ゴーン改革の反省とグローバル経営の教訓
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ストレッチが過ぎてはいけないが、「1つ上の目標」を持て
ゴーン改革の反省とグローバル経営の教訓(4)目標設定の妙味
西川廣人(株式会社西川事務所代表/日産自動車株式会社 元代表執行役社長兼CEO)
改革の方向はシンプルであったが、それを回すためには優秀なリーダーが必要不可欠であった。とくに、「従来のパターンで達成できなかった目標レベルをどう設定するか」は非常に難しい問題である。さらにいえば、目標設定次第で、異なるファンクションが対立するか、協力するかも変わってくる。ここは、まさにリーダーの資質で、トライ・アンド・エラーの早回しで、勘所を養っていくしかない。そして、問題解決を短期間で繰り返していくゴーン改革は、非常に速く、かつ有効な処方箋であった。(全9話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:10分28秒
収録日:2020年11月10日
追加日:2021年5月24日
≪全文≫

●従来のパターンで達成できなかった目標レベルをどう設定するか


西川 (改革の方法は)非常にシンプルに見えますけれども、これを回すためには、それなりのリーダーが、それなりの数、必要になります。

―― これはけっこう難しいですね。

西川 たとえば開発のなかでも、開発のことだけが分かっているわけではなく、開発と他の機能や地域がからんできても、きちんと仕事をマネージできる人がいなくてはいけない。皆さんがそういうことをやっているのだから、営業のほうも営業だけで動いていいわけではない。そういう司(つかさ)、司に、「お互いクロスファンクションして仕事をしていくんだ」「こういうマトリクスでやっていくんだ」と理解しているリーダーが必要です。

 そうはいっても、初期には「俺の仕事のしかたはこうだ」「俺のしかたはこうだ」ということがあります。そうした我流のところでゴタゴタしないようにするには、従来のパターンで達成できなかった目標レベルをどう設定するか。これはストレッチが過ぎてはいけないのですが、皆さんで協力しなければできないレベルにする。

 開発なら開発、生産なら生産、購買なら購買。それぞれがやっているのではなく、皆さんが協力をしなければ達成できないレベルのコスト競争力、あるいは営業と商品が一緒にならなければ作りきれない商品力などです。単一グループで行っているものに対して、もう1つ上を行く目標を持って仕事をするというのが、仕事を整斉(せいせい)と回す上で非常に大事だったのではないかという気がします。

―― 確かにそれがないと、なかなか上がらないですよね。

西川 上がりませんね。

―― クロスファンクションでの目標にしないと、上がらないですよね。


●「もめる方向」から「共同で知恵を出す方向」へ


西川 当時は、ルノーと日産で一緒に仕事をしようとし始めていました。そうするとやはりルノー流と日産流があって、「こっちがいい」「いや、こっちがいい」というのがあるのです。

―― 芸風が違いますよね、元々。

西川 ええ。それは、それぞれのいいところを取ればいいと思うのですが、結果として「より高いところ」を狙う。日産のパフォーマンスも上がるし、ルノーのパフォーマンスも上がるようなところに目標を設定すると、簡単な言い方ですが「もめている場合ではない」となってくる。要するにお互いに知...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
渡辺宣彦
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
組織改革の要諦~活性化と人材活用(1)準備、スピード、タイミング
組織改革は最初に全体像と将来像を示すのが重要
秋池玲子
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治

人気の講義ランキングTOP10
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
板東洋介
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(2)教義の宗教と覚りの宗教
キリスト教は教義の宗教、仏教は覚りの宗教…仏教はなぜ普遍宗教か
橋爪大三郎
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
デカルトの存在論に学ぶ(1) 「我思う、ゆえに我在り」
「我思う、ゆえに我在り」はデカルトの専売特許ではない
津崎良典
編集部ラジオ2026(28)自由喪失の危機に考えるハイエク-1
斎藤幸平氏に物申す…自由喪失の危機に読みたい自由主義の近現代史
テンミニッツ・アカデミー編集部
ギリシア悲劇への誘い(7)ギリシア悲劇を論じた歴史
アリストテレス、ニーチェ…哲学者によるギリシア悲劇批評
納富信留
原因と結果の迷宮~因果関係と哲学(6)不在因果の問題
不作為(◯◯しなかったこと)の原因は無限に拡散する
一ノ瀬正樹
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
不便益システムデザインの魅力と可能性(2)不便がもたらす4つの益
写ルンです、おやつ300円まで…不便がもたらす益の数々
川上浩司