新型コロナウイルスによる世界変動
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
新型コロナウイルスによる株価の暴落が大統領選挙にも影響
新型コロナウイルスによる世界変動(4)各国政府の対応
小原雅博(東京大学名誉教授)
新型コロナウイルスは株式市場にも混乱をもたらしたが、これは世界経済がますます不確実になっていくことを示している。この問題を解決し、早く正常化させるためにも、各国の政府はどんな対策が必要となるのか。ワクチン開発だけでなく、学校閉鎖や隔離、検疫の実施などいわゆる「介入」が効果的手段として指摘されている。(全7話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:10分49秒
収録日:2020年4月3日
追加日:2020年4月25日
≪全文≫

●新型コロナウイルスは株式市場に恐怖をもたらした


小原 もう1つがニューヨークの株価暴落です。これについて、面白い表があります。

 CNNが毎日のように出しているものです。株式市場とは要するに、ブル(相場の上昇)かベア(相場の下落)か、です。

―― 強気か弱気か、ということですね。

小原 そうです。あるいは、グリード(欲望)、すなわち強欲なのか恐怖なのか、という選択です。そのインデックスを作って100で表します。100になると、強欲が強い状況です。

―― 一番株価が高いときですね。

小原 そうです。みんなが買いに走り、熱くなっています。それに対して、これが0になると、恐怖そのものです。恐怖に圧倒されています。この数字を、いろいろな要素を加味して、毎日発表しています。これが、2020年3月時点で、5~4になりました。

―― 0が最もひどい恐怖状態ということですよね。ほぼ恐怖であると。

小原 そうです。株式市場をほぼ恐怖が支配しているのです。11年以上も上昇状態が続いたので、どこかで終わりが来るのではないかと、関係者や投資家は誰もが考えていました。例えば、10年国債の利回りが1パーセントを切った時は、衰退への足音が聞こえてきているのではないかと言われていました。こうした不安によって、先ほどのグラフでいえば数値的には50前後を行き来していたのですが、今回の感染症の問題で、雪崩現象のように恐怖が一気に膨れ上がりました。凍りついたような状態です。


●不確実な世界経済のなか、各国の政府はどういった対策が取れるのか


小原 こうした株価の暴落は、大統領選挙にも影響します。トランプ大統領は、世界中のどこで首脳会議をしていても、アメリカの株価を常にチェックしています。それがここまで落ちたということは、どうしても対処したいのでしょう。この株価の暴落は、今回の感染症の拡大と重なって生じており、世界経済も不確実になっています。

 不確実ななかで、各国政府はどういった対策が取れるのかということが、シリーズ内で言っているジレンマの問題と深く関係してきます。要するに、健康の問題から厳しいソーシャル・ディスタンスを緩めずに処置していくと、経済的に悪い影響を与えてしまうというジレンマです。そのなかで、操業を再開するまでに、経済をギリギリ保たせていかなければ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎

人気の講義ランキングTOP10
昭和の名将・根本博…台湾での恩義の戦い(4)消された歴史を掘り起こす
根本博の功績は台湾では消されていた…取材でいかに正史を変えたか
門田隆将
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(1)軍人の本義を貫いた根本博中将
ソ連軍から在留日本人4万人を守れ…内蒙古での「戦後」の激闘
門田隆将
編集部ラジオ2026(26)お盆とあの世を考える
【10min解説】特集で考える《お盆とあの世》の本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
資本主義の再定義…哲学で考える(4)共感としての見えざる手
利とは、義の和である…なぜ道徳的なふるまいが企業活動に重要か
中島隆博
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
日本の財政の真実を検証する(7)AIと長寿化&質疑応答
AI時代にこそ「熟達者の経験」が生きる&現状の日本経済の実情は
宮本弘曉
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(6)東條内閣で行われた行政改革
悲惨な末路につながった東條英機内閣での兼職と省庁再編
片山杜秀
戦前派一日本人の憂鬱~太平洋戦争と敗戦後を顧みて…(1)
『きけわだつみのこえ』を読むと今でも涙が止まらない
野田一夫
地政学入門 歴史と理論編(7)戦争を起こさないための地政学
トゥキディデスの罠の教訓…大事なのは戦争回避の4ケース
小原雅博