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DATE/ 2022.07.29

スマホが「低速充電」になる理由は?

 いつもと同じようにスマホを充電しているのに、なぜか満充電になるまで時間がかかる「低速充電」になってしまったことはありませんか?家を出るときまでに充電がされてなくて困った、という経験をお持ちの方もいるでしょう。なぜ低速充電になってしまうのか、その理由を調べてみました。

充電する環境の問題

 理由のひとつとして、使用するACアダプターやケーブルが原因の可能性があります。最近のスマホに付属しているACアダプターやケーブルは急速充電に対応しているため、急速充電に対応していないACアダプターを使うと、低速充電になってしまうことがあります。また、純正品ではなく安価なケーブルを使っていると、十分な電力が供給できずに充電に時間がかかることも。同じような理由でUSB変換器を使っている場合も最大出力数が足りずに、低速充電になってしまうことがあります。

 充電するときにACアダプターではなくパソコンや車のUSBポートを使用することも低速充電の理由のひとつ。いずれも通常のACアダプターを使用するよりも供給電力が少ないことが原因だといえます。外出先で充電するときにはモバイルバッテリーを活用した方が早く充電することができるでしょう。

スマホ自体の問題

 充電環境が整っていても低速充電になる場合には、スマホ自体に問題がある可能性も考えられます。使用年数が長かったり、バッテリーの最大容量が低くなっているなどのバッテリーの劣化が原因であれば永続的な問題になりますが、デバイスが判断して低速充電に切り替える一時的な問題が原因になっていることもあります。

 それが、スマホの熱暴走です。長時間の動画視聴やゲームなどでスマホが熱くなることがありますよね。この状態の充電は、スマホをさらに過熱させてしまうため、デバイス自体がセーフティ機能を働かせて低速充電、あるいは充電させないようにしていることがあるのです。同じ理由で、充電しながらの動画視聴やゲームも、スマホが熱を持ち始めると低速充電に切り替わることがあります。

 この場合は「スマホの問題」ではなく「使い方の問題」になりますが、熱暴走は最悪の場合発火にもつながるので、スマホが熱くなった場合には充電はせずにしばらくスマホを休ませ、熱が収まってから充電させるようにしましょう。

設定の問題

 Androidでは、上記のような心当たりがないのに充電中の画面が「低速充電中」となってしまうこともあります。その場合、何らかのエラーが起こっていることが考えられるので、設定から「バッテリーセーバー」のON/OFFを切り替えてみる、WiFiの接続を切ってみる、アプリを終了させてみるなどの対応をとってみてください。解消されない場合にはスマホの再起動をすることで解決できることもあります。

 iPhoneでも、80%まで充電が進んで以降は低速充電になることがあります。これはiOS13以降に実装された「バッテリー充電の最適化」によるもの。バッテリーへの負荷を抑えるため、iPhoneがスマホの使用状況を学習して80%までは急速充電、それ以降は使用開始時間に100%になるように低速充電する設定になります。100%まで急いで充電したい場合にはこの設定を解除することで急速充電することもできますが、バッテリーへの負荷を考えて基本的には設定したままにしておくのが良いでしょう。

 いかがでしたか? 最近では高速充電が主流になっているため、低速充電という言葉がネガティブに捉えられてしまうかもしれません。充電環境など外的な原因であれば改善することができますが、スマホの使い方によってはバッテリーに負荷をかけてしまっていることもあります。充電環境だけでなく使い方も、ぜひ見直してみてはいかがでしょうか。
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