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承認欲求の強い人の特徴
		        	    
 SNSが日常的になり、誰もが「いいね!」やフォロワー、再生数に目を見張る時代、《承認欲求》という言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか。
言わずもがな、《承認欲求》とは「他人から認められたい/自分の価値を認めて欲しい」という多かれ少なかれ誰しもが持っている欲求です。とはいえ、何事も度が過ぎてくると厄介なもの……ましてやビジネスシーンで出会う承認欲求過剰な人は悩みの種にもなります。今回はそんな職場の《承認欲求》の強い人との関わり方を紹介していきます。
初期段階の欲求は食欲や睡眠欲に代表される《生理的欲求》や、安全に生活したいと願う《安全欲求》です。自分自身の生命・社会生活を維持しようとすれば自然に抱く欲求ですね。
これらが満たされると、社会の一員として受け入れられたいと思う《社会的欲求》、社会や他者から認められ尊敬を受けたいと欲する《承認欲求》が現れます。5段階目には、自分自身の能力や可能性を活かしてさらなる成長を望む《自己実現欲求》へと至ります。
1、自分語りが止まらない/その内容は事実より誇張されていることが多い
2、他人の話は聞かない/他人を軽んじて認めようとしない
3、無闇に人からの評価を気にする
4、否定されたり同調してもらえなかったりすると怒り出す
どうでしょう、知り合いの思い浮かんだ方や、あるいは自分自身がそうかもと感じた方もあるかもしれません。
承認欲求過剰になってしまう理由には「成功体験の無さ」や、「親からじゅうぶんな愛情をもらっていると実感できていなかった子ども時代を過ごした」など、様々な原因が考えられています。
中でもよく挙げられているのは「自己肯定感が低い」というものです。……自分語りばっかりしているくらいだから自己肯定感高いんじゃないの? と思われがちですが、自分で自身を肯定できないために他者からの反応で肯定感を得ようとしているとも言われています。
また、SNS時代になって現れた《バズる》という、他者から数値で高評価を与えられることに快感を覚えてしまう、依存症的な側面も新たに指摘されています。
承認欲求の強い人は「否定されること」にも「賞賛されること」にも敏感です。素っ気なくして敵愾心を持たれてしまうのは避けたいところですが、慕われすぎてもこちらの時間を取られてしまいます。適度な距離をとるのが賢明といえるでしょう。
とはいえ、ビジネスシーンにおいては「適度な距離」をとっていられない時も出てきます。承認欲求過剰な上司や同期と接するときには《仕事の成果を褒める》、部下であれば簡単な仕事を割り振って成功体験を増やし《自信をつけさせる》など、相手の承認欲求を満たすのがポイントになります。
一方で、承認欲求過剰の人の話は鵜呑みにしない用心を心がける必要も出てきます。普段の手柄自慢や自己申告の割には実力が伴っていないことも多々ありますので、仕事を振るときには慎重にするべきでしょう。
また、念頭においておきたいのは、《相手の発言を否定しない》ということです。クレーマーへの対応にも共通することですが、承認欲求が強すぎる人は、たとえ正論であっても、否定されると感情的になりがちです。訂正や叱責が必要な場面では、相手のプライドを傷つけることなく《最初に同意したうえで肯定しながら方向修正》するのがベターと言えます。
「仰るとおりAとも言えますね。ただBとも言えるのではないでしょうか?」
「あなたの頑張りは認める、しかしこういう風にしてみるとさらに良いのではないか」
誤りを正すのではなく、さらに良い成果を出すためのアドバイスという体で指摘するのもお勧めです。
それに加えて、承認欲求過剰の人に捕まっている人へのフォローも大切です。いつまでも自分語りを聞かされている同僚に向けて、「電話がかかってきている」「頼みたいことがある」などと話を切り上げさせる口実を作ることも、仕事をスムーズに進めるための方便と言えるでしょう。
多様なタイプの人間が集まって構成されているのが社会であり、ビジネスでもあります。それぞれの長所短所をうまく活かして切り盛りしていきたいですね。
		        言わずもがな、《承認欲求》とは「他人から認められたい/自分の価値を認めて欲しい」という多かれ少なかれ誰しもが持っている欲求です。とはいえ、何事も度が過ぎてくると厄介なもの……ましてやビジネスシーンで出会う承認欲求過剰な人は悩みの種にもなります。今回はそんな職場の《承認欲求》の強い人との関わり方を紹介していきます。
心理学者マズローの唱えた《欲求の階層》
