ」として判断されるので、ロードキルの場合は自損事故として処理されます。この場合、特に交通違反点数の減点や罰則といったものはありません。ただし、事故を警察に報告しなかった場合、「報告義務違反」となります。また「事故証明書」は警察しか発行できないので、報告しなければ保険も適用できません。

 自賠責保険は、物損事故の場合には補償対象外です。車がダメージを受け修理が必要な場合は任意保険の車両保険で対応することになります。また、運転者や同乗者が負傷した場合は、人身傷害や搭乗者傷害で補償されます。他に歩行者などを巻き込んでしまった場合、対物賠償責任保険や対人賠償責任保険などで対応することになります。ただし、これは保険の契約内容によります。山間部などをよく通るという人は、事前に補償内容をしっかり確認しておきましょう。

 また一般的にシカなどの大型動物と衝突した場合、修理額は50万円を越えることも多いようです。動物との接触事故は比較的山間部の一般道で多く、小動物の場合は高速道路で起きることが多いようです。山間部を通るとき、また警告標識を見かけたときにはとにかく減速して周囲をよく確認しながら運転しましょう。

<参考サイト>
[Q] 野生動物と遭遇、衝突したら|JAF
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-trouble/subcategory-support/faq260
動物が飛び出してきて...事故を起こしてしまった時に取るべき行動は?|CarMe
https://car-me.jp/articles/14646
年間約5万件!? 意外と多い「ロードキル」 車と動物の事故を防ぐ対策とは?|くるまのニュース
https://kuruma-news.jp/post/370042

あわせて読みたい