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DATE/ 2019.10.15

あおり運転を受けたときの正しい対処方とは?

 このところ、ニュースで耳にすることが多い「あおり運転」。命に関わる重大な事故につながることも多く、できれば自分には縁のないものであってほしいですよね。しかし、いつどこであおり運転の被害者になってしまうか分からないのが現実。自分の身を守るために、どんな対策をすれば良いのでしょうか。

あおり運転の実態

 危険な運転で周囲を威嚇したり、相手にいやがらせする行為を「あおり運転」と呼んでいます。例えば下記のような行為を指しますが、これらはそれぞれが道路交通法に抵触する、紛れもない犯罪行為といえるものなのです。

・前の車との車間距離を必要以上に詰める
・ハイビームやパッシング、クラクションを繰り返す
・車体を近づけて幅寄せをする
・不要な急ブレーキ・急発進をする など

 しかし、こうしたあおり運転は珍しいものではなく、「あおられた経験がある」と答えたドライバーは7割以上にものぼることが分かりました(チューリッヒ保険会社が2018年5月実施した「あおり運転についてのアンケート」より)。特に多かったのが「車体を接近させる」行為で、スピードを出すよう挑発されたり、幅寄せをされたことがあると答えた人は半数以上にのぼっています。危険な事故に発展しかねないあおり運転は、いつ誰に起こってもおかしくないものなのです。

 さらに、あおり運転の対象は対自動車だけでなく、自転車やバイクにも及んでいるという恐るべき実態も明らかになっています。自転車で走っていたらクラクションを鳴らしながらスピードを落とさずに自動車に追い越される時に転んでケガをしたという事件や、バイクで走っていたら自動車に幅寄せをされる・車間距離を詰められるという経験をした人が多いという結果が出るなど、ドライバーでなくても無関係ではないものになってきています。

あおり運転の正しい対処法

 あおり運転にあわないためには、交通マナーを守ること、相手を挑発するような運転をしないことが大切ですが、時には自分に落ち度がなくてもあおられてしまうこともあります。そんな時にまずやるべきことは「コンビニやサービスエリアなど、安全な場所に車を止めて警察に通報する」ことです。車線上に車を止めてしまうと交通の妨げとなってしまい非常に危険なので、あおられても冷静さを失わずに交通マナーを守った行動をとりましょう。

 また、「ドアのロックは決して解除しない」ことも忘れてはいけません。相手が車から下りてくるよう挑発や脅しをすることもありますが、身の安全を守ることが第一なので決してドアのロックを解除しないようにしましょう。

 あおり運転にあった時に効果的なのが、映像証拠です。ドライブレコーダーをつけていれば、あおり運転の一部始終が撮影できて警察への説明もスムーズになります。ドライブレコーダーがないけれどあおり運転の被害にあった時には、同乗者に動画を撮影してもらうのも良いでしょう。

あおり運転にしないよう心がけも

 最後に忘れてはいけないのは、誰でもあおり運転の加害者になりえるということです。自分ではあおっているつもりがなくても、相手が「あおられている」と感じることもあるかもしれません。交通マナーを守ることは当然ですが、心に余裕を持って譲り合いの精神を持ってハンドルを握るようにしましょう。

<参考サイト>
・あおり運転を受けたら、どうすればよいのでしょうか?|JAF
http://qa.jaf.or.jp/accident/violation/05.htm
・「あおり運転」をしない、遭わないためには…|東京海上日動
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/guide/drive/201803_02.html
・ドライバー2,230人に聞いた!「あおり運転」の実態とその回避策とは?|チューリッヒ保険会社
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/research-road-rage/
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