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DATE/ 2015.11.14

新築住宅を買うときには気を付けたい!欠陥住宅を見分ける4つのポイント

 マンションが傾きはじめたことから、杭打ち工事の瑕疵が発覚。三井不動産グループの大規模マンション「パークシティLaLa横浜」は連日ニュースを騒がせている。

 かつての耐震偽装から構造欠陥、大手デベロッパーの物件だからといって安心することはできない。一般庶民にとって住宅の購入は、人生に一度の大きな買い物だけに、確認したいポイントを整理してみた。

現場説明会でチェックする

 建て売りの場合はできないが、これから建築する物件については、工事中の現場を見ることが出来るチャンスがある。こうした現場説明会で、出来上がる前の状態で、工法や施行のプロセスを自分自身で確認することは重要なポイントとなる。契約前でも工事中の現場確認や説明、質問に応じてくれる住宅会社を選択したい。

施工体制をチェックする

 大手デベロッパーの場合は特に、施工は下請け、孫請けによる体制がとられる。下請け、孫請けだからこそ、どんな施工業者なのか、その実績と評判をチェックする必要がある。施工者によって住宅のクオリティが変動する怖さを知っておこう。一戸建ての場合は特に、営業担当から、設計者、現場監督、職人さんまでを把握できる住宅会社に任せるのが賢明である。

検査体制をチェックする

 擬装されていればチェックしようがないが、各工程で適切な検査が実施される。地盤調査、地盤改良から基礎工事、各種資材、防水に断熱工事に至り、施工業者社内、役所、第三者機関まで、様々な検査には証書が発行される。検査項目を把握しつつ、検査済証を必ずチェックしたい。

住宅瑕疵担保責任保険をチェックする

 欠陥住宅問題を背景に、国が住宅取得の不信を取り除くために国が2000年4月から施行した法制度がある。重要な構造的な瑕疵が見つかった場合、住宅会社は10年間無償で補修を行わなければならないというもので、住宅をつくる会社には必ず適用される。

 事業者の倒産に備えて、事業者が法律で定められた額の保証金をあらかじめ法務局などの供託所に預けておく制度もある。新築住宅取得者で、事業者が倒産しているなど補修が行えない場合、供託所に対して瑕疵の補修等に必要な金額について、保証金からの還付を請求することができることを覚えておきたい。

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