社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
世界で「観光収入」が最も多い国は?
昨今、「インバウンド」という言葉をよく耳にするようになりました。インバウンドビジネスとは、外国人観光客向けのビジネスのことです。観光業は国や自治体、企業や個人の事業主にとっても、大きな収入源になります。
今回の記事では、観光収入のトップ10の国をご紹介します。みなさんは世界でいちばん観光収入の多い国がどこだか分かりますか。また、日本は何位だと思いますか。
「Tourism Highlights 2018」は、2017年の主な動向を反映したもの」です。2017年の国際観光の主な動向としては、国際観光客到着数が2010年以降の7年間で最も高い成長を示したことが挙げられます。
いまや観光は世界の輸出部門において、化学、エネルギーに次ぐ第3位の収入を生みだしているのです。
第1位はアメリカです。意外ですか。それとも、予想通りでしたか。アメリカは2018年もトップ。観光収入は圧倒的で、2兆ドルを超えています。
それに対して、2位のスペインは6800億ドル。アメリカは倍以上も突き放していることになります。ただし、アメリカは伸び率が1.9パーセントと他の国と比べて圧倒的に低くなっています。次に伸び率の低いドイツでも4.2パーセント、その他の国々はだいたい10パーセントほどかそれ以上です。
ちなみに、1位アメリカ、2位スペインに続く、5位までは2018年と同じです。
ヨーロッパには、歴史的建造物が多く、たくさんの国々が国境を接しているため移動がしやすいこと、また、国単位だけでなくEUという大きな連合体による観光政策に取り組むことができるといった強みがあります。
マカオの伸び率17.6パーセントは驚異的です。みなさんご存知のとおり、マカオにはカジノ産業があります。マカオに次いで伸び率が高かったのが日本。現在のところ、日本の観光政策はきちんと結果に結びついています。前回のランキングでは、マカオが12位、日本が11位でした。
アジア・太平洋地域全体の成長率は6パーセントでした。「特に中国、韓国やオーストラリアからの堅調な需要を反映した」とのこと。ただし、「韓国は中国からの到着数減少に苦しんだ」ともあります。世界最大の観光支出国である中国の注意をいかに引き込むかが観光で成功する鍵になります。
あらためて、観光収入ランキングを発表すると、1位アメリカ、2位スペイン、3位フランス、4位タイ、5位イギリス、6位イタリア、7位オーストラリア、8位ドイツ、9位マカオ(中国)、10位日本です。
みなさんが旅行に行きたい国や地域はこのランキングに入っていましたか。旅行に行くとき、「なぜそこに行きたいと思ったのか」、「その場所の魅力とはなんだろう」などと頭を巡らせると、その国や地域の観光政策が垣間見えたりして、経済の勉強にもなります。
旅行とは、日常から離れ、非日常を体験することです。普段より感覚が鋭くなります。ぜひ、遊びを満喫するとともに、ビジネス感覚も研ぎ澄ましてきてください。
<参照サイト>
・Tourism Highlights 2018(日本語版)│国連世界観光機関(UNWTO)
https://unwto-ap.org/document/e-library/
今回の記事では、観光収入のトップ10の国をご紹介します。みなさんは世界でいちばん観光収入の多い国がどこだか分かりますか。また、日本は何位だと思いますか。
世界の観光収入の輸出分野トップ3
国連世界観光機関(UNWTO)は、毎年、「Tourism Highlights」を発行し、観光に関する統計やランキングを発表しています。本記事では、「Tourism Highlights 2018」をもとに観光収入のトップ10をご紹介します。「Tourism Highlights 2018」は、2017年の主な動向を反映したもの」です。2017年の国際観光の主な動向としては、国際観光客到着数が2010年以降の7年間で最も高い成長を示したことが挙げられます。
いまや観光は世界の輸出部門において、化学、エネルギーに次ぐ第3位の収入を生みだしているのです。
第1位の観光収入は2兆ドル超
さて、本題である2017年の国際観光収入ランキングを発表します。トップ10はみなさんのおなじみの国や地域ばかりです。第1位はアメリカです。意外ですか。それとも、予想通りでしたか。アメリカは2018年もトップ。観光収入は圧倒的で、2兆ドルを超えています。
それに対して、2位のスペインは6800億ドル。アメリカは倍以上も突き放していることになります。ただし、アメリカは伸び率が1.9パーセントと他の国と比べて圧倒的に低くなっています。次に伸び率の低いドイツでも4.2パーセント、その他の国々はだいたい10パーセントほどかそれ以上です。
ちなみに、1位アメリカ、2位スペインに続く、5位までは2018年と同じです。
世界で最も訪問された地域の強み
