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日本で「社長」が最も多く住む街とは?
地域をランキング化してみると各地域の独特の事情が浮かび上がっています。地域のランキングといえば、「住みたい街ランキング」。最近はこうした住居に関するランキングをよく目にします。地域による学力格差や所得格差は社会問題として取り上げられることもしばしばです。
以上のような人々の関心を踏まえたうえで、今回は所得格差とも無縁ではない「社長の住む街」ランキングを取り上げます。
街別ランキング1位は港区赤坂です。2015年4月に発表された前回も1位でした。2位と大きく差をつけており、今後もトップを走り続けることが予想できます。
2位は新宿区西新宿で、前回の3位から順位を上げました。今回の3位は前回5位だった港区六本木。そして4位は渋谷区代々木、5位は港区南青山。代々木は前回2位で、青山は前回4位なので、順位の入れ違いはあったものの、ベスト5入りしたエリアは前回と同じだったということになります。
一方、大阪府大阪市西区南堀江は前回98位だったので大幅にランクアップ。その理由としては、職住近接、都心回帰の傾向が全体として強まっていることが挙げられます。
ほぼ固定化されているようですが、先ほどの街別のランキングと同様に新宿がランクアップした点に職住近接の傾向を見てとることができます。
東京以外では、埼玉県川口市が14位、鹿児島県鹿児島市17位、千葉県船橋市が20位、大阪府東大阪市が21位、千葉県市川市が22位という順番になっています。こちらもほとんど順位の変動はありません。
もうすこし下位に目を向けると、前回25位の香川県高松市が28位、石川県金沢市が前回の26位から30位へと順位を落としており、東京一極集中によって地方都市が閉塞状況に陥っている可能性も考えられます。
意外なのが10位の徳島県徳島市です。11位には香川県高松市が食い込んできています。東京商工リサーチの「全国社長の輩出率、地元率」調査では、徳島県が輩出率1位だったそうです。
徳島県と言えば、地域一帯を米国のシリコンバレーを模した「グリーンバレー」と名付け、また「創造的過疎」を掲げ、転入者を集い、起業家を育成するなど、世界から注目を浴び続けている神山町が先進的な試みをおこなっています。香川県といえば、時代をやや遡りますが、土佐藩は幕末維新の中心的な役割を果たしました。
高松市は市区群のランキングでは順位を落としていましたが、ほかの四国勢と合わせて今後も動向がとっても気になります。
以上のような人々の関心を踏まえたうえで、今回は所得格差とも無縁ではない「社長の住む街」ランキングを取り上げます。
社長が住む街ベスト5
東京商工リサーチは「社長の住む街」ランキングを発表しています。東京商工リサーチの企業データベースにある約297万社の代表者データから居住地を抽出しランキングにまとめたものです。最新の2017年版が2017年11月に公開されました。街別ランキング1位は港区赤坂です。2015年4月に発表された前回も1位でした。2位と大きく差をつけており、今後もトップを走り続けることが予想できます。
2位は新宿区西新宿で、前回の3位から順位を上げました。今回の3位は前回5位だった港区六本木。そして4位は渋谷区代々木、5位は港区南青山。代々木は前回2位で、青山は前回4位なので、順位の入れ違いはあったものの、ベスト5入りしたエリアは前回と同じだったということになります。
東京都以外の社長が住む街とは?
東京都以外の上位は神奈川県三浦郡葉山町が51位、福岡県筑紫郡那珂川町が54位、大阪府大阪市西区南堀江が78位、福岡県糟屋郡志免町が80位、神奈川県横浜市青葉区美しが丘が92位。大阪府大阪市西区南堀江以外は前回より順位を下げています。一方、大阪府大阪市西区南堀江は前回98位だったので大幅にランクアップ。その理由としては、職住近接、都心回帰の傾向が全体として強まっていることが挙げられます。
新宿の人気と地方都市の停滞
市区群をベースにしたランキングをみてみると、世田谷区、港区、大田区、練馬区、新宿区の順番です。前回の6位からランクアップした新宿区以外は順位の変動はありませんでした。ほぼ固定化されているようですが、先ほどの街別のランキングと同様に新宿がランクアップした点に職住近接の傾向を見てとることができます。
東京以外では、埼玉県川口市が14位、鹿児島県鹿児島市17位、千葉県船橋市が20位、大阪府東大阪市が21位、千葉県市川市が22位という順番になっています。こちらもほとんど順位の変動はありません。
もうすこし下位に目を向けると、前回25位の香川県高松市が28位、石川県金沢市が前回の26位から30位へと順位を落としており、東京一極集中によって地方都市が閉塞状況に陥っている可能性も考えられます。
徳島には社長が多い
最後に都道府県庁別ランキングです。東京23区が圧倒的に第1位。続いて2位が大阪市、3位が福岡市、4位が名古屋市、5位が京都市。当然といえば当然なのかもしれませんが、大都市に上位を占めています。意外なのが10位の徳島県徳島市です。11位には香川県高松市が食い込んできています。東京商工リサーチの「全国社長の輩出率、地元率」調査では、徳島県が輩出率1位だったそうです。
徳島県と言えば、地域一帯を米国のシリコンバレーを模した「グリーンバレー」と名付け、また「創造的過疎」を掲げ、転入者を集い、起業家を育成するなど、世界から注目を浴び続けている神山町が先進的な試みをおこなっています。香川県といえば、時代をやや遡りますが、土佐藩は幕末維新の中心的な役割を果たしました。
高松市は市区群のランキングでは順位を落としていましたが、ほかの四国勢と合わせて今後も動向がとっても気になります。
<参考サイト>
・東京商工リサーチ:2017年全国「社長の住む街」調査
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20171108_02.html
・東京商工リサーチ:2017年全国「社長の住む街」調査
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20171108_02.html
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