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DATE/ 2024.01.14

非通知電話はなぜ、誰からかかってくるのか

 非通知の電話、あなたは電話をとりますか?それとも無視しますか? 誰だか相手が分からない電話が気味悪いと思うかもしれませんが、非通知の電話に出たことがある人も少なくないでしょう。しかし、実は非通知電話にはさまざまなリスクが潜んでいるのです。なぜ非通知電話がかかってくるのが、誰がかけているのかを紹介していきましょう。

非通知電話がかかってくる主な理由

 非通知電話は、電話番号の前に「184」をつけるだけで簡単にかけることができます。番号を伏せて電話ができるので、特定の番号の着信拒否を回避するために、営業電話で使われることもありますが、悪用されるパターンが少なくありません。非通知で電話がかかってくるいくつかの理由を紹介しましょう。

 ひとつは詐欺を目的とした電話が考えられます。業者や身内になりすまして口座番号や金融機関情報を聞き出したりする手口も少なくありません。また、電話番号が使われているか確認している可能性もあります。もし電話に出れば「非通知でも電話に出る番号」と認識され、名簿化して番号が業者に売られたり、詐欺の標的とされてしまうリスクもあります。

 また、いたずらや嫌がらせ、ストーカー行為などが目的の可能性もあります。特に嫌がらせの場合には深夜でもお構いなく、何度も不在着信を残すこともあります。誰か分からない人から何度も着信がきていると怖くなりますが、相手はその心理的負担を与えるために非通知で電話をかけていることがあるのです。

非通知電話の正しい対処法は?

 非通知電話がかかってきた時には、どんな相手がかけているのか分からないので「電話に出ない」のが一番安全です。実は電話に出るだけでも、この番号は非通知でも電話に出る番号だということや、声から推測する性別やおおよその年代などがある程度特定されてしまうことなどのリスクがあります。そうした情報を与えないためにも非通知の場合は出ないことが一番の対策になります。

 もし電話に出てしまった場合には「自分から個人情報を話さない」ことを心がけましょう。もし相手が名簿業者だった場合、電話に出た時に名前を言うだけで電話番号と名前がセットになって流出してしまう恐れがあります。また、詐欺の場合には身内だと安心させて、電話口でさまざまな個人情報を引き出されてしまうこともあります。非通知=信頼してはいけないと思って、個人情報は話さないようにしましょう。

 非通知をずっと無視し続けていても、嫌がらせ目的の場合には繰り返し非通知の電話がかかってきてしまうかもしれません。その場合には思い切って「非通知は着信拒否」の設定をしてしまうのも良いでしょう。スマホでも固定電話でも、非通知拒否の設定ができるので、不安な人はやり方を調べておくことをオススメします。ただし、ストーカーからの非通知電話など身の危険が及ぶようなことがあれば警察に相談してみるのも良いでしょう。

非通知は相手が特定できない

 非通知は発信側の情報が受信側に知らされないだけかと思いきや、実は発信側を特定するのはシステム的、セキュリティ的に非常に難しくなっています。つまり、簡単には追跡できないということ。それを隠れ蓑にして非通知電話を悪用するケースは後を絶たないのが現状です。電話でトラブルに巻き込まれないように、自己防衛として「非通知には出ない」「出ても個人情報は話さない」ということを覚えておきましょう。
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