大谷翔平の育て方・育ち方
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なぜ二刀流は日米で成功したか?才能と出会いが生んだ幸運
大谷翔平の育て方・育ち方(2)プロ野球選手としての歩み
哲学と生き方
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
「大谷翔平にはダルビッシュ有と松井秀喜がいる。だから二刀流をやめろとは言えない」――これは高校時代から大谷選手の類まれなる才能を認めていた栗山英樹氏の言葉だが、北海道日本ハムに入団した大谷選手は、栗山監督(当時)のもと二刀流に磨きをかけ、チームを日本一へと導く。その後メジャーに挑戦すると、米国でも二刀流が通用することを証明し、MVPにも輝く。そして、WBCでは記憶に残る名試合の主役となり、日本の世界一に貢献する。(全9話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分32秒
収録日:2024年11月28日
追加日:2025年3月10日
≪全文≫

●ドジャースのスカウト、そして日本ハム栗山監督との出会い


―― 前回のような経歴を経て、高校3年生の年の10月にドラフト会議で北海道日本ハムが1位指名をしています。しかし、もともと本人は「メジャーリーグに行きたい」と言っていたわけですね。

桑原 そうですね。これも後で出ますが、結局、ロサンゼルス・ドジャースの極東のスカウトの方が、菊池雄星選手のときからずっと追いかけていて、花巻東高校に何度も足を運んでいた。その過程で当然大谷翔平選手の存在を知った。それで、高校1年あたりのときに、「この子を大リーグに連れていけば、2、3年はマイナーリーグで苦労するだろうが、その後はサイ・ヤング賞も3回ぐらいは取るだろう」という言い方をするぐらい、高く評価していたわけです。

―― なるほど。

桑原 それまでの大谷選手は「プロ野球選手になりたい」とは思っていても、自分がまさか大リーグに行けるとまではまだ想像は…。

―― なるほど。そうだったのですね。

桑原 もちろん夢ではあったとしても、(意識)していなかった時代です。ところが、ドジャースのスカウトが来て非常に励ましてくれることによって、それが現実の目標になっていく。そこから「大リーグに行きたい」という思いが出てきた。本人は本当に一度、「大リーグに行く」と発表したぐらいです。

 そこで、ちょうど日本ハムの監督であった栗山英樹氏が面白いことを言ってきます。栗山監督は、それ以前にテレビのリポーターやスポーツコメンテーターをされていたので、高校時代の大谷選手を知っていたわけです。「彼は打つほうと投げるほう、二つの才能がすごい。そのため、絞りきれなかった」と。そして、「例えばダルビッシュ有にピッチャーをやめろと言えるのか、松井秀喜に打つのをやめろと言えるのか」というぐらいの評価をしているわけです。

―― もう両方のレベルがそうだったのですね。

桑原 そうです。


●2桁勝利・2桁ホームランで、日本ハムを日本一へ


桑原 「大谷翔平にはダルビッシュ有と松井秀喜がいるわけだから、やめろとは言えない」。では、両方やればいいのではないかという二刀流の発想になっていった。これは本当に運命の分かれ道ですね。

―― そうですね。そして、日本ハムとしては「まず最初はメジャーリーグに行くのではなく、日本のプロ...

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