DATE/ 2026.01.16

100歳まで生きる人の共通点とは

 100歳以上生きる人のことを「百寿者」「センテナリアン(英:centenarian)」と呼びます。この数は現在も増え続け、2050年までには現在の8倍になると予想されています。ギネスブックに載っている最も長生きした人は、フランスのジャンル・カルマン(1875年-1997年)という女性で、122歳で亡くなりました。

 彼女はフランス南東部アルルで過ごし、85歳からフェンシングをはじめ100歳まで自転車に乗っていたそうです。また野菜が嫌いで、好きな食べ物は「赤ワイン」と「チョコレート」だったそうです。なんと1週間に1kg近いチョコレートを食べていたとのこと。なかなか個性的なキャラクターですが、では100歳まで生きる人に共通する要素としてはどんなものがあるのでしょうか。大きく3つの項目に分けて見てみます。

社交性、積極性、目的意識をもつ

 社会的ネットワークが大きくまた多様な人は、そうでない人に比べて死亡リスクが低いことがわかっています。また社会的なネットワークがあれば、さまざまな活動を行うようになります。そのようにして毎日外出する人は、そうでない人に比べて長生きする傾向にあるのです。

 また積極的に行動する人は、定期的に医療機関を受診し、予防接種を受けたり慢性疾患の管理を行っていたりするので、健康上の問題が起きた時も早く対処できます。ただし、こういった積極的な行動を取るためには、目的意識がしっかりしていることも大事です。

 ここでの目的意識とは「自分の人生にどんな意味があるのかをある程度意識していること」を意味します。これは簡単ではありませんが、たとえば先に紹介したジャンル・カルマンは85歳からフェンシングをはじめています。何か新しい事にチャレンジすることも、目的意識を持ち続けるためには必要かもしれません。

適度な運動を行う

 ストレッチは高齢者の運動能力を高めます。これにより、転倒して怪我をするといったリスクが減る可能性があります。また1日30分の身体活動、または1週間に150分の身体活動を行うことで、死亡リスクが28%減少します。ここでの身体活動とはウォーキングなど、日常生活の中で体を動かすことを指します。また、週に40分程度の筋トレで死亡リスクが下がることもわかっています。

 さらにForbesの記事でも興味深い研究結果が掲載されています。スコットランドの成人8万2297人を対象とした18年間にわたる研究の結果「座って通勤・通学する人に比べて、自転車で職場や学校に通うと、全死因死亡リスク、何らかの理由で入院するリスク、心血管疾患に罹るリスク、がんによる死亡リスクがすべて低下し、精神衛生状態も改善されることがわかった」とのこと。無理する必要はないですが、自転車通勤に切り替えるだけでも寿命が延びる可能性はあります。

野菜、豆、ナッツ類を食べる

 食物繊維、タンパク質などを摂取することは大事です。「ブルーゾーン」と呼ばれる世界の長寿地域では「そら豆、レンズ豆、黒豆、大豆」といった豆類がよく食べられているそうです。またこの地域では食事の80%以上を植物から摂取しています。ちなみに114歳まで生きたアメリカ・オハイオ州の女性は1日1本のサツマイモを食べていたそうです。

 植物性の食事はコレステロールが低く、栄養素が豊富に含まれていることで、免疫力が高まり、健康な体の維持に役立ちます。さらに、地中海食にナッツを加えた場合、心血管疾患のリスクが28%減少したという研究結果もあります。ナッツ類にはLDL(悪玉コレステロール)などから心臓を守る抗酸化物質「ポリフェノール」が豊富です。

 たとえばくるみはひと掴みで赤ワイン一杯分のポリフェノールを含んでいるとのこと。先に挙げたジャンル・カルマンは野菜が嫌いでしたが、彼女が好んだのは「赤ワイン」や「チョコレート」でした。どちらも豊富なポリフェノールが含まれています。また朝食を抜かないことも大事です。朝食を抜くとメタボリックシンドローム、心臓病、糖尿病などのリスクが高まります。

精神的、肉体的に自立していること

 ここまで「社交性、積極性、目的意識をもつこと」、「適度な運動を行うこと」、「野菜、豆、ナッツ類を食べること」という3点をみてきました。総じて百寿者の生活ぶりに共通するのは「よく食べて、よく動く」というポイントです。さらに、精神的にも充実していて大家族の中心にいる、療養中であってもやりたいことに向かって前向きに考えている、といった特徴もあります。

 ジャンル・カルマンは、裕福な家の生まれで、夫は成功した実業家でした。このことから一度も働いたことはありません。さらに彼女は20歳から117歳で禁煙するまでタバコを吸っていたとのこと。もちろんタバコが体に有害であることは変わりませんが、彼女はたいへんのんびりといきたようです。この意味でもストレスを溜めないことは大事でしょう。

 また、彼女はその両親も長寿でした。寿命の長さは遺伝子がある程度鍵を握っているのかもしれません。だからといって諦めて生きればもちろん身体にいいことはありません。健康なまま一生を終えることができれば、誰もが落ち着いた気持ちで見送ることができます。こういった皆が満ち足りた最期を迎えるためにも、百寿者の生き方を参考にする意味は十分にあるのではないでしょうか。

<参考サイト>
・世界一の長寿者の大好物はチョコレートだった!? 122歳まで生きたフランス人女性の食卓|DIAMONDonline
https://diamond.jp/articles/-/51415
・100歳まで生きた人に聞く、大切な15の習慣とは?|Women’sHealth(ELLE)
https://www.womenshealthmag.com/jp/wellness/g36908349/increase-life-expectancy-20210711/
・長生きしたいなら「自転車通勤」するべき 18年間の研究で明らかに|Forbes
https://forbesjapan.com/articles/detail/76077?n=1&e=76224
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