激動する世界情勢と日本
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
最大の危機は、成長のための自由な議論ができないこと
激動する世界情勢と日本(10)成長戦略への10の提言
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
千葉商科大学学長・島田晴雄氏が、これまでの議論を踏まえ、日本の異次元的成長戦略のため、10の提言を行う。自然エネルギーや農業、雇用、医療など幅広い分野にわたり、日本はまだまだ可能性を持っているのに、そのための議論が自由闊達に行われない。これこそが、最大の危機である。(2016年1月26日開催島田塾第131回勉強会島田晴雄会長講演「年頭所感 激動の世界経済と日本」より、全10話中最終話)
時間:9分40秒
収録日:2016年1月26日
追加日:2016年5月23日
≪全文≫

●異次元的成長戦略(1)自然エネルギー推進と農業改革


 異次元的成長戦略を徹底的にもたらすために必要な10個の提案があります。一つは、今しばらくは原発を再稼働しなければいけませんが、エネルギーを完全に自然エネルギーにしていくというものです。

 ただ、この場合、一番重要なのは何か。原発や火力発電というのは「点」ですが、それに対して自然エネルギーは「面」なのです。自然エネルギーとして活用するのは、野原や海、空ですから、一番役に立つのは、過疎地です。人が住んでいないところが一番良い。そういうところで今の買い取り価格でやった場合、試算によれば北海道などは農業をやっているよりも利幅が大きいのです。あそこは、風力発電でたくさんの電力が出せます。地熱でも出せます。

 ですが、最大のネックがあります。送電線です。日本で最も太い送電線は、東京電力の柏崎刈羽発電所、それから福島第一原発と第二原発に太い線があり、あとはほとんど細いものです。しかも電力会社は仲のいい関係とは言えないので、接続のところが全くうまくいかないのです。しかし、これらをつなげないと、自然エネルギーをいくらつくっても消費者には届きません。

 それから、ITはもちろん徹底的に勧めます。さらに農業改革です。農業改革は、良いところまで行っていますが、途中で止まっています。私は、今こそ平成の農地改革が必要だと思います。なぜかというと、農村人口がすごく減っており、米作農家は平均年齢70歳前後です。例えば、おじいさんの方が死んでいると、おばあちゃんだけが残りますので、買い物に行くと言っても、往復2時間の道のりの場合、バスに乗っていくのですが、雪が降ったらもう行けないといった状況になっています。

 そこで、今こそ全部の農地を改革した方がいいと思います。戦後の農地改革と逆です。戦後の改革は、地主の土地を小作農に分けたものですが、今度は土地が余ってしまい耕す人がいないのですから、全部を企業か大農が借り受けて、十分な経費を払い、ヘリコプターで耕せるような形にしたら、これで日本の農業は大いに盛り上がります。

 それらを日本の地方創生の背後でやってくれればいいのです。先ほどの送電線を通すにしても、北海道や東北、四国、中国地方でやれば、その地域の所得が増える可能性が大きく上がります。送電線の敷設に必要な費用は、全部大都会が...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
島田晴雄
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(21)中西輝政先生:アメリカの本質
【10min解説】独立250年、アメリカの理念と本質とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
【入門】日本仏教の名僧・名著~源信編(1)末法思想と浄土信仰
末法直前に法華一乗思想と浄土信仰を両立した源信の教え
賴住光子
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(2)三大要素は「皇帝」「都市」「漢字」
中国皇帝の実像は都市ネットワークを握る「最大の資本家」だった
宮脇淳子
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政
日本の財政の真実を検証する(2)なぜ財政危機は起きていないか
なぜ財政危機は起きていないのか…国債の金利のトリックを読み解く
宮本弘曉
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
老子の神髄(4)生成化育と突破力
生成化育――「自ずと然り」のメッセージと「突破する力」の歓喜
田口佳史
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(7)自分の人生のために
AI時代こそAIでなく「生きた学び」で自分の人生を膨らませる
橋爪大三郎
ウェルビーイングを高めるDE&I(1)人と組織を取り巻く環境変化:前編
人材はコストではない!人的資本経営が注目されている背景
青島未佳