民主主義と政治
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日本では議会が活性化してはいけない!?
民主主義と政治(5)与党と役人の関係と日本の特殊性
曽根泰教氏が、さまざまな日本固有の制度を挙げて、日本の政策議論が非公開の場において与党と役人の間で行われてきたことを詳しく説明する。こうした制度が、いわゆる族議員などの日本特有の政治文化を育んできた。そのため、アメリカやヨーロッパとの比較政治分析を行う際には、そうした日本の特殊性を念頭に置かなければならない。例えば議員評価も、国会での活動だけではなく、与党内での活動も考慮に入れる必要があるだろう。(全8話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:10分27秒
収録日:2019年8月28日
追加日:2019年9月28日
カテゴリー:
≪全文≫

●与党と役人の非公開の場で政策議論が行われてきた日本の政治


―― 昔は、梶山静六さんや二階俊博さんのようにそれなりに力のある人が国対委員長で、無理難題はいうけど、落としどころはきちんと見つけて落としてくれる人たちが務めていた。自民党でも部会や総務会があって、そうした感じの環境の方が、役人の労働時間としては、今みたいな形よりはるかに少なかったですよね。

曽根 今でも予算で残っていることはあるにはあります。有力議員と財務省がサシで会う。特に道路・建設に関わる分野で、一切メモを取らずに……という話はあるのですが、だけど、これまたすごく危ない話なのです。

 昔の「税制調査会」に戻せ、という主張が良いのかどうか。つまり、村山達雄さんや山中貞則さんがいて、これも逸話ですが、村山さんは、人の名前をあまりよく覚えない。それでも良い質問すると覚える。「彼はなんていう名前だ」と聞くのです。そうやって頭角を現す良い人材を見つけてきたという議論も中にはあったんですね。

 ただ、政府税調と自民税調の役割分担がありました。自民税調が実質的な決定の場なのですが、電話帳と呼ばれるものが有名になりました。英語ではテレフォンブックというのですね。「電話帳は日本にあるでしょうか」と予算編成関係の研究をしている外国人に尋ねられたのです。「あっ、そんなことまで知っているのか」と思いました。〇×△を1件ずつ付けていくのですね。自民税調が実質的に判断していたのです。

 政府税調は税制改正の大枠を担当します。実権を党に持たせるかどうかという点に関しては、良い点も悪い点もあります。イギリスの予算編成では、日本の党や概算要求などの過程を全て飛ばして、まず財務省幹部だけ作ってしまうのです。

 だから、日本の積み上げ型にはいい点もありますが、あまりにも利益集団の意向をくみ取り過ぎだ、という意見もあります。何ともいえないところですが、ただ税に詳しい人がいたことは確かでしょうね。

 当時の大蔵省の役人の中でも、個別部分に関して「詳しいことはあの先生に聞かなければ」という話は、山中さんの頃はあったわけですね。今、族議員とはあまりいわないですよね。族には2種類の顔があって、1つは政策分野の専門家という顔ですね。もう1つはその業界の代弁者という顔です。両方を持っていたのです。

 族議員というものがなぜなくなったの...

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