2017年世界と日本
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
課題山積みの安倍首相が打ちだす渾身の打開策とは
2017年世界と日本(8)第二次アベノミクスの総括と可能性
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
公立大学法人首都大学東京理事長・島田晴雄氏が第二次アベノミクスの総括と今後の可能性について語る。第二次アベノミクスを経て、今、安倍首相が打ち出しているのが「1億総活躍」だ。海外から先進成熟国の実験として注目されているその基本項目、課題点について解説し、激動する世界の中の日本を考える。(2017年1月24日開催島田塾第142回勉強会島田晴雄会長講演「2017年 年頭所感」より、全11話中第10話)
時間:5分55秒
収録日:2017年1月24日
追加日:2017年5月15日
≪全文≫

●課題山積みの安倍首相が打ちだす渾身の打開策-1億総活躍


 (前回、「安倍首相はアベノミクスで努力をしている」というお話をしました。)しかし結局、デフレから脱却できず、成長は実現できず、実質賃金はむしろ低下気味です。円安で輸入物価は上がるのに生活は圧迫、消費税が上がっていきます。また、円安で名目経済(成長率)は低下します。中国に比べたら、円安でかえって購買力は縮小しているからです。そして、日銀の莫大なベースマネーによって、前回お話ししたように財政再建が達成できなければ暴落のリスクもあるということで、そうした問題が起こるかもしれません。こういうことになっていて、普通の人が見たら、安倍首相の政策は失政ということになります。

 そんな中、やはりしぶといですね。考えた彼は、「1億総活躍だ」と言ったのです。皆さん、1億総活躍とは何か、分かりますか? 私はよく分からなかったので、(資料を)非常によく読み込みました。今や明快に説明できます。


●構造問題の元凶は人口減


 安倍首相はこう言います。「海外の投資家に会うと、シビアな声が聞こえてくる。日本はどんなに改革を進めても、今後、人口は減っていく。持続的な成長はない。投資をやっても期待できない。この構造的な問題をアベノミクスはどうするのか」。

 要するに、人口が増えないと駄目なのだという認識だというわけです。実際、今、生産性上昇率は、1.2~1.5パーセント。これは、あらゆる専門機関からの情報です。人口は毎年、0.7パーセントずつ減っており、潜在成長率は0.5~0.8パーセントです。この程度では、抱えている問題を処理できません。3パーセント成長を成し遂げなければ、財政も社会保障も解決できないと、政府が言っています。つまり、全然成長できていないのです。『三丁目の夕日』のような(高度成長の)時代には、生産性が8パーセント上昇して、人口が2パーセントずつ増えていったから、(成長率は)10パーセントに行ったのです。人口減というのは恐ろしいものなのです。

●肝入り人事で動き出した1億総活躍の3本の矢


 では、何をすべきか。安倍首相はこう書いています。「その第一歩は、少子高齢化に歯止めをかける。ただ人数が確保できたらそれでいいのではない。誰もが一人一人が輝ける仕組みを作らなければいけない。その大きな仕事を、私は、加藤勝信(氏)に委ねたいと思う。...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之

人気の講義ランキングTOP10
インフレの行方…歴史から将来を予測する(2)明治以降の物価推移とインフレ率
戦後日本のハイパーインフレの真実…その時、何が起きたのか
養田功一郎
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓
AI時代と人間の再定義(2)仏法僧の三宝と対話による道徳的進歩
考えるとは相手の頭を使って考えること…共同で思考する意義
中島隆博
こどもと学ぶ戦争と平和(2)「本当の平和」とは何か
「平和」には2つある…今の日本は本当に平和なのか?
小原雅博
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(4)社会課題の解決に取り組む人財産業
メダカの学校・総合的な学習(探究)の時間・逆参勤交代
小宮山宏
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(1)AIに代わられない仕事とは何か
江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事
與那覇潤
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(2)機械学習と大規模言語モデル
常識を初めて知った!?生成AIの大規模言語モデルとは
岡野原大輔