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DATE/ 2020.03.02

東京は何位?世界渋滞都市ランキング

 地図情報、交通情報サービスを展開しているオランダ企業のトムトム(TomTom)が2020年2月3日、2019年の世界57か国416都市を対象に都市交通の混雑具合をまとめた「世界渋滞都市ランキング」を発表しました。9年ほど前から始まった当ランキングは、2018年の調査から東京を含めた5都市(札幌・東京・名古屋・大阪・神戸)が加わり、注目されています。日本5都市の渋滞率は、世界と比べてどのくらいになるのでしょうか?

東京は世界で32位、アジアでは9位

 今回のランキングで、世界で最も渋滞レベル(※)が高い都市となったのはインドのベンガルール(バンガロール)で、渋滞レベルは71%。第2位はフィリピンのマニラで71%。第3位はコロンビアのボゴタで68%となりました。

 日本の都市の中で最も渋滞率の高かった東京は42%で、世界32位。前年の調査では25位(403都市中、41%)で、渋滞レベルは前年よりもやや減ったとされています。なお、大阪は世界57位で、アジアでは16位。名古屋は世界85位。札幌と神戸はいずれもトップ100圏外でした。

※渋滞レベルとは、渋滞がない状態に比べどのくらい多く時間がかかるかをパーセンテージで示したトムトム独自の集計値。トムトムでは高速道路の平均が37%、一般道の平均が46%(2018年)としている。

<世界渋滞ランキング(世界全体)>
1位:ベンガルール(インド)71%
2位:マニラ(フィリピン)71%
3位:ボゴタ(コロンビア)68%
4位:ムンバイ(インド)65%
5位:プネ(インド)59%
6位:モスクワ(ロシア)59%
7位:リマ(ペルー)57%
8位:ニューデリー(インド)56%
9位:イスタンブール(トルコ)55%
10位:ジャカルタ(インドネシア)53%

<世界渋滞ランキング(アジア)>
1位:ベンガルール(インド)71%
2位:マニラ(フィリピン)71%
3位:ムンバイ(インド)65%
4位:プネ(インド)59%
5位:ニューデリー(インド)56%
6位:ジャカルタ(インドネシア)53%
7位:バンコク(タイ)53%
8位:ニューデリー(インド)56%
9位:東京(日本)42%
10位:重慶(中国)41%

上位都市の交通渋滞が多い理由とは?

ランキングで見ると、特にアジアの都市の渋滞率が高い傾向にあるようです。別の調査では、インドネシアのジャカルタ、タイのバンコク、中国の北京が特に渋滞がひどい街として挙げられています。
これらの都市で渋滞が多いのは、以下のような理由が考えられます。

・経済発展による人口の増加
・都市部の人口密度の高さ
・公共機関の少なさ
・電車やバスの運行が不定期
・交通マナーへの意識の低さ、それによる事故の頻発
・スコールなどの天候不順 など

特に東南アジアの国と地域は、経済発展とともに中流階級層が厚くなったことでオートバイや車を購入できる人が増え、それが渋滞につながっているという指摘もあります。

なお、東京、大阪、札幌において渋滞率が高くなるのは毎週金曜日で、特に東京では金曜日の帰宅ラッシュにあたる午後5時~6時が最もひどく、渋滞レベルは73%。世界第1位のベンガルールの平均渋滞レベルを上回るという結果に。東京都では朝の通勤ラッシュを避ける「時差通勤」が奨励されていますが、週末の夕方、車による「時差通勤」についても考える必要がありそうですね。

道路の混雑が減れば、心のゆとりも生まれます。渋滞の解消は一朝一夕にはできませんが、ピークを避ける、別の交通手段を考える、事故につながるような運転をしないといったように、まずは一人一人が日々の運転習慣を見直すことが大切だといえるでしょう。

<参考サイト>
・トムトムが調査した世界の渋滞都市ランキング 東京はアジアで9位(Auto Prove)
https://autoprove.net/supplier_news/tomtom/189366/
・世界各都市の交通渋滞ランキングについてTomTom取締役会メンバーのアラン・デ・タイエ氏に聞く(Car Watch)
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1189072.html
・ジャカルタ市内は世界最悪の渋滞、公共交通の拡充が急務に(MONOist)
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1803/22/news011.html
・海外の交通渋滞の状況とわが国の取り組み(建設コンサルタンツ協会)
https://www.jcca.or.jp/kaishi/268/268_toku4.pdf
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