テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2016.10.02

「カフェオレ」と「カフェラテ」の違いって?

 コーヒー界はこのところ、サードウェーブの到来でさらに熱気を帯びています。特にカルフォルニアから来たブルーボトルコーヒーは、2014年の清澄白河から青山、新宿と出店を続け、注目を浴びています。

コーヒーのサードウェーブとは?

 おいしいコーヒーのお店が増えるのはうれしい限りですが、そもそもサードウェーブ以前のファーストウェーブとセカンドブームとは何だったのでしょう?

 まずファーストウェーブとは、一般家庭でも手軽に取り入れやすくなった大量消費・生産の時代で19世紀後半のことでした。続くセカンドウェーブとは、1960年代~90年代を指し、シアトル系のコーヒーチェーンによって広がった深煎り高品質のコーヒー豆を使ったコーヒーの時代といえます。その代表格とされるスターバックスの日本一号店が銀座にできたのは1996年でした。

 そしていま、まさに起こっているサードウェーブとは、高品質の豆を焙煎からこだわり、ハンドドリップで一杯ずつ淹れるスタイルの時代です。でも実は、この方法は昔からある日本の喫茶店ではずっと行われてきた手法ですよね。ブルーボトルコーヒーの創業者ジェームス・フリーマン氏も、日本の喫茶店からインスピレーションを受けたそうです。

 コーヒー界が盛り上がるのは大歓迎としても、じつはメニューの多さからお店で注文するときに戸惑ってしまうという人もいるようです。例えばカフェ・オ・レとカフェ・ラテの違いもそのひとつ。最近はカフェでもコーヒー(またはブレンド)、カフェ・オ・レ、カフェ・ラテ、エスプレッソ、カプチーノ、ウインナー・コーヒーなどなどコーヒーに関するものだけでも種類がいろいろありますよね。昔ながらの純喫茶ならばアメリカンなんてものもあります。
 

カフェ・オ・レとカフェ・ラテの違い

 よくあるのが「カフェ・オ・レとカフェ・ラテの違いがわからない」ということ。カフェ・オ・レもカフェ・ラテもミルク入りのコーヒーという意味ですが、ベースになるコーヒーが違います。カフェ・オ・レの“レ”はフランス語で牛乳の意味で、普通のコーヒーにミルクを入れたもの、カフェ・ラテはイタリア語で、エスプレッソにミルクを入れて、泡立てたスチームドミルクをのせたものです。ということは、メニューにエスプレッソがないお店にはカフェ・ラテはないはずですね。そしてこのカフェ・ラテは、セカンドウェーブのシアトル系コーヒーチェーンが販売したことで日本では一気に馴染み深いものとなったため、カフェ・ラテが日本で広く知られることとなった背景にはセカンドウェーブの影響があったのです。

 カフェ・ラテの特徴は、なんといってもカップの上にのったフワフワした泡。カフェ・ラテはエスプレッソに温めたスチームドミルクを注ぎ、その上に泡立てたフォームドミルクがのっています。一般にエスプレッソマシンにはスチームで牛乳を温めるノズルがついており、シュワーという音はその蒸気の音です。ちなみにカプチーノもエスプレッソにスチームドミルクを入れフォームドミルクをのせたものですが、カフェ・ラテに比べてフォームドミルクの割合が多くなっています。よくカフェなどで見られるきれいな絵が描かれているものはカプチーノで、デザイン・カプチーノともいわれています。

 いまは昔から続く純喫茶からパッと入って飲めるコーヒースタンド、そしてお洒落なカフェまで、コーヒーショップのお店の形態や種類も増え、その時の気分や好みによって選べるのは喜ばしい限りです。ぜひいろんなコーヒーを楽しんでみてくださいね。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制と2012年体制(1)質的な違いと野党がなすべきこと

戦後の日本の自民党一党支配体制は、現在の安倍政権における自民党一党支配と比べて、何がどのように違うのか。「55年体制」と「2012年体制」の違いと、民主党をはじめ現在の野党がなすべきことについて、ジェラルド・カ...
収録日:2014/11/18
追加日:2014/12/09
2

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gとローカル5G(1)5G推進の背景

第5世代移動通信システムである5Gが、日本でもいよいよ導入される。世界中で5Gが導入されている背景には、2020年代に訪れるというデータ容量の爆発的な増大に伴う、移動通信システムの刷新がある。5Gにより、高精細動画のような...
収録日:2019/11/20
追加日:2019/12/01
中尾彰宏
東京大学 大学院工学系研究科 教授
3

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミと政治の距離~マスコミの使命と課題を考える

政治学者・曽根泰教氏が、マスコミと政治の距離を中心に、マスコミの使命と課題について論じる。日本の新聞は各社それぞれの立場をとっており、その報道の基本姿勢は「客観報道」である。公的異議申し立てを前提とする中立的報...
収録日:2015/05/25
追加日:2015/06/29
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授
4

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITの経緯と課題(6)EU首脳会議における膠着

2018年10月に行われたEU首脳会議について解説する。北アイルランドの国境問題をめぐって、解決案をイギリスが見つけられなければ、北アイルランドのみ関税同盟に残す案が浮上するも、メイ首相や強硬離脱派はこれに反発している...
収録日:2018/12/04
追加日:2019/03/16
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
5

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か~その取り組みと期待される役割~

近年、企業における健康経営®の重要性が高まっている。少子高齢化による労働人口の減少が見込まれる中、労働力の確保と、生産性の向上は企業にとって最重要事項である。政府主導で進められている健康経営とは何か。それが提唱さ...
収録日:2021/07/29
追加日:2021/09/21
阿久津聡
一橋大学大学院経営管理研究科国際企業戦略専攻教授