テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2023.11.13

個人情報はこんなことで漏れる?NG行為5選

 個人情報は会社などの組織から流出してしまった場合、個人でとれる対策はあまりありません。一方、自身の問題で流出するような場合にはいくつかのルートがあります。つまり、ある程度意識を持つことで個人情報流出のリスクは下げることができます。ではどういった点に意識を向ければいいのでしょうか。

個人情報流出による事件の実例

 まずは実例を見てみましょう。総合セキュリティ会社ALSOKのサイトにはこれまでに起きた個人情報漏洩に関する事件の実例が掲載されています。この事例から普段の生活上で起こりがちなものをピックアップして簡単にまとめてみました。

「よく使うサービスから『アカウント情報確認と再設定のお願い』といったメールが届き、メール内のリンク先から操作を行った。その後サービスを利用しようとしたところログインできず、パスワードを再設定してログインできた時にはポイントが利用されていた」
「パスワード不要の無料WI-FIスポットを見つけて接続、使っていたところ、メールの内容やアクセス履歴などが盗み見られていた」
「位置情報オフで撮影した写真の背景情報をもとに生活範囲が特定され、あとをつけられた」
「旅先から写真やメッセージをSNSにアップして帰宅すると、不在であることが知られて空き巣に入られていた」

 誰しも行う可能性のある何気ない行動ですが、実は大きなリスクが伴っていることがわかります。ちょっとしたことからこういった、「フィッシング詐欺(金銭や個人情報をだまし取る)」「SNSのアカウント乗っ取り・なりすまし」「脅迫・ストーカー行為」といったことに巻き込まれる可能性があります。またこれら流出した情報をもとに、空き巣をはじめとした現実のさまざまな犯罪に利用されます。

個人情報流出を防ぐための対策5選

 対策すべき点について、大きくポイントをつかんでおきましょう。さまざまなポイントはありますが、以下、特に普段の生活でやりがちなポイントに絞って5つ取り出してみました。

【疑わしいメールやメッセージは公式サイトを必ず確認する】
 携帯会社、金融機関、ショッピングサイト、年金事務所などの公的機関などを装ったメールが来ることがあります。書かれていたURLは本物のサイトと区別つかないくらい精巧に作られていますが、実は個人情報を盗むための詐欺サイトに誘導するものの可能性が高いです。こういったメールがきたら、その会社の公式サイトを検索したりして、注意喚起されていないか必ず確認しましょう。
 
【無料のWi-Fiスポットは提供元をよく確認する】
 無料Wi-Fiスポットを利用する際は「提供者が明確かどうか」「接続先に鍵マークがあるかどうか」を確認しましょう。提供元が不明な無料Wi-Fiは情報を盗み取る罠の可能性があります。またスマートフォンにはWi-Fiを見つけると自動で接続する機能もありますが、これは上記の理由から危険な場面もあります。Wi-Fiに接続するときには、自分で選んで接続するようにしましょう。

【SNSの投稿内容には注意】
 スマホで撮影した画像などを投稿する際には、リアルタイムでのアップはやめましょう。ほんの少しでも特徴的なものが写っていれば、現在地がすぐに特定されます。もしSNSなどに写真をアップするのであれば、過去のものにしましょう。また定期的に同じタイミングで行く場所の写真も危険です。たとえSNSの公開範囲を限定していたとしても、アップした時点でその後はコントロール不能です。ちょっとしたタイミングでシェアされて拡散する可能性は充分にあります。

【サイトごとにID、パスワードを変える】
 流出した情報はリスト化されて裏でやりとりされる可能性があります。この流出した個人情報リストをもとに、さまざまなサービスで不正ログインを試行する「パスワードリスト攻撃」が行われます。つまりパスワードを使い回している場合、他のウェブ上のサービスにも不正ログインが行われることになります。銀行やクレジットカードの情報の流出につながれば金銭的被害が拡大します。このようにパスワードの使い回しは時として壊滅的な被害に遭うリスクを高めます。

【公共の場での会話、のぞき見にも注意】
 他にも、大勢のひとがいるような「公共の場で個人情報を話さない」、「電車やカフェなどで画面をのぞき見されないようにする」という点にも注意が必要です。現代では個人情報はいつでも狙われています。油断しているところこそが、最も気をつけるポイントと言っていいでしょう。自分は大丈夫と思わず、リスクが高い行動をなるべく避けることが大事です。

<参考>
ALSOKあんしん通信 なぜ知っているの?個人情報漏えいの脅威|ALSOK
https://www.alsok.co.jp/security_info/communicate/backnumber/newest11.html
パスワードの使いまわしはなぜ危険なのか? 対策と併せて解説|HITACHI
https://www.hitachi-solutions-create.co.jp/column/security/password.html
女性のためのあんしんライフ|SECOM
https://www.secom.co.jp/anshinnavi/net_security/backnumber33.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制と2012年体制(1)質的な違いと野党がなすべきこと

戦後の日本の自民党一党支配体制は、現在の安倍政権における自民党一党支配と比べて、何がどのように違うのか。「55年体制」と「2012年体制」の違いと、民主党をはじめ現在の野党がなすべきことについて、ジェラルド・カ...
収録日:2014/11/18
追加日:2014/12/09
2

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gとローカル5G(1)5G推進の背景

第5世代移動通信システムである5Gが、日本でもいよいよ導入される。世界中で5Gが導入されている背景には、2020年代に訪れるというデータ容量の爆発的な増大に伴う、移動通信システムの刷新がある。5Gにより、高精細動画のような...
収録日:2019/11/20
追加日:2019/12/01
中尾彰宏
東京大学 大学院工学系研究科 教授
3

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミと政治の距離~マスコミの使命と課題を考える

政治学者・曽根泰教氏が、マスコミと政治の距離を中心に、マスコミの使命と課題について論じる。日本の新聞は各社それぞれの立場をとっており、その報道の基本姿勢は「客観報道」である。公的異議申し立てを前提とする中立的報...
収録日:2015/05/25
追加日:2015/06/29
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授
4

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITの経緯と課題(6)EU首脳会議における膠着

2018年10月に行われたEU首脳会議について解説する。北アイルランドの国境問題をめぐって、解決案をイギリスが見つけられなければ、北アイルランドのみ関税同盟に残す案が浮上するも、メイ首相や強硬離脱派はこれに反発している...
収録日:2018/12/04
追加日:2019/03/16
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
5

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か~その取り組みと期待される役割~

近年、企業における健康経営®の重要性が高まっている。少子高齢化による労働人口の減少が見込まれる中、労働力の確保と、生産性の向上は企業にとって最重要事項である。政府主導で進められている健康経営とは何か。それが提唱さ...
収録日:2021/07/29
追加日:2021/09/21
阿久津聡
一橋大学大学院経営管理研究科国際企業戦略専攻教授