海底の仕組みと地球のメカニズム
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
なぜ大西洋と太平洋とでは海底の顔立ちが異なるのか
海底の仕組みと地球のメカニズム(3)中央海嶺の実態
沖野郷子(東京大学大気海洋研究所教授/理学博士)
大西洋と太平洋では海底の顔立ちが大きく異なるという。地球上でプレートが一番速く動くところは年間15センチほどで、太平洋にある。一方、大西洋は年間2~3センチほど。速く動くところは周辺が暖かいので、断層ができにくく起伏は緩やかだが、ゆっくりしか動かないところは噴いた後すぐに冷えて断層ができるので、起伏に富んでいる。では噴いたときにできる岩にはどんな特徴があるのか。世界の地震の場所やその特徴と合わせ、中央海嶺の実態について解説が進んでいく。(全8話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分09秒
収録日:2020年10月22日
追加日:2021年5月16日
≪全文≫

●大西洋と太平洋で大きく異なる海底の顔立ち


沖野 (尾根について)最初にこちらをお見せしましょう。

 水色のところが浅いのですが、このようにずーっと山脈が取り巻いているような感じです。

―― 色が違いますね。

沖野 そうですね。色が水色のところは確かにずっと山になっているんですが、太平洋のスケールから考えても、なだらかに上がっていって、なだらかに下がっていっています。場所によっては大西洋のほうがちょっと急な感じです。それでも富士山のスケールがこの地図でいうと点みたいなものだと思えば、非常にゆったりと上がっていくということになります。

 ただ、大西洋も太平洋もですが、火山がまさに噴いているところはどういう感じかというと、次の資料で説明します。

 これは太平洋の海底地形図を3次元で表したものです。ここ(スライド中央付近)が頂上、尾根筋みたいなものだと思ってもらえればいいのですが、海底も場所によってはだいぶ顔立ちが違います。太平洋は、全般的にしわしわの地形はあるけれども、割合と起伏が緩い。嶺のところですが、尾根筋は一段と高くなっているのが特徴です。

 ところが大西洋は、こちらの図も先ほどの図と同じ色合いでつくっていますが、起伏に富んでいます。しかも、ここ(図の中央付近)が一番頂上ですが、なぜか頂上に10キロくらいの幅の谷があります。ということで、(太平洋と大西洋では)かなり顔立ちは違うのです。

―― なぜそんなに違うものなのですか。

沖野 これは、元の図を見ていただくと分かります。

 先ほどお見せした(太平洋の)地形図は、おそらくこの辺り(南アメリカの西側付近の太平洋)の図だと思いますが、すごく速くプレートが動いているので、どんどん海底をつくっているところです。

―― 引っ張られてしまうわけですね。

沖野 そうです。速く引っ張られるので、たくさん隙間が開いている。ここは現在、地球上で一番速くて、年間15センチぐらい開く。だから年間15センチぐらい海底をつくらなきゃいけない。

 一方、大西洋は上の図では矢印が点のようになっていますが、年間たぶん2センチとか3センチぐらいしか開かない。

―― ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
社会はAIでいかに読み解けるのか(1)経済学理論の役割
AIやディープラーニングによって社会分析の方法が変わる
柳川範之
進化的人間考~ヒトの性質と異様な現代社会(1)進化のスパンと現在の人間生活
ヒトの進化史を文明の発展の時間軸から考える
長谷川眞理子
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
レアメタルの光と影(1)イントロ
イノベーションがレアメタルをコモンメタルにする
岡部徹
火山の仕組みを知る(1)火山の世界的分布と噴火の仕組み
火山噴火が起こるメカニズムと日本の火山の特徴
藤井敏嗣

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
テンミニッツ・アカデミー編集部
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(2)開国の是非と将軍継嗣問題
「尊王攘夷か佐幕か」…天皇絶対主義に結びつく厄介な問題
山内昌之
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者
柿埜真吾
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博