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DATE/ 2016.12.11

一年で一番「お金を使う」日は?

 1年間で一番出費の多い日はいつでしょうか?年度の変わり目となる3月末?それともたくさんの人たちがレジャーを楽しむゴールデンウィーク中?あるいは家族や恋人へのプレゼントがよく売れるクリスマス?人それぞれ違うでしょうが、日本国民全体を見るとどうなるのか、総務省統計局が興味深い統計を発表しています。

元日がダントツ!あの出費があるから…

 同局は家計調査を毎月実施し、その結果を翌月に公表しているのですが、「消費支出総額の1世帯当たり日別支出(二人以上の世帯)」によると、ダントツで支出が多い日は元日、つまり1月1日です。セールがあるからというわけではなく、お年玉で出費がかさむことが理由。年間通しての1日当たりの平均支出額は7000円弱ですが、元日は14000円オーバー。平均の倍以上の出費になってしまうわけです。

 2016年のデータを見ると、元日は総額14973円、そのうちお年玉と見られる出費は8583円。ところが、2日は総額が8957円でお年玉は2862円、3日は総額7528円でお年玉1345円と急落。お年玉の有無でこれだけ変わってくるわけです。

バレンタインデーよりクリスマス

 クリスマス、クリスマスイブも見てみましょう。12月24日は8533円、25日は9419円。平均よりは多いものの、元日のような跳ね上がり方はしていないようです。24日に目立つのは菓子類の支出が551円となっていること。さほど大きな金額には見えないかもしれませんが、菓子類の支出だけを年間通してみると、この日がとびぬけています。クリスマスケーキのインパクトは、バレンタインデーやひなまつりよりもずっと大きいと言えるでしょう。

おせち、年越しそば、うなぎのかば焼き…日本人的支出の偏りに納得!

 ちなみに24、25日よりも30、31日の方が消費支出は大きく、ともに10000円オーバー。食料品への支出が通常の約2倍となる6400円ほどで、もち、えび、かまぼこ、鶏肉、卵、生うどん・そばなどは30、31日が支出最大日。この品目を見ただけで、おせちの準備をするんだな、年越しそばを食べるんだなと、年末年始の典型的な光景が浮かんできます。

 ちなみに、2016年の土用の丑の日は7月30日でしたが、この日のうなぎのかば焼きに対する支出は365円。7月トータルで1012円なので、実にわずか1日でこの月の3分の1以上を占めていたことになります。こうした数字を見ると、伝統的な生活をしている日本人は多いのだなと気づかされますね。

<参考サイト>
・総務省統計局 家計簿からみた365日~日別集計結果より
http://www.stat.go.jp/info/today/066.htm
・政府統計の総合窓口「e-Stat」
http://www.e-stat.go.jp/
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