10MTVオピニオン|有識者による1話10分のオンライン講義 ログイン 会員登録
DATE/ 2017.04.16

「やせメタボ」900万人…脳卒中や心臓病の恐れも

 内臓脂肪がたまることで、糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスクが高まるメタボリックシンドローム。お腹周りがでっぷりした、太ったおじさんをイメージしがちです。

 ところが最近では、外見上は太っていないのに、生活習慣病のリスクが高まっている「やせメタボ」の人が増えているのです。

 YOMIURI ONLINEに、「全国で推計914万人(男性380万人、女性534万人)に上ることが、厚生労働省研究班から発表された。同じ調査で推計971万人とされたメタボとほぼ同数だった」という記事(2016年10月18日)が出ていました。なんと、「やせメタボ」は男性よりも女性のほうが多いのです。

ウエストが90㎝以下でも「やせメタボ」の可能性が!

 厚生労働省によると、以下の3つのうち2つ以上に該当する人が「メタボリックシンドロームが強く疑われる人」で、1つ該当する人はその予備群と考えられる人とのこと。

前提:
ウエストサイズ(へそ周り)が男性85㎝以上、女性90㎝以上の人

血中脂質:
<基準>HDL-コレステロール値が40mg/dL未満、
<服薬>コレステロールを下げる薬の服用、中性脂肪を下げる薬の服用

血圧:
<基準>収縮期血圧が130mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上、
<服薬>血圧を下げる薬の服用

血糖:
<基準>ヘモグロビンA1c(NGSP)値6.0%以上、
<服薬>血糖値を下げる薬の服用、インスリン注射使用

※「該当する」とは、上記の「基準」を満たしている場合、かつ、または「服薬」がある場合

 そして、「やせメタボ」とは、上記のなかでウエストサイズやBMI(身長の二乗に対する体重の比で体格を表す指数)が基準値より下でも、3つの項目のうち2つ以上が当てはまっている状態となります。

 「だったらメタボとは違うのでは?」と思うかもしれませんが、それは間違い。たとえば脳卒中などにかかるリスクは、女性の場合、健康な人と比べて2.54倍と、メタボの人とほぼ同レベルなのだそうです。内臓脂肪がたまっていくと、動脈硬化が起こりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こすことにもなりかねません。

ホルモンバランスが関係していることも

 先述したように、やせメタボが多いのは男性より女性なのですが、その要因として、女性ホルモンとの関係も指摘されています。

 女性ホルモンには内臓脂肪をつきにくくしたり、善玉コレステロールを上げるはたらきがあります。しかし、閉経をさかいにホルモンのバランスが変化すると、その恩恵がなくなり、太りやすくなる傾向に……。ホルモンバランスがゆらぎはじめる40代前後、「太りやすくなった」という人は、もしかしたら要注意ゾーンにいるといえるのかもしれません。

 また、運動をせず食事制限だけでダイエットを行った結果、筋肉の量が減ってしまい、太りやすくなるといったことも。運動不足の人はもちろん、過去にムリなダイエットをしたことがあるという人も心配です。

 やせメタボを防ぐには、一にも二にも内臓脂肪を減らすこと。食べ過ぎを防ぐ、こまめに動くようにする、など、意識的に行いましょう。

<参考サイト>
・YOMIURI ONLINE:実は「やせメタボ」900万人…腹囲・BMIが基準値未満でも
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161018-OYTET50000/
・厚生労働省:国民健康・栄養調査
(10MTV編集部)