中国春秋戦国時代と始皇帝
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
秦による中国統一への道…恵文王、昭王、荘襄王が行なったこと
中国春秋戦国時代と始皇帝(6)秦の恵文王、昭王、荘襄王の時代
鶴間和幸(学習院大学名誉教授)
秦が中国統一を成し遂げる礎を築いた、恵文王、昭王、荘襄王の3代にわたる激動の時代。恵文王の時代には、豊かな水田稲作地帯である巴蜀や漢中に郡を置き、占領地支配によって国力を飛躍的に高めた。続く昭王の時代には、約半世紀の治世の中で宣太后らによる政治から親政へと移行し、名将・白起らの活躍によって楚の都を占領するなど東方へ領土を拡大させた。そして、荘襄王の時代には、呂不韋の登場と東周討伐で「周秦革命」を成し遂げた。後の始皇帝へと受け継がれる秦の強大な領域と、その覇権の基盤がどのように形成されたかを詳細にひも解く。(全9話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:9分30秒
収録日:2026年6月16日
追加日:2026年7月27日
カテゴリー:
≪全文≫

●恵文王の時代――巴郡・蜀郡・漢中郡を置いて占領地支配


―― 孝公の段階でかなり国力を蓄えて、いよいよ恵文王が王号を名乗っていくというところですが、恵文王がやったのはどういうことになるのでしょうか。

鶴間 恵文王はそこ(スライド)に張儀の名が出てきますけれど、巴蜀を押さえて一種の植民地にするんですね。

 これにはいろいろと議論があって、なぜ中原ではなくて南に行くのかという議論なのですが、張儀の主張でそこを押さえたのです。巴蜀は非常に豊かなところです。

―― 先ほどの地図でいいますと、こちらが最初の第一期の地図になります。

 第三期が(こちらですね)。

鶴間 巴郡と蜀郡という郡を置いています。だから、一気に南に領土が開けたということです。

―― なるほど。

鶴間 ここは大きな国があったわけではなく、山間にいろいろな部族がいるかもしれないけれど、抑えやすいところなのです。そして非常に豊かだということです。実は中国の中では秦嶺(しんれい)山脈を越えると(水田)稲作地帯に入るのです。

―― なるほど。

鶴間 秦の関中(秦の都・咸陽〈かんよう〉のある渭水〈いすい〉盆地一帯)は小麦地帯です。だから、小麦地帯から水田稲作地帯を押さえているのです。

―― (そうすると)それだけ人口も増えてくるし、経済力も増してくると。

鶴間 そうですね。(そこに)どんどん移民させますから。そこを押さえるということは、楚に対抗できるのです。

―― (なるほど)。あと、漢中郡とはどういうことですか。

鶴間 漢中郡は、秦の都・咸陽(かんよう)の南に秦嶺山脈があって、それを越えたところが、漢水(漢江)の上流です。ここも郡にしました。

 ですから、巴蜀(巴郡・蜀郡)はもう少し西側ですが、ここも実は非常に豊かな(水田)稲作地帯です。そこも郡を置いたと。ですから、秦の領地には郡は置かず、占領したところに巴郡・蜀郡・漢中郡を置いて占領地支配をしていくのです。

―― なるほど。そういう形で、ある意味では六国とは違う方向に国を広げていって、国力を養っていくというところかと思います。

鶴間 まずはそうですね。


●昭王の時代――楚の都を占領した白起の活躍と宣...


スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「歴史と社会」でまず見るべき講義シリーズ
独裁の世界史~ギリシア編(1)世界史の始まり
「独裁政から始まる」という世界史の諸相に迫る
本村凌二
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
戦史に見る意思決定プロセス~日本海軍の決断(1)日本海海戦・東郷平八郎
なぜ東郷平八郎はバルチック艦隊を対馬で迎え撃ったのか?
山下万喜
昭和の名将・樋口季一郎…ユダヤ人救出編(1)決断と信念のユダヤ人救出
毅然として人道を貫き、命を救う…樋口季一郎のユダヤ人救出
門田隆将
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
『昭和16年夏の敗戦』と『昭和23年冬の暗号』
『昭和16年夏の敗戦』『昭和23年冬の暗号』が映す未来とは
猪瀬直樹

人気の講義ランキングTOP10
資本主義の再定義…哲学で考える(4)共感としての見えざる手
利とは、義の和である…なぜ道徳的なふるまいが企業活動に重要か
中島隆博
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(1)軍人の本義を貫いた根本博中将
ソ連軍から在留日本人4万人を守れ…内蒙古での「戦後」の激闘
門田隆将
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理
片山杜秀
死と宗教~教養としての「死の講義」(5)仏教の死:日本編
極楽往生、坐禅、法華経…日本人はいかに死を乗り越えるか
橋爪大三郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
戦前派一日本人の憂鬱~太平洋戦争と敗戦後を顧みて…(1)
『きけわだつみのこえ』を読むと今でも涙が止まらない
野田一夫
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(1)なぜ『神国日本』なのか?
ラフカディオ・ハーンが解明した「美しい日本」の秘密と未来
賴住光子
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
編集部ラジオ2026(26)お盆とあの世を考える
【10min解説】特集で考える《お盆とあの世》の本質
テンミニッツ・アカデミー編集部
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保