五島列島沖合の海没処分潜水艦群調査
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海没処分時の報告書の間違いすらも特定の手掛かりに
五島列島沖合の海没処分潜水艦群調査(7)小型艦群の特定
浦環(東京大学名誉教授/株式会社ディープ・リッジ・テク代表取締役)
浦環氏は、小型艦の特定をいかに進めたかについて説明する。写真の形状のみによるのではなく、浦氏が用いたのは海没処分時の報告書である。報告書のタイプミスや矛盾すら乗り越えて、浦氏は特定にどのように至ったのだろうか。(全8話中第7話)
時間:8分12秒
収録日:2018年3月23日
追加日:2019年3月9日
≪全文≫

●大型艦の特定は細かい画像を調べて決め手にした


 もう1つ、この大型艦に関しては、この伊156、157、159、158、162に関しても、決め手があります。なかなか決め手がなかったところを、最終的には細かい画像を調べて全部決めました。

 これは伊158ですが、この後ろの部分がすぽんと消えています。

 それから、これが伊156です。

 これが伊162で、半分ぐらいなくなっています。これは網が立ち上がっているので、ブリッジではありません。網がくっついています。

 この17番と21番は当初、伊157か159のどちらがどちらか分かりませんでしたが、21番が伊159で、17番が伊157だと思います。


●小型艦の特定は、2つの艦の組み合わせを手掛かりに


 もう1つ、次に難しいのは、この小型艦です。これは伊158と波103です。これはここの形を見ると、100番台の伊であることは明白で、この辺りの形状を見ると、158だと分かります。これは大きな日章旗がここに付いていますが、3つは同型艦で、波101番台です。この長さを測れば、それはそれだと一目瞭然です。

 手前の艦は自力航行していますが、これは恐らく柵でつなげられて、引っ張られて走っています。これを見ると、この後どのようなことが起こるかというと、大型艦を沈没させるときに、小型艦はくっついたまま一緒に沈没させているのです。

 となると、海底でも、これとこれとがくっついています。くっついているのはどういうことかというと、一緒に沈められたということです。そして、どの艦がどのように一緒に沈められたかというのは、実はデータとして残っています。


●連合軍の報告書の矛盾も手掛かりになる


 これはアメリカの連合軍の軍艦の報告書です。このオペレーションはローズエンドという作戦ですが、13時20分に伊157を沈めました。13時25分に伊367、それから、その次に波109と、ずっと時間を追って沈めたことが書かれています。最後に伊402と波203を沈めましたと書いています。

 しかし、同時に、このような絵が出ていま...

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