東大を人と人をつなぐ学びの場に
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
大切なことは「社会実装」と「ネットワーキング」
東大を人と人をつなぐ学びの場に(2)世界大学ランキング
藤井輝夫(東京大学第31代総長)
 東京大学に入学する学生の質の高さには定評がある。また、2020年11月から2021年1月までの期間で行われた「赤門脇トイレ」デザインコンペティションでは、学生たちの素晴らしいアイディアが多数集まった。彼らを教室だけの秀才にとどめることなく、社会や世界で活躍できる人材に育てることが重要となる。また、世界大学ランキングも話題になっているが、世界的な評価を上げるためには、国際的なネットワークをどれほど構築できているかも重要になる。国際ネットワークする現場を経験することは学生の成長にも大きく結びついていくのである。(全4話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:12分26秒
収録日:2021年3月17日
追加日:2021年4月12日
カテゴリー:
≪全文≫

●学生の高いクオリティを生かした社会実装実験


―― 東京大学の強みについてですが、やはり北京大学やソウル大学や東京大学は、入学した段階の学生のクオリティがこれだけ高いところは、世界にもあまりないことだろうと思います。

藤井 そう思います。相当にクオリティが高く、とくに日本の場合は数学のレベルが非常に高いです。また、総合力というのか、総合的な教科のバランスも含めて相当にレベルが高いと思います。

―― そうですよね。「社会実装」の実験をするときに、実は東京大学が非常にいい学生さんを集めている。五神真先生(前総長)が中心になって行った社会実装実験で、(2020年11月から2021年1月までで)赤門のところのトイレを直すときに学生を使ったら、ものすごくいいアイディアが出てきたという話を聞きました。

藤井 そうですね。非常に短期間にすばらしい提案がたくさん出てきました。本当に学生の地力に驚きました。

―― あの話はかなり印象に残っています。藤井先生は、あらゆる場所でキャンパスのデジタル化をという話をされていますが、これに関連しても学生に社会実装させるような機会や素材がたくさんありますね。

藤井 ああ、そうですね。まだ詳しいところまで検討を進めてはいませんが、デジタル化の一つの観点として、学生に使ってもらえるアプリを開発したらどうかと議論しているところです。アプリができたら、卒業したときには「卒業生版」にして入れ替えて使えるようにしたらどうかなど、いろいろなアイディアがあります。今おっしゃっていただいたように、ここはむしろ学生たち自身からアイディアを聞いて進められたらいいのかもしれないですね。


●机の上で学んだことを、社会で活かす場をしっかり設けたい


―― 種子島を訪れたことがあります。宇宙センターでロケットをやっているところですが、東大の研究者や学生がたくさんいて、島全体がかなり活性化している。島の高校生に東大の学生さんたちがいろいろ教えてあげているので、ロケットだけではなく、水の話など非常に詳しいのです。あれには相当驚きました。種子島で、東京大学と東京大学の学生さんによる「社会実装トライアル」が進められているのですね。

藤井 ああ、そうですよね。長らく関わってやっておられますね。

―― あれをやると、地域の力が全体的に上がってくる。また、(SDGs策定にも関わった)ジ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「哲学と生き方」でまず見るべき講義シリーズ
キリスト教とは何か~愛と赦しといのち(1)「イエス」とは一体誰なのか
「イエス・キリスト」という名前の本当の意味は?
竹内修一
今こそ問うべき「人間にとっての教養」(1)なぜ本を読むことが教養なのか
『人間にとって教養とはなにか』に学ぶ教養と本の関係
橋爪大三郎
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一
道徳と多様性~道徳のメカニズム(1)既存の道徳の問題点
多様性の時代に必要な道徳とは…科学的アプローチで考える
鄭雄一

人気の講義ランキングTOP10
平和の追求~哲学者たちの構想(6)EU批判とアメリカの現状
理想を具現化した国連やEUへの批判がなぜ高まっているのか
川出良枝
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(1)アメリカはそもそも分断社会
「キリスト教は知らない」ではアメリカ市民はつとまらない
橋爪大三郎
戦争とディール~米露外交とロシア・ウクライナ戦争の行方
「武器商人」となったアメリカ…ディール至上主義は失敗!?
東秀敏
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境に対峙する哲学カフェ…西洋哲学×東洋哲学で問う矛盾
津崎良典
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保
プロジェクトマネジメントの基本(1)国際標準とプロジェクトの定義
プロジェクトマネジメントとは?国際標準から考える特性
大塚有希子
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(1)史実としての豊臣兄弟と秀長の役割
豊臣兄弟の謎…明らかになった秀吉政権での秀長の役割
黒田基樹
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(1)古き良きキリスト教社会
古き良きヨーロッパのキリスト教社会が克明にわかる名著
渡部玄一