ドローンが拓く「空の産業革命」
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ドローンの自動操縦実用化に向けた2つの課題
ドローンが拓く「空の産業革命」(4)2つの技術的課題
鈴木真二(東京大学名誉教授/東京大学未来ビジョン研究センター特任教授/福島ロボットテストフィールド所長)
官民協議会の計画では、2020年代以降、都市部で目視外でのドローンの自動操縦を目指す。東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻教授の鈴木真二氏によれば、その実現のためには、GPSが使えない環境での自動飛行、そして無人航空機の運行管制という、2つの技術的な課題が克服されなければならない。(全6話中第4話)
時間:12分51秒
収録日:2017年7月10日
追加日:2017年9月2日
≪全文≫

●2020年代、都市部での目視外の自動飛行が実用化される


 官民協議会では、安全にドローンを活用するためのさまざまな技術や、制度のロードマップ、つまり目標計画が検討されています。このロードマップは2016年に作成され、2017年に改定されました。そこではドローンの飛行による利活用が、レベル1から4までの4段階に分けられています。

 レベル1は、目視内の範囲で遠隔・手動操作をするという、現在すでに行われている段階です。レベル2は、やはり見えている範囲で自動操縦を行うという、これもすでに一部で行われている飛ばし方です。

 それに対してレベル3は、今後の課題です。つまり、無人地帯において、目視外で自動操縦で飛ばすという段階になります。例えば、物流で利用する場合には、こうした飛ばし方が必要でしょう。レベル3は、2018年頃をめどに実用化しようと、目標が立てられています。最後にレベル4は、こうした目視外の自動飛行を、都市部でも行うというものです。これは、2020年代以降の実用化が目標とされています。こうした目標を達成するためには、新たな技術開発だけでなく、それを社会で利用していくための制度の充実が求められるでしょう。


●GPSが使えない環境での自動飛行を可能にする技術


 技術的に大きな課題となるもの、新たな技術開発が必要なものとして、まずは、GPSが使えない環境での自動飛行が挙げられます。GPSはカーナビなどで広く普及している技術ですが、その信号は非常に微弱です。建物の中では利用できません。また、屋外でも、建物の近くや橋の下、トンネルの中などでは、GPSが機能しないこともあります。

 こうした状況においても、自動飛行を可能にするために、さまざまな技術が今、開発されています。ここでは4つの新たな技術を紹介しましょう。

 第1に、モーションキャプチャーという技術があります。それは、建物の中でドローンを飛ばす際に、部屋の天井の周囲にカメラを設置して、その映像を基に、機体の位置を計測するという仕組みです。モーションキャプチャーを機能させるためには、部屋の中のインフラが必要です。

 そこで第2に、新しいインフラを必要としない技術も開発されつつあります。機体に搭載したセンサーで周囲を把握し、自動で飛行させるという技術です。例えば、レーザー測距計を用いることで、障害物までの距離を検知することが試みられてい...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
IoTとは何か~モノのインターネットの本質(1)TRONは究極の「縁の下の力持ち」
坂村教授が開発したTRON―知られざる世界標準
坂村健
現在の宇宙の姿(1)星はなぜ自ら輝くのか
星はなぜ自ら輝くのか…宇宙と銀河の「現在の姿」を概観する
岡村定矩
知性の進化と科学技術文明の未来(1)ヒトは本当に賢いか
なぜ人類は進化できたか?…5つの環境要因と脳の発達
長谷川眞理子
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹

人気の講義ランキングTOP10
「満洲」から考える日本とアジア(10)戦後の「五族」の運命
「五族協和」の真実と満洲国崩壊後の五族の悲劇…満洲人、朝鮮人、露人、蒙古人、漢人らの戦後悲史を直視せよ
宮脇淳子
文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元
なぜ「てふてふ」が蝶々?日本語の変遷を追う…まずは万葉仮名から
釘貫亨
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
本番に向けた「心と身体の整え方」(1)ディテールにこだわる
トップアスリートが実践する「自分の高め方」とは…まず集中のスイッチを入れる方法は?
為末大
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(4)認知症と共生社会の実現に向けた対策
その物忘れ、認知症かも…加齢による物忘れとの違いと一番大事なこと
小川純人
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
大国主神に学ぶ日本人の生き方(8)求婚の歌と縁結びの力
大国主神が詠んだ歌…『古事記』の歌の意味と縁結びの力
鎌田東二
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
『源氏物語』を味わう(3)形容詞からの楽しみ方
美しい形容詞の使い分け…『源氏物語』の表現を味わう
林望