今後の技術革新と企業経営
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
今行うべきは、AIの本格導入に備えたデータ整理
今後の技術革新と企業経営(4)AIを活用するために
柳川範之(東京大学大学院経済学研究科・経済学部 教授)
AI(人工知能)によるデータ解析の精度は非常に高いが、AIはそれ自体単独で何もかもをやってくれるようなものではない。ではAIを活用するにはどうすればいいのか。東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授の柳川範之氏がAIの活用方法を説く。(2018年4月25日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「今後の技術革新と企業経営」より、全8話中第4話)
時間:6分23秒
収録日:2018年4月25日
追加日:2018年8月12日
≪全文≫

●AIは融通の利かないエリート新入社員


 今回は、AI(人工知能)の活用に関するお話をします。

 まず重要なこととして、AIに関しても、前回のデータの話と同じように、単独で有効活用できることは本当にまれです。AIが何もかも全てやってくれるということは完全にSFの世界であって、そんなことはありません。AIを活用する際にも、経験の有効活用が必要となります。

 よく使う例で説明すると、融通の利かないエリート新入社員と、AIはよく似ています。新入社員には、とにかく指示待ちの人がいっぱいいると思います。こういった社員は、目的やゴールを決めてあげれば、しっかりと働いてくれます。しかし、こういった社員は、目的を決めてもらえず、とにかく「うまくやってみてください」「何かすごい経営をやってみてください」と言われても、ほとんどできないでしょう。AIも同じで、人間が、経営者が、正解を与えてあげる必要があります。これがAIの本質です。

 現在のAIは、データの解析の精度はすごく優れています。AIが扱えるデータは非常にリッチになっていて、さまざまな複雑なデータも扱えるようになっています。これを松尾豊氏(東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻特任准教授)は、「眼を獲得した」と表現しています。しかし、AIが行えるのはデータの解析であって、それを活用するのは人間です。


●人が先に正解を決めないと、AIは学習できない


 これを説明するために、よく使っている図があります。図の真ん中にAIの有効活用があります。ここで、AIは確かに「正解」を導くのですが、AIが「正解」を導くためには、先に人間が「正解」を決めてあげる必要があります。例えば、病気のレントゲン画像をAIに判断させるならば、病気のレントゲン画像と健康なレントゲン画像を、先に人間が決める必要があるということです。そうすれば、どちらが病気の画像であるか、AIは間違えることなく完璧に判断します。

 ですが、例えばAIが教師としていい指導ができるかとか、AIが立派な経営者になれるかというと、それは実は問いとして間違っています。なぜなら、いい経営とか優れた指導というものについて、人間が正解を先に定義しないといけないからです。正解を決めれば、AIはそれに向かって学習していくことができるのです。しかし、正解を決めないと、...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
営業の勝敗、キリンの教訓(1)やる気のない社員になる理由
なぜ「やる気のある社員」が日本では6%しかいないのか?
田村潤
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環

人気の講義ランキングTOP10
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀
編集部ラジオ2026(26)お盆とあの世を考える
【10min解説】特集で考える《お盆とあの世》の本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
資本主義の再定義…哲学で考える(3)害なき利とコミュニティの時代
強欲資本主義は死んだ…他者を助けることのできる他者を助ける
中島隆博
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
中国春秋戦国時代と始皇帝(4)秦と周辺国の激烈な戦い
秦と周辺国の激戦の真実に迫る…各国の兵力と秦の戦略とは?
鶴間和幸
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(3)共産軍を殲滅――金門島での戦い
共産軍2万を金門島で殲滅…ただし一般人の命を守る軍人の本義を重視
門田隆将