大谷翔平の育て方・育ち方
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二刀流批判とどう向き合った?大谷流「逆境の乗り越え方」
大谷翔平の育て方・育ち方(6)大谷流「逆境の乗り越え方」
桑原晃弥(経済・経営ジャーナリスト)
大谷翔平選手に逆境などないと思いがちだが、故障も多く、投げられない時期も経験している。投げられないシーズンは、「打つ・走る」に徹することで、さらに打撃の威力が増す。全て「チームのため」と考える大谷らしい、前向きの戦術である。今回は、かつて二刀流批判を受ける中、どう向き合ったかの話も交えながら、大谷流「逆境の乗り越え方」を解説する。(全9話中第6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:8分07秒
収録日:2024年11月28日
追加日:2025年4月7日
≪全文≫

●投げられないときは「打つ・走る」でチームに貢献


―― それでは、今回は【大谷翔平の逆境の乗り越え方】に入ります。普通に考えると、「大谷選手に逆境なんてありましたか?」ということにもなりますが、ここがまた非常に大事なところなのですね。

桑原 そうですね。これも後で出ますが、(彼は)高校の頃からとてもけがの多い選手ですから、そのときにどうやって乗り越えたかということが、やはりとても大事なのかなと思います。

―― では早速見てまいりたいと思います。

―― まず、「できないことを嘆くより、できることに全力を尽くす」ための言葉です。「普通なら1年と半年は試合にでることができないので、その中で、まだ貢献できるものがあるということは、むしろプラスかなとは思ってる」と。これはけがをしたときでしょうか。

桑原 そうですね。これは高校時代の話とも通じてきます。高校時代(の彼)は股関節の不調など、いろいろな理由で投げられない時期がけっこうありました。あるいは、投げても十分なスピードが出ないこともあった。その後の日本ハム時代にももちろんケガをしていますし、エンゼルスに入ってもトミー・ジョン手術などがあった。さらに(2024年は)ドジャースでも、やはり投げられなかったわけです。

―― そうですね。投げられなくて、ホームラン王と打点王ということでした。

桑原 あれも普通に考えれば逆境ですね。大谷選手の場合は結局、できないことを嘆くよりもできることに全力を尽くす。高校時代、けがでピッチングができないときは、一生懸命バッティング練習をしていた。そうしたら、むちゃくちゃ力がついていったと。それが不思議ではありますが、そういうふうに、できることにいつも全力を尽くせる。だから、バッティングなり走ることなりに全力を尽くすことによってチームに貢献できる。

 だから、大谷選手の基本はやはりチームなのです。結局、もう自分は投げられないというときに、「1年と半年、自分は休んでいるよ」とのほほんとしているのか、それともその間に自分は何ができるかということで、「じゃあ、打つほうができる」ということに全力を尽くせるか。


●余儀だった打撃を磨いた、「投げられない」期間


桑原 これはトラウトも「大谷はいいよね。投げられなくても、彼は打てるしなあ」と言っていま...

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