がん対策の現状と今後
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
がん登録について本格的に取り組んだ第2期
がん対策の現状と今後(3)第2期基本計画とその評価
門田守人(日本医学会 会長/地方独立行政法人堺市立総合病院機構理事長/大阪大学名誉教授)
第2期がん対策推進基本計画におけるがん死亡率低下の数値目標は達成できなかったが、さまざまな個別領域でがん医療は発展してきたといえる、と門田守人氏は述べる。今回はその基本計画における課題と評価について説明する。(全5話中第3話)
時間:8分30秒
収録日:2018年9月10日
追加日:2019年2月27日
カテゴリー:
≪全文≫

●小児がんの問題


 そうなると、最初のときは病院でもできるような非常に小さな範囲内でのがんの扱い方だったものが、結果的に社会全体としてがんにかかった人をどうするのか、がんにかかった人たちの就労はどうなるのか、というような問題が出てきたのです。

 他にも第1期の時は対象となったのは、胃がん、乳がん、肺がんなど五大がんです。いわゆる患者数の多いがんが対象になっていたわけですが、それだけでは駄目だということになりました。

 例えば、希少ながんのうち、最初にディスカッションされたのは子どものがんです。子どもさんは、大人たちと違い、率からいうならば少ないので、率の高い他のがんとは全く違います。けれども非常に重要なのではないかということで、希少がん、あるいは小児がんという表現にしていますが、このようながんに対しての対策をどうするのだ、ということが話題になります。

 そうすると、子どもからということになります。では、「がんだ」と子どもに伝えられるのか。あるいは子どもががんを知っているのか。子どもだけでなく、成人になっているからといって、がんについて果たしてちゃんと分かっているのか。というような話になっていきました。つまり、わが国の中でがん教育がしっかりやられているのか、ということです。

 それまで、がんというのはほとんど口に出されない、がんの告知はしない、というようなことからすれば、多くの国民に面と向かってがんについて考え、それをどうするのか、というようなことはなかったのです。このままでは対策がどんどん進むということも難しいだろうということになります。そういったものを含め、がん教育をしっかりしなければいけないということなのです。これもやはり病院の中で行うがん対策ではなく、さらに広い社会全体の中で、がんについての教育が必要だということになってきた、といえるでしょう。


●社会全体で見直すがん医療


 そのようなことで、病院というところで医療を中心に見てきたものを徐々に空間的に広げ、社会全体で見直そう、そして、がんに対する教育を行って賢くなりましょう、当然ながらそのための予防もしなければいけない、というような話になりました。

 そうして、見方を広げるため、そういうものを第2期計...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
うつ病治療最前線(1)うつ病の身体症状と治療の実際
隠れたうつ病を確定診断するポイントとは
渡部芳德
今どきの若者たちのからだ、心、社会(1)ライフヒストリーからみた思春期
なぜ思春期は大事なのか?コホート研究10年の成果に迫る
長谷川眞理子
歯科の健康づくり(1)「噛める」ようになると人が変わる
噛み合わせや歯の健康が人間の健康にとっていかに大事か
河原英雄
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(1)脳科学と「ミクロのマクロの隔たり」
脳が生きている、死んでいるとは?最新研究で迫る脳の秘密
毛内拡
生活習慣病予防に~健診結果の正しい読み方(1)データから生活習慣を考える
内臓脂肪がなぜ増えた?データから考えるリスクファクター
野口緑
1分チャージ! 新・エクササイズ理論
たった1分で効果を上げる新運動理論と攻めのダイエット
堀江重郎

人気の講義ランキングTOP10
日本人とメンタルヘルス…心のあり方(6)日本人の当たり前と山本七平の違和感
日本の異様さ…フィリピンから復員した山本七平が驚いたこと
與那覇潤
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
藤田一照
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(7)日本の倫理こそ未来の理想
他人の幸福実現に喜びを見出す日本の道徳こそ未来の理想だ
賴住光子
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
新撰組と幕末日本の「真実」(6)新撰組結成と清河八郎、芹沢鴨
清河八郎と芹沢鴨…乱闘事件や大和屋焼討事件の真相とは?
堀口茉純
ルネサンス美術の見方(1)ルネサンス美術とは何か
ルネサンスはどうやって始まった?…美術の時代背景
池上英洋
インフレの行方…歴史から将来を予測する(1)インフレの具体像を探る
270年の物価の歴史に学べ…急激な物価上昇期の特徴と教訓
養田功一郎
これから必要な人材と人材教育とは?(2)AI時代に必要とされる能力
AI時代に必要なのは「問いを立てる能力」…いかに育成するか
柳川範之
ドンロー・ドクトリンの台頭(3)脱地政学論と日本への影響
ドンロー・ドクトリンの正体は脱地政学論…日本の進む道は
東秀敏
変化する日本株式市場とPEファンド(1)近年急増するPE投資
プライベート・エクイティ・ファンドとは何か…その手法は?
百瀬裕規