民主主義と政治
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
日本の問題は官僚の機能不全が起こっていること
民主主義と政治(8)官僚の育成システムを改革するために
日本では、政党政治が機能しなくなっても霞が関文化があれば大丈夫だという認識があった。しかし、今はそれも崩れてきた。天下りの禁止や政権交代によって、官僚を取り巻く環境が大きく変化する中で、官僚の採用や育成のシステムも改革の必要性が高まっている。世界的にも公務員数が少ない日本で、さらに公務員数を減らすのは大きな問題である。現状を見極めて、優秀な官僚を採用・育成する仕組みを再設計していくことが喫緊の課題なのだ。(全8話中第8話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:10分39秒
収録日:2019年8月28日
追加日:2019年10月5日
≪全文≫

●霞が関文化が崩壊する中、遅れる人材育成システムの再設計


―― (日本の場合には)政党政治が相当機能しなくなっても、霞が関文化があれば大丈夫だという認識があった。しかし現在は、霞が関の方がへたってきているようです。

曽根 そうなのです。政治主導はかなり進みました。そのことは事実として認めるべきですね。だけど、霞が関をうまく使いこなすという部分で、劣化が起きてしまった。それは改革の副作用です。これを何とか回復しないと、大学生が役所へ入るための試験を受けないという話になってきてしまいます。

 これも昔お話ししたことがあるかもしれませんが、自治省があった時代に勉強会で当時の課長に話を伺ったことがあります。その人は東大出身でした。東大だと先輩がリクルートにきて、うちの省に来れば一生面倒を見るといわれたそうです。「一生面倒を見るとはどういうことですか」と尋ねると、「3回天下りさせてやる」と。

 大学生に3回天下りさせてやるというのを、リクルートの売り文句にするのですかね。私は慶應でしたから、そんなことは知らないわけですけどね。天下りは、やはりワンセットだったのですね。その手も効かなくなってしまったわけです。

―― そうですよね。今では、局長で辞めて、最初の4年間程度待って、その次の4年間でなんとか次のポストを見つけられるという流れです。同期が25人ほどいると60代半ばくらいまでに(ポストに)困窮する役人が出てくる。天下りの方も禁じられている。役人として務めているときには、自分の能力が成長しているとは思えない仕事を強いられる。このまま放っておくと、日本にあった霞が関文化は実質上、壊れてきますよね。

曽根 天下りが良いとはいいませんが、中には天下りとか関係なく、能力があるので次のポストを得るという人がいる。それは人材リクルート源として、非常に重要です。天下りというのは自民党の長期に安定した政権が続いている時代の仕組として残っていたんでしょうね。それを、政権交代が起こり、あるいは、国民の監視が厳しくなり、天下りも認められない時代になったときに、どのように設計し直すかという部分が遅れている。そのために、割を食ってしまう人が出てくるのですよね。


●官僚の採用や育成のシステムは大きな問題を抱えている


―― 会社でいうと、人事戦略は一番根幹ですよね。その根幹の問題を、今のとこ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗

人気の講義ランキングTOP10
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
日本の財政の真実を検証する(3)金利上昇の深刻な影響
金利が上昇した未来を10年スパンで見てみると…何が起きるか?
宮本弘曉
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(2)三大要素は「皇帝」「都市」「漢字」
中国皇帝の実像は都市ネットワークを握る「最大の資本家」だった
宮脇淳子
編集部ラジオ2026(21)中西輝政先生:アメリカの本質
【10min解説】独立250年、アメリカの理念と本質とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(2)大規模言語モデルが孕む問題
AIは頭のないオウム?…AIがAIを引用する世界に創造性はあるか?
橋爪大三郎
【入門】日本仏教の名僧・名著~源信編(1)末法思想と浄土信仰
末法直前に法華一乗思想と浄土信仰を両立した源信の教え
賴住光子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