ゴーン改革の反省とグローバル経営の教訓
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「400万台クラブ」を超えた先の戦略は正しかったか?
ゴーン改革の反省とグローバル経営の教訓(5)拡大の転機
西川廣人(株式会社西川事務所代表/日産自動車株式会社 元代表執行役社長兼CEO)
カルロス・ゴーン氏の経営は「前半が素晴らしく、後半に課題を噴出した」と言われる。その転機は2005年以降だろうと西川氏は振り返る。日産自動車には多彩な人材が集まり、現在の同社を支える人材に育っている。また、当時「400万台クラブ」ということが言われていて、ここを安定的に超える規模になったことは大きかった。しかしその後、ペースをどうするかの判断が難しかった。成長と規模増大一辺倒のやり方には一考の余地があったのではないだろうか(全9話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:11分50秒
収録日:2020年11月10日
追加日:2021年5月31日
≪全文≫

●「地域軸の長はほとんど日本人ではない」状況から脱却するために


西川 私も含めての話ですが、日本の大きな会社は「機能別」に充実させて一本調子で成長してきた会社が多いです。ですから、人事的にいうと機能別で、悪い言葉で言えばタコツボになっている。なかなか機能から機能へ行かないし、就職をしたらもう一生「私は、こういう部署にいます」というのが普通のキャリアパスだった。そうすると、先ほど申し上げたような人材がなかなか数として出てこないという問題がありました。

 そういうなか、日産の日本の人材はやはり機能別にキャリアを積んできた人間ですから、そのいい面はあるのですが、ビジネスリーダーになれる人間がなかなか出てこない。では、営業経験だけのある人間が全部できるかというと、これは難しいですし、収益管理をやっていたから経理ができるかというと、これもできない。

 やはりいろいろな機能を束ねてボトムラインを管理するという事業運営を、ある程度の年齢で経験した人間でないと、先ほど申し上げた大きなマトリクスのなかで、事業運営のセンスを持ってリードする人が、ちょっと不足するという状態が目立ってきたというようなことだと思います。

 ですから、ふっと気がついてみると、グローバルで見たときに、地域軸のPDCAを回す長はほとんど日本人ではない。一方でグローバルな機能の軸はほとんど日本人だというような状況になってしまった。これから先、安定的にやっていく上で、これはまずいよね。やはり日本人のビジネスリーダー的なセンスを持った人間が、もっともっと育たなくてはいけない。そんなことを感じ出したのが、ちょうどこの半ば頃だと思います。

―― 日産自動車は、2005年以降、ある段階までは、ものすごく優秀な人が集まり始めますよね。

西川 やはり「リバイバル」ということで、相当注目を集めました。しかも、それがグローバルなマネジメントの中で行われているということで、そういうチャレンジをしてみたいという方たちは、新卒の若い方も、どこかでキャリアを積んだ方も含めて、いろいろな人材が入ってきた。そういう時代だったと思います。

―― 最も優秀な人たちが日産に集まってくる時代でした。

西川 そうですね、そういう時代だったと思います。振り返ってみると、もちろん今、それが大きな財産になっているのですけれども、うまくいった場合と...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
これから必要な人材と人材教育とは?(1)人手の供給不足とマクロ経済への影響
ごく一部の人手不足が「致命的」になる…Oリング・セオリー
柳川範之
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
重職心得箇条~管理職は何をなすべきか(1)時代に請われ、時代に応えた佐藤一斎
リーダーの心得…幕末の偉人たちを育てた佐藤一斎に学べ!
田口佳史

人気の講義ランキングTOP10
日本の財政の真実を検証する(2)なぜ財政危機は起きていないか
なぜ財政危機は起きていないのか…国債の金利のトリックを読み解く
宮本弘曉
老子の神髄(3)アンチフラジャイルと上善如水
アンチフラジャイル…老子の説く「道」とは「肝っ玉母さん」である
田口佳史
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
ラカンの精神分析~心の謎を解き明かす(7)ベイトソンの学習理論とコンテクスト
ダブルバインドとは?ベイトソンの学習理論から解き明かす
斎藤環
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(6)リベラルアーツの本質
自分にしかできない自分の世界を味わうために、他の人とつながる
橋爪大三郎
ウェルビーイングを高めるDE&I(2)人と組織を取り巻く環境変化:後編
なぜ日本の幸福度は低すぎるのか?会社任せで失われる自律性
青島未佳
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
印象派の解体と最後の印象派展(1)セザンヌと印象派
印象派の画家に大きな影響を与えたセザンヌの構築的筆触
安井裕雄