テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2018.02.11

面倒?気楽?「ランチひとり族」の実態

 平日オフィスアワー唯一の息抜きと言えば、ランチタイム。おいしいごはんを食べてほっと一息ついて、午後の業務の活力をもらうという方が多いのではないでしょうか。

 そんなランチタイムを、みなさんはどのように使われていますか?今回は同僚とワイワイ過ごすのではなく1人でのんびり過ごしている「ランチひとり族」の言葉に耳を傾けてみましょう。

「ランチひとり族」にアンケートしました<女性編>

 都内で営業をしているAさん(30代女性)は、ほぼ毎日一人ランチを選択しています。

 「人によって好き嫌いが分かれる、辛いものやエスニック料理が好きなので、誘いづらいんです。何より子どもがまだ小さくて時短勤務中なので、ランチは貴重な外食のチャンス。だからこそ自分の好きなものを食べたいんですよね。基本的には1000円以内を設定していますが、大好きなインド料理屋ではついついお財布のひもがゆるんじゃいます(笑)」

 食べたいもののためになら、15分歩くことも電車に乗ることも厭わないとか。なかなか一人の時間が作れないお母さんならではのランチの実態です。

 出版社に勤務するBさん(30代女性)は、出社時間が人によって大幅に異なるため、必然的に毎日一人ランチを選択せざるを得ないそう。

 「でも楽しいですよ。勤務地には安くておいしいお店がたくさんあるし、休憩時間もあまり厳しくありません。15分くらい散歩しながら、和食、エスニック、イタリアン、中華と、そのときの気分でお店を選ぶことも多いです」。

 予算はだいたい1000円以内。別部署の女性社員と誘い合わせてランチに行くときや、取材や打ち合わせで外出した時は、少し値の張ったものを選ぶことが多いそうです。

 SEのCさん(30代女性)は、「会議などで同僚とランチのタイミングが合わない」という理由で週に3回ほど1人ランチを選択するそう。

 予算は1000円から1500円と少し高額。同僚とのランチではイタリアン、寿司、アジア料理とバラエティに富んだラインナップを楽しみますが、一人の時は中華や定食屋が定番。

 「好きなものを好きな量食べられるのが1人ランチの良さですが、まわりを女性の集団に囲まれるとちょっと気まずいです」と、女性ならではのメリットとデメリットを教えてくれました。

「ランチひとり族」にアンケートしました<男性編>

 「おいしいもの」「食べたいもの」を追求する傾向が強い女性に対し、男性はどちらかというと手軽なものを選ぶ傾向にあるようです。

 クラフトショップで店長をつとめるDさん(30代男性)は、勤務体系の兼ね合いもあって1人でランチ休憩に入ります。節約も兼ねて奥さんの手作り弁当が基本ですが、外食するときは徒歩5分圏内で、ワンコインの牛丼屋、うどん屋、蕎麦屋を選択することが多いそうです。

 「ランチの時間で社員とコミュニケーションをとるというような考え方もありますが、常に一緒にいるよりもメリハリをつけた付き合いのほうがいいというのが僕の考え方。とはいえ、すごくおいしいものを食べた時にそれを共有する人がいないのはちょっと寂しいですね。あとはスマホをいじってしまって、案外食事に集中できないというデメリットもあります」

 IT企業に勤務するEさん(50代男性)も、すぐに食べられるラーメン、カレー、そばなどを5分くらいでさっと食するそう。プログラマーのFさん(30代男性)も、10分以内で行ける定食屋やカウンターで食べられるお店を選択することが多いとのこと。会社員のFさん(30代男性)は1000円程度で食べられる中華料理店やそば屋を愛用していますが、その理由はあくまでも「場所柄ランチ単価が高いから」。「安くておいしいお店がたくさんある場所だったら喜んで行きたいのですが…」と話します。

「他人に気を遣わなくて済む」ことが魅力

 今回は男女7人の「ランチひとり族」にお話をうかがいました。総じて「他人に気を遣わなくて済む」ということをその魅力に挙げていたことが印象的でした。

 スタッフのなかにも「気軽さ、気を遣わなさ」を理由に一人ランチを楽しんでいる者がいます。「誰かと一緒に食べることはやぶさかではないけれども、大盛りやおかわりをしたりするとき、ドン引きされたりするような人とは行きたくないというのが正直なところ」とのこと。とはいえ、そのスタッフは、以前勤めていた会社では基本的にチーム全員(といっても3人)でランチに行っていたそうです。業務中には話せないプライベートなことや雑談ができるのも、また楽しかったと言っていました。

 ということで、今回、アンケート取材を終えてみて、今度は逆に「ランチひとりじゃ行けない族」の意見も聞きたくなりました。機会があったらまたご紹介させていただきます。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

アジア的成熟国家モデルづくりへ、日本が目指すべき道とは

アジア的成熟国家モデルづくりへ、日本が目指すべき道とは

日本の財政と金融問題の現状(4)日本が目指すべき成熟国家への道

機関投資家や経営者の生の声から日本の金融市場の問題点を見ていくと、リスクマネーを供給するための市場づくりや人材育成等の課題が浮き彫りになる。良質なスタートアップ企業を育てるにはどうすればいいのか。今こそアジア的...
収録日:2025/04/13
追加日:2025/07/01
木下康司
元財務事務次官
2

相互依存で平和は保てるか…EUの深化・拡大の難題とは

相互依存で平和は保てるか…EUの深化・拡大の難題とは

地政学入門 ヨーロッパ編(9)EUの深化・拡大とトルコの問題

国際政治の理論として国同士の経済交流、相互依存が安全保障、つまり平和を維持できると伝統的に考えられてきたが、今般の国際政治ではそれは必ずしも当てはまらないようだ。そこでEUの問題である。国の垣根を越えて世界国家に...
収録日:2025/02/28
追加日:2025/06/30
小原雅博
東京大学名誉教授
3

最悪のシナリオは?…しかしなぜ日本は報復すべきでないか

最悪のシナリオは?…しかしなぜ日本は報復すべきでないか

第2次トランプ政権の危険性と本質(8)反エリート主義と最悪のシナリオ

反エリート主義を基本線とするトランプ大統領は、金融政策の要であるFRBですらも敵対視し、圧力をかけている。このまま専門家軽視による経済政策が進めば、コロナ禍に匹敵する経済ショックが世界的に起こる可能性がある。最終話...
収録日:2025/04/07
追加日:2025/06/28
柿埜真吾
経済学者
4

江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事

江藤淳と加藤典洋――AI時代を生きる鍵は文芸評論家の仕事

AI時代に甦る文芸評論~江藤淳と加藤典洋(1)AIに代わられない仕事とは何か

昨今、生成AIに代表されるようにAIの進化が目覚ましく、「AIに代わられる仕事、代わられない仕事」といったテーマが巷で非常に話題となっている。では、AIに代わられない事とは何であろうか。そこで、『江藤淳と加藤典洋』(文...
収録日:2025/04/10
追加日:2025/06/25
與那覇潤
評論家
5

寝ないとよく食べる…睡眠不足が生活習慣病を招く理由

寝ないとよく食べる…睡眠不足が生活習慣病を招く理由

睡眠と健康~その驚きの影響(1)睡眠が担う5つのミッション

私たちに欠かせない「睡眠」。そのメカニズムや役割についていまだ謎も多いが、それでも近年は解明が進み、私たちの健康に大きく関与することが明らかになっている。まずは最新情報を盛り込んだ睡眠が果たす5つの役割を紹介し、...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/06/05
西野精治
スタンフォード大学医学部精神科教授