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DATE/ 2022.04.17

女性が働きやすい国ランキング、日本の順位は?

日本は女性が働きやすい国か?

 今年3月、イギリスの政治経済誌・エコノミストが、29か国を対象にした2021年の「女性の働きやすさ」ランキングを発表しました。これは、管理職における女性の割合や給与水準の男女格差など、10の指標を基準にランキングをつけたもの。1位は2年連続のスウェーデンで、2位がアイスランド、3位がフィンランド、さらに4位がノルウェーと、北欧の国が上位を占めました。

 それでは、日本は何位だったのかというと……ワースト2位の28位でした。女性が働きやすい国にはまだほど遠いようです。

 低評価の主な理由には、最下位の韓国とあわせて「いまだに女性が仕事か家庭かを選ばなければならない」という状況であることが上げられています。確かに、「仕事を続けたいから結婚や出産はできないかも」と悩んでいる女性の話はよく耳にしますよね。日本では当たり前のように思われてきたことかもしれませんが、世界的に見れば時代遅れな考え方になっていることがこのランキングからわかります。

世界と比較した日本の男女格差は?

 また昨年3月には、世界が持つ課題の改善を目ざす国際機関・世界経済フォーラムが156か国を対象にした「The Global Gender Gap Report 2021」を発表しています。こちらは経済・政治・教育・健康の4分野に振り分けた14の指標を基準にしたランキングで、この数値が高いほど男女の違いから生じる不平等を指すジェンダーギャップが少ないという評価になります。2021年の1位はアイスランド、2位はフィンランド、3位はノルウェーと、こちらも北欧の国が上位を占めました。

 そして日本は、こちらでも下位の総合120位となっています。やはり男女格差が大きいという結果になっていますね。なかでも経済は117位、政治は147位と、このふたつの分野は目立って低評価。前年は経済が115位、政治が144位で、もともと低かった順位がさらに下がっているのです。

 その主な理由には、女性の管理職の割合が約15%、女性国会議員も女性大臣も割合が約10%しかいないことが上げられています。実は、日本の女性管理職や女性議員の割合は年々増えているのですが、それでも順位が下がっているということは、世界が取り組んでいるジェンダーギャップ解消のスピードに日本が遅れを取っていることを示しているといえるでしょう。

日本の男女格差は改善されるのか?

 ジェンダーギャップが発生する原因には、宗教上の制約、貧困、伝統や風習などが上げられます。たとえば、2021年のジェンダーギャップ指数ランキングで日本より下位の147位だったサウジアラビアは、イスラム教の戒律による女性の制約が厳しいため、2019年までは成人女性でも男性の後見人の許可がないとパスポートの取得や海外旅行ができませんでした。また、同ランキングで138位だったニジェールなどの貧困が深刻な南アフリカ諸国では、子どもの口減らしのために18歳未満の少女をむりやり結婚させてしまう児童婚が後を絶ちません。

 これに対して日本は憲法で信教の自由が定められており、近年は若者の貧困が社会問題化しているとはいえ、社会的なセーフティネットは機能しています。この点から見ても、日本のジェンダーギャップの主な原因は伝統や風習からきていると考えられるでしょう。

 この場合、男女格差の存在が“当たり前”となってしまっているため、まずは格差があることに気づく必要があります。実際、2015年に兵庫県豊岡市が働く子育て世代を対象に行った調査によると、1日の家事・育児時間は男性が約2時間、女性は約6時間で、女性のほうが約3倍も多いにもかかわらず、「家事・育児の分担は適当だと思う」と回答した男性が4割以上いたのです。「家事・育児の分担は適当だと思う」と回答した女性は約2割にとどまっており、認識にずれがあることがわかりますよね。

 世界では、このようなジェンダーギャップを解消するために、たとえばアイスランドでは男女の賃金格差を法律で禁じていたり、アメリカのニューヨーク州では男性トイレにもおむつ交換台を設置するよう義務づけていたりします。

 九州大学とダートマス大学の共同研究グループが日本人の男女約2400人に行った調査では、男性のほうが伝統的で保守的な性別役割意識を強く持っているとわかりました。日本のジェンダーギャップ改善の鍵は、男性の意識改革にあるのかもしれませんね。

<参考サイト>
・日刊スポーツ 「女性の働きやすさ」日本は29カ国ワースト2位、韓国最下位 6年連続同じ順位 英誌
https://www.nikkansports.com/general/news/202203080000098.html
・内閣府男女共同参画局 「共同参画」2021年5月号
https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2021/202105/202105_05.html
・朝日新聞デジタル 女性の働きやすさ、日本はワースト2位 英誌ランク付け
https://www.asahi.com/amp/articles/ASP396RLDP39UHBI028.html
・ELEMINIST 【2021年】最新のジェンダーギャップ指数ランキング 日本と世界の現状、コロナの影響は
https://eleminist.com/article/1677
・保健指導リソースガイド 「ジェンダーギャップ」の解消に挑戦 男女の格差は誰にとってもメリットなし 働き方にも変化が
https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2021/010635.php
・MEMORVA 男女格差(ジェンダーギャップ)指数ランキング(2021年版)
https://memorva.jp/ranking/world/wef_global_gender_gap_report.php
・日本ユニセフ協会 児童婚
https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_act04_04.html

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