在宅医療とオンライン診療
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AI時代の医師の役割と求められる3つの能力
在宅医療とオンライン診療(4)海外展開とAI時代の医師
武藤真祐(医療法人社団鉄祐会 理事長)
日本式の在宅医療、地域包括ケアのシステムは、どのように海外に展開されているのだろうか。医療法人社団鉄祐会理事長の武藤真祐氏が、シンガポールでの取り組みをはじめとする海外展開、またAI時代の医師の役割と求められる能力について語る。(全4話中第4話)
時間:12分05秒
収録日:2018年3月30日
追加日:2018年9月3日
≪全文≫

●シンガポールで進めている日本式の地域包括ケア


 医療法人社団鉄祐会理事長の武藤真祐です。最終回は、われわれが今の海外でやっていること、そしてAIやVRなどいろんな技術が進んでいく中でできること、できないこと、それらについて考えたことを説明します。

 まず、われわれは今シンガポールで、日本式の地域包括ケアを提供する事業を進めています。これは、もともと私が「インシアード(INSEAD)」というフランスのビジネススクールのエグゼクティブMBA(EMBA)に通うためシンガポールのキャンパスに入学し、現地の情報を得ながら、日本型の医療の海外展開を考えたというところから始まっています。最終的にはEMBAのクラスメイトと一緒に起業することになりますが、思ったより大変でした。

 その理由の1つは、日本で通常行われていることとは違い、保険が在宅医療をカバーしていませんから、手出しで全て払わなければいけなかったということです。医師が訪問していくと、1回で3万~4万円ほどかかかりますから、これを定期的には払える人は非常に少ないのです。

 もう1つは、そうした保険制度が整っていないだけではなく、在宅医療自体、広まってないものですから、それを行う医師や看護師さんが少ないということです。もしくはその理解が病院側にもないということで、要するに在宅医療というものが文化としてまだまだ浸透していなかったのです。

 したがって、われわれが「日本の地域包括ケアはいい」と思って始めても、ゼロから制度をつくるような話になり、大変だったのです。

 結果として、われわれは看護師さんを雇用し、日本でいうところの「訪問看護ステーション」のようなものをつくりました。この看護師さんは、日本でいうところの「ケアマネージャー」、つまり訪問してアセスメントをし、プランを立てて、そしてさまざまな人をコーディネートする、といった役割を果たしています。

 それから、24時間365日の訪問看護の提供を行っています。また、訪問薬剤師的な仕事もあり、訪問して残っている薬や副作用の確認を行ってきます。

 もう一つ重要なことがあります。われわれが診ているようなアッパーミドルクラス以上の方たちの家にはだいたい、住み込みのメイドさんや「ドメスティックヘルパー」と...

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