2017年世界と日本
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
トランプ政権の方向性と日本が取るべき針路
2017年世界と日本(9)新たな時代への挑戦と覚悟
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
公立大学法人首都大学東京理事長・島田晴雄氏が今後のトランプ政権の方向性を予測し、日本の取るべき針路について2つのプランを提示する。これらのプランの根底にあるのは、日本は長いこと日米安保体制に安住し、そのことに何も疑問を持ってこなかったという猛省である。日本は新時代にいかに向かうべきなのか。(2017年1月24日開催島田塾第142回勉強会島田晴雄会長講演「2017年 年頭所感」より、全11話中第11話)
時間:12分43秒
収録日:2017年1月24日
追加日:2017年5月16日
カテゴリー:
≪全文≫

●トランプショックによる変化とその原因


 最後はやはり、(日本の針路についての)プランAとプランBは、言わないわけにはいかないと思います。

 トランプショックで何が変わるかというと、要するに他国間協議や協定、共通ルール、透明性、こうしたことを全部飛ばして、「二国間で決めるんだ」と言っているので、不安定で予測が非常に難しくなります。それから、安保同盟は全く軽視されています。また、オバマ戦略も全部否定しています。クリミア、ウクライナ、シリア(におけるロシア既得権は全て)承認ですが、中国戦略としては、「たたきつぶせ」という具合なので、ちょっとどうかなと感じています。

 ここで、われわれが本当に考えなければいけないこと、今こういうショックを与えられて何を考えるべきかということについて、実はテレビを見ていても、また新聞を見ていても、はっきりいって大した議論は見当たりません。本当に建設的な議論がないのです。やはりトランプ大統領は分からない。そうした人がなぜ民主主義のアメリカから出てくるのか、よく分からないのです。

 なぜそんなに分からないのか。例えば、ウラジーミル・プーチン大統領は、このシリーズレクチャーで生い立ちからずっと話したので、分かったでしょう。一回、世界の大帝国だったロシアが崩壊したけれども、領土の交渉をしながらここまで復活してくるということで、よほどの愛国者です。エンゲラ・メルケル首相もそうです。皆、かなり分かってやっています。


●安保条約でアメリカに全てお任せ状態だった日本


 われわれは、なんと65年間考えてこなかったのです。なぜか?――日米安保があるからです。1952年に日米安保条約が発効したでしょう。あれから(思考が)止まっているのです。なぜなら、アメリカにお願いすれば全部、済んだわけですから。そうして、日本は、戦後70年間、軍隊の規模でいえば世界で3番目あるいは4番目に大きいという自衛隊を持っていて、1発も実弾は撃っていないと言っても、そんなことは誇りにはなりません。

 要するに、全部アメリカがやってくれていたのです。しかも、非常に友好的だったのです。つまり冷戦構造ですから、スターリンの巨悪に対して、日本が最前線で同盟国として堤防になってくれれば全ていいということで、アメリカは日本に経済援助も軍事援助も、何もかも行ったのです。


●日本は安保体制...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
高市早苗総理と松下政経塾(1)松下政経塾の人材輩出率の高さ
なぜ松下政経塾はケネディスクールよりも人材輩出率が高いのか
執行草舟
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室
皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか
片山杜秀
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(7)ポグロムとホロコースト
歴史の中のユダヤ人大量虐殺…ポグロムとホロコーストの違い
鶴見太郎
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(4)ビットコインは通貨たりうるか
ビットコインは通貨たりうるか…法定通貨との併存も困難?
養田功一郎
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀
編集部ラジオ2026(11)日本史から読むメンタルヘルス
【10min解説】與那覇潤先生《日本人とメンタルヘルス》
テンミニッツ・アカデミー編集部
イラン戦争とトランプ大統領の戦争指導(1)米軍式戦略リーダーシップによる評価
イラン戦争…トランプ大統領の戦争指導のどこが問題なのか?
東秀敏
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(3)稲作社会と頑張る日本人
ダメなのは「頑張りが足らない」から…うつを招く稲作的発想
與那覇潤
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
高市政権の進むべき道…可能性と課題(4)外交力と防衛力の強化へ
求められる「能動的サイバー防御」、問われる本物の外交力
島田晴雄
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(5)海外協力隊と国際交流
永遠の課題は透明性…国際NGOに求められるガバナンス意識
小原雅博