地域別でいうと、世界で最も訪問された地域は、ヨーロッパです。観光収入ランキングにおいても2位スペイン、3位フランス、5位イギリス、6位イタリア、7位オーストリア、8位ドイツとトップ10のほとんどをヨーロッパが占めています。ヨーロッパには、歴史的建造物が多く、たくさんの国々が国境を接しているため移動がしやすいこと、また、国単位だけでなくEUという大きな連合体による観光政策に取り組むことができるといった強みがあります。
世界最大の観光支出国が成功のカギ
アジアだって負けていません。4位にタイ、9位にマカオ(中国)、そして10位に日本がランクインしています。タイの伸び率は13.3パーセント、マカオの伸び率は17.6パーセント、日本は14.4パーセントです。マカオの伸び率17.6パーセントは驚異的です。みなさんご存知のとおり、マカオにはカジノ産業があります。マカオに次いで伸び率が高かったのが日本。現在のところ、日本の観光政策はきちんと結果に結びついています。前回のランキングでは、マカオが12位、日本が11位でした。
アジア・太平洋地域全体の成長率は6パーセントでした。「特に中国、韓国やオーストラリアからの堅調な需要を反映した」とのこと。ただし、「韓国は中国からの到着数減少に苦しんだ」ともあります。世界最大の観光支出国である中国の注意をいかに引き込むかが観光で成功する鍵になります。
あらためて、観光収入ランキングを発表すると、1位アメリカ、2位スペイン、3位フランス、4位タイ、5位イギリス、6位イタリア、7位オーストラリア、8位ドイツ、9位マカオ(中国)、10位日本です。
みなさんが旅行に行きたい国や地域はこのランキングに入っていましたか。旅行に行くとき、「なぜそこに行きたいと思ったのか」、「その場所の魅力とはなんだろう」などと頭を巡らせると、その国や地域の観光政策が垣間見えたりして、経済の勉強にもなります。
旅行とは、日常から離れ、非日常を体験することです。普段より感覚が鋭くなります。ぜひ、遊びを満喫するとともに、ビジネス感覚も研ぎ澄ましてきてください。
<参照サイト>
・Tourism Highlights 2018(日本語版)│国連世界観光機関(UNWTO)
https://unwto-ap.org/document/e-library/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
雑学から一段上の「大人の教養」はいかがですか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,500本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
分断進む世界でつなげていく力――ジェトロ「3つの役割」
グローバル環境の変化と日本の課題(5)ジェトロが取り組む企業支援
グローバル経済の中で日本企業がプレゼンスを高めていくための支援を、ジェトロ(日本貿易振興機構)は積極的に行っている。「攻めの経営」の機運が出始めた今、その好循環を促進していくための取り組みの数々を紹介する。(全6...
収録日:2025/01/17
追加日:2025/04/01
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
今や世界共通の喫緊の課題となっている地球温暖化。さらに、日本国内の上下水道など、インフラの問題も、これから大きな問題になっていく。地球環境からインフラまで、「持続可能」な未来をどうつくっていくのかについて、「水...
収録日:2024/09/14
追加日:2025/03/06
なぜやる気が出ないのか…『それから』の主人公の謎に迫る
いま夏目漱石の前期三部作を読む(5)『それから』の謎と偶然の明治維新
前期三部作の2作目『それから』は、裕福な家に生まれ東大を卒業しながらも無気力に生きる主人公の長井代助を描いたものである。代助は友人の妻である三千代への思いを語るが、それが明かされるのは物語の終盤である。そこが『そ...
収録日:2024/12/02
追加日:2025/03/30
イーロン・マスクは何がすごい?生い立ちと経歴
イーロン・マスクの成功哲学(1)マスクが「世界一」になるまで
2022年、フォーブス誌が発表した世界長者番付の一位となったイーロン・マスク。テスラの電気自動車やスペースXのロケット開発などを通じ、革新的なイノベーションを実現してきたことで知られるマスクは、いかにして現在のような...
収録日:2022/06/22
追加日:2022/08/23
このように投資にお金を回せば、社会課題も解決できる
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(6)日本の課題解決にお金を回す
国内でいかにお金を生み、循環させるべきか。既存の大量資金を社会課題解決に向けて循環させるための方策はあるのか。日本の財政・金融政策を振り返りつつ、産業育成や教育投資、助け合う金融の再構築を通した、バランスの取れ...
収録日:2024/12/04
追加日:2025/03/29