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DATE/ 2018.07.01

職場の「お局様」の嫌がらせから逃れる方法

 職場の数だけ存在するといっても過言ではないほど、どこの職場にもひとりはいるお局様。いわゆるベテラン女性社員なのですが、決して頼れる存在ではありませんよね。それどころか多くの社員に恐れられ、煙たがられています。

 それはなぜかといえば、まず誰に対しても上から目線で高圧的。上司相手でも遠慮なしです。そしてプライドが高く、いつでも自分が正しいと主張します。だから周りが注意しても聞く耳を持たず、不機嫌になったり怒ったりするのです。さらに若い女性に対してとても陰険。若い新人の女性社員がミスでもしようものなら、ここぞとばかりに嫌味をぶつけます。

職場にひとりはいる「お局様」

 まったくもって迷惑極まりないお局様ですが、勤続年数が長いため発言力が強く、自分の派閥を持っていることもしばしば。上司さえ逆らえない職場もあり、お局様の嫌がらせを恐れて毎日びくびくしながら仕事をしている女性は多いのです。それにしてもお局様はどんな心理で嫌がらせをするのでしょうか。

お局様はなぜ嫌がらせをするのか

 お局様は自分のやり方が正しいと言って自分のやり方を押しつけてきます。この行動を見ると大変な自信家に思えますが、実はその逆。お局様は自信がなく、劣等感を抱いています。だからこそ、自分のやり方を他人にも認めさせようと必死なのです。

 若い女性に厳しいのも劣等感のあらわれです。お局様もかつては、若く純粋な新人社員でした。そのころは男性からチヤホヤされ、自分が一番と感じることもあったでしょう。しかし、年月の経過で若さが失われるのは自然の道理。そうなれば、より若い女性が自分を差し置いてチヤホヤされます。こうして劣等感を刺激されたお局様は、若い女性社員に嫌がらせをするのです。

 ただしお局様が若い女性に劣等感を抱く背景には、日本がまだまだ男性優位社会であることの闇も関係しています。「女性は若ければ若いほど魅力がある」という概念は男性が女性に押しつけている価値観だからです。お局様は男性にチヤホヤされたくて男性の都合に踊らされている、かわいそうな人ともいえるでしょう。

 そうはいってもお局様に目をつけられたら毎日がつらいですよね。そこで、お局様とうまくやっていく方法をご紹介します。

お局様との賢い接し方

<その1:仕事に没頭する>
 ひたすら仕事に集中して、お局様の嫌がらせは無視しましょう。そもそも職場は仕事をする場所です。職場で仕事を一生懸命やるのは当然なので、お局様でもとがめられません。それに、嫌がらせをする人は相手が反応しないと「つまらない」と思って離れていくもの。いちいちお局様の相手をしないことが防衛手段になります。

<その2:男性社員に手伝ってもらう>
 お局様は基本的に自信がないので、同性には攻撃的。逆に異性から声をかけられるととても喜びます。お局様にどうしても頼みごとをしなければならないときはこの点を利用して、男性社員に協力してもらいましょう。お局様が特にお気に入りの男性社員がいるなら、その人にお願いすればすんなりことが運びますよ。

<その3:上司に報告する>
 お局様に逆らえない上司を見ていると、報告しても無駄と感じるかもしれません。しかし、お局様を異動させる権限は上司にあります。きちんとした証拠があれば上司も動いてくれるので、報告するときは記録を提出しましょう。記録は「いつ・どこで・なにをされたか」を明確にしておくことが大切です。

最も効果的な究極の対処法とは

 しかし、実はもっと絶大な効果を発揮する方法があります。それは、「お局様を味方につける」こと。

 お局様が味方になれば嫌がらせに悩まなくてよくなるだけでなく、いろいろな局面で強権を発動してくれるのでとても便利です。「あんな意地悪な人を味方にするなんて無理そう」と思うかもしれませんが、お局様は劣等感のかたまりである点を利用すれば意外と簡単です。

 まずは表面上でよいので、自信がないお局様を認めてあげましょう。お局様の仕事ぶりを見て、「さすがですね」、「○○さんからは学ぶことが多いです」などとほめると効果的です。なにかしてもらったときには必ずお礼を言い、「○○さんのお力がなければできませんでした」などと持ち上げるのもよいでしょう。

 また、お局様は若い女性に敵対心を燃やすので、かわいらしいファッション、髪型、メイクは避けることが大切。受け答えもハキハキと元気いっぱいに、「体育会系男子」を演じるくらいのつもりでお局様に接すると好意的な態度を取ってもらえるようになりますよ。職場では仕事を一生懸命こなして、プライベートでおしゃれを楽しめばよいのです。

 お局様は「劣等感に縛られたかわいそうな人」と理解すればさほど難解な相手ではありません。上手につきあい、快適な職場環境に整えてください。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
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