テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2023.01.05

なぜ猫がエンジンルームに?理由と侵入対策

 猫は暖かくて狭く静かなところが大好きです。外で暮らす猫にとって、この全てを備えた場所があります。それが駐車された車のエンジンルームです。体が小さくて柔らかく、狭い場所に入るのが得意なので、車のエンジンルームにもするっと入り込んでしまいます。エンジンルームでなくとも、タイヤとボディの隙間などに入り込むこともあるようです。気づかずにもしエンジンをかけたり、そのまま発進したりしてしまうと、お互いにたいへん辛いことになります。どうしたらいいのでしょうか。

ボンネットの中は動物には居心地のいい場所

 エンジンルームなどは雨風を避けることができます。また駐車場は基本的には人の出入りも少ないので安全です。JAFによるとロードサービスに「エンジンルームに猫が入り込んでしまった」と救援要請が来た件数は2021年1月で21件(全国)あったとのこと。またこのうち、エンジン始動後の要請は明確なものだけで11件だったとのことです。また実際には猫に限らず、ネズミ、へび、イタチ、鳥など、さまざまな動物が車に入り込むようです。

 エンジン始動後だと、そこに潜んでいる動物の命の問題に加えて、車の故障リスクも高まります。特にエンジンルームに入ってしまう猫の9割は仔猫、といったデータもあるそうです。体が小さいことで入り込めてしまうこと、まだ車が動くことを知らないといった原因が考えられます。こういったいたましい事故を防ぐには、車に人が乗り込むときに人間が近くにいることに気づいてもらうことです。

猫バンバン、ホーンを鳴らす

 対策として考えられるのは、まずは車のエンジンをかける前にはボンネットをたたくこと(猫バンバンすること)、また、ホーンを鳴らすことが挙げられます。このようにわざと大きな音を立てて、猫に気づいてもらうことで、事故を未然に防ぐことができます。ただし、たたいて猫が出てこなかったから安心ということではありません。驚いて逆に動けなくなってしまったり、焦って出口が分からなくなっていたり、親猫だけが逃げて子猫が残っているということもあるようです。

 ボンネットをたたいたら、耳を澄ませましょう。もし鳴き声が聞こえたり、何か気配があったりしたら、ボンネットを開けて確認しましょう。また、もし声は聞こえるのにどこにいるか分からないといった場合は、JAFを呼ぶことも一手と考えていいようです。車に乗るとき、普段から猫バンバンを行うようにすると、猫もここは危険だということを認知してその後近寄らなくなります。

車にはカバーを

 また、そもそも猫などの小動物が、車に近づかないようにしておくことも大事です。これに関しては普段から車にカバーをかけることが最も効果があるようです。加えて、動物よけ用の超音波発生装置を設置する、スプレーなどの市販の忌避剤を散布しておく、といったことも対策として有効です。これらを合わせ技で使うとより効果が高くなります。ガレージにシャッターがついている場合はもちろん閉じておきましょう。

 それでももし事が起こってしまったら、JAFに救援要請する、ディーラーや修理工場に連絡するといった対応をとりましょう。無理に走り続けるのは故障の元です。まずはとにかく、駐車した車には猫などの動物が入っているかもしれないということを頭の片隅に置いておくことが大事です。またこれは寒い冬に限りません。この意識だけで事故は未然に防ぐことができます。猫バンバンは特に手間も準備も要りません。お互いのために、ぜひ習慣づけておきましょう。

<参考サイト>
[Q] 猫がエンジンルームに入ることを知っていますか?|JAF
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-trouble/subcategory-prevention/faq256
猫がクルマに入り込んでしまったトラブル1カ月で21件! 2月22日の猫の日に、猫に関するトラブルへの注意喚起を実施|JAF
https://jaf.or.jp/common/news/2022/20220222-001
猫を車に来させない!猫よけ対策の3つの基本と有効なグッズ|norico by Gulliver
https://221616.com/norico/cat-car/
猫バンバンとは?ボンネット・エンジンルームの猫対策|ZURICH
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-nekobanban/
「猫バンバン」だけじゃダメ! JAFが呼びかけ「猫が車に入り込んだことによるトラブル」の救援要請件数は1か月で22件|くるまのニュース
https://kuruma-news.jp/post/352564
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制は民主主義的で、野党もブレーキ役に担っていた

55年体制と2012年体制(1)質的な違いと野党がなすべきこと

戦後の日本の自民党一党支配体制は、現在の安倍政権における自民党一党支配と比べて、何がどのように違うのか。「55年体制」と「2012年体制」の違いと、民主党をはじめ現在の野党がなすべきことについて、ジェラルド・カ...
収録日:2014/11/18
追加日:2014/12/09
2

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gはなぜワールドワイドで推進されていったのか

5Gとローカル5G(1)5G推進の背景

第5世代移動通信システムである5Gが、日本でもいよいよ導入される。世界中で5Gが導入されている背景には、2020年代に訪れるというデータ容量の爆発的な増大に伴う、移動通信システムの刷新がある。5Gにより、高精細動画のような...
収録日:2019/11/20
追加日:2019/12/01
中尾彰宏
東京大学 大学院工学系研究科 教授
3

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミは本来、与野党機能を果たすべき

マスコミと政治の距離~マスコミの使命と課題を考える

政治学者・曽根泰教氏が、マスコミと政治の距離を中心に、マスコミの使命と課題について論じる。日本の新聞は各社それぞれの立場をとっており、その報道の基本姿勢は「客観報道」である。公的異議申し立てを前提とする中立的報...
収録日:2015/05/25
追加日:2015/06/29
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授
4

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITのEU首脳会議での膠着

BREXITの経緯と課題(6)EU首脳会議における膠着

2018年10月に行われたEU首脳会議について解説する。北アイルランドの国境問題をめぐって、解決案をイギリスが見つけられなければ、北アイルランドのみ関税同盟に残す案が浮上するも、メイ首相や強硬離脱派はこれに反発している...
収録日:2018/12/04
追加日:2019/03/16
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
5

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か?取り組み方とメリット

健康経営とは何か~その取り組みと期待される役割~

近年、企業における健康経営®の重要性が高まっている。少子高齢化による労働人口の減少が見込まれる中、労働力の確保と、生産性の向上は企業にとって最重要事項である。政府主導で進められている健康経営とは何か。それが提唱さ...
収録日:2021/07/29
追加日:2021/09/21
阿久津聡
一橋大学大学院経営管理研究科国際企業戦略専攻教授