アメリカの心理学者マズローが唱えた、人間が社会生活を営む中で働く欲求には5段階あるという説はよく知られています。人間の欲求は階層化することができて、現段階の欲求が満たされるとさらに次の欲求を満たそうとステップアップしていこうとすると唱えられました。初期段階の欲求は食欲や睡眠欲に代表される《生理的欲求》や、安全に生活したいと願う《安全欲求》です。自分自身の生命・社会生活を維持しようとすれば自然に抱く欲求ですね。
これらが満たされると、社会の一員として受け入れられたいと思う《社会的欲求》、社会や他者から認められ尊敬を受けたいと欲する《承認欲求》が現れます。5段階目には、自分自身の能力や可能性を活かしてさらなる成長を望む《自己実現欲求》へと至ります。
承認欲求過剰な人の特徴
人間が社会的な生き物である以上、各段階の《欲求》を抱くのは普通のことなのですが、それらが過剰になってしまうと支障を来すことも出てきます。今回のテーマである《承認欲求過剰》に陥っている人の特徴にはどのようなものがあるでしょうか。1、自分語りが止まらない/その内容は事実より誇張されていることが多い
2、他人の話は聞かない/他人を軽んじて認めようとしない
3、無闇に人からの評価を気にする
4、否定されたり同調してもらえなかったりすると怒り出す
どうでしょう、知り合いの思い浮かんだ方や、あるいは自分自身がそうかもと感じた方もあるかもしれません。
承認欲求過剰になってしまう理由には「成功体験の無さ」や、「親からじゅうぶんな愛情をもらっていると実感できていなかった子ども時代を過ごした」など、様々な原因が考えられています。
中でもよく挙げられているのは「自己肯定感が低い」というものです。……自分語りばっかりしているくらいだから自己肯定感高いんじゃないの? と思われがちですが、自分で自身を肯定できないために他者からの反応で肯定感を得ようとしているとも言われています。
また、SNS時代になって現れた《バズる》という、他者から数値で高評価を与えられることに快感を覚えてしまう、依存症的な側面も新たに指摘されています。
職場の承認欲求過剰の人とどうつきあうべきか?
もしも同僚、部下や上司、顧客が「承認欲求過多」なタイプだったらどのように接するのが良いのでしょうか。承認欲求の強い人は「否定されること」にも「賞賛されること」にも敏感です。素っ気なくして敵愾心を持たれてしまうのは避けたいところですが、慕われすぎてもこちらの時間を取られてしまいます。適度な距離をとるのが賢明といえるでしょう。
とはいえ、ビジネスシーンにおいては「適度な距離」をとっていられない時も出てきます。承認欲求過剰な上司や同期と接するときには《仕事の成果を褒める》、部下であれば簡単な仕事を割り振って成功体験を増やし《自信をつけさせる》など、相手の承認欲求を満たすのがポイントになります。
一方で、承認欲求過剰の人の話は鵜呑みにしない用心を心がける必要も出てきます。普段の手柄自慢や自己申告の割には実力が伴っていないことも多々ありますので、仕事を振るときには慎重にするべきでしょう。
また、念頭においておきたいのは、《相手の発言を否定しない》ということです。クレーマーへの対応にも共通することですが、承認欲求が強すぎる人は、たとえ正論であっても、否定されると感情的になりがちです。訂正や叱責が必要な場面では、相手のプライドを傷つけることなく《最初に同意したうえで肯定しながら方向修正》するのがベターと言えます。
「仰るとおりAとも言えますね。ただBとも言えるのではないでしょうか?」
「あなたの頑張りは認める、しかしこういう風にしてみるとさらに良いのではないか」
誤りを正すのではなく、さらに良い成果を出すためのアドバイスという体で指摘するのもお勧めです。
それに加えて、承認欲求過剰の人に捕まっている人へのフォローも大切です。いつまでも自分語りを聞かされている同僚に向けて、「電話がかかってきている」「頼みたいことがある」などと話を切り上げさせる口実を作ることも、仕事をスムーズに進めるための方便と言えるでしょう。
多様なタイプの人間が集まって構成されているのが社会であり、ビジネスでもあります。それぞれの長所短所をうまく活かして切り盛りしていきたいですね。
<参考サイト>
「承認欲求とは?承認欲求が強い人の特徴と対処法、留意点」一般社団法人日本経営心理士協会
https://keiei-shinri.or.jp/column/承認欲求とは?承認欲求が強い人の特徴と対処法/
			            
		            「承認欲求とは?承認欲求が強い人の特徴と対処法、留意点」一般社団法人日本経営心理士協会
https://keiei-shinri.or.jp/column/承認欲求とは?承認欲求が強い人の特徴と対処法/
